かんのんまいり〜悟真寺〜

糠部三十三観音霊場

第25番札所

悟真寺(ごしんじ)

 

三戸町同心町のお寺です。

 

門を入り右手側に

札所の観音様が祀られる

観音堂がございます。

 

こちらのお寺には

会津藩士戊辰殉難者招魂碑が

建立されております。

 

三戸の旧会津藩士の方々が

会津有縁者の慰霊のために

建立したものです。

 

会津藩は再興を許され

北の地に斗南藩を立藩しました。

 

始めは五戸に藩庁が置かれ

後に下北の円通寺に

藩庁が移されます。

 

斗南藩の方々は

見知らぬ北の地に移られ

大変なご苦労を強いられたと

伝えられております。

 

 

悟真寺観音をお参りの際は

招魂碑にもお手を合わせて頂き

激動の時代におもいを

馳せられてみてはいかがでしょうか。

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団参を予定しております

来年の話になりますが

団参(だんさん)を

したいと思います。

 

団参とは

団体参拝のことです。

 

当山では何年もの間

団参が行われていないので

企画したいと思います。

 

来年は西国霊場が

開創1300年という節目

でもあります。

 

西国の札所でもある

本山の長谷寺に

大きな節目に

有縁の方々とお参り

出来たらと考えております。

 

本堂の建替に向け

本格的に動き出した

この時に企画することにも

意味があるように感じます。

 

本山の長谷寺は

奈良県桜井市にございます。

 

古の祈りを

今に伝える素晴らしいお山です。

 

日程などはまだ未定ですが

拙僧(副住職)としては

熊野にも赴きたいと考えております。

 

熊野は

十和田湖伝説の南祖坊に

関係する地でもあります。

 

団参を通じて

本山とのご縁を深めて頂くとともに

当山の歴史や伝説にも

触れて頂ければと

思いを巡らせております。

 

考えを形にして

整いましたら

皆様にお知らせさせて頂きます。

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「遺品整理」というお仕事

誰しもが

いつの日か

生涯を全うするその時を

迎えます。

 

当然のことながら

亡くなれば

物もお金も持っていく

ことは出来ません。

 

遺品整理士(いひんせいりし)と

いう資格があります。

 

つい先日

粗大ゴミを処理して頂いた

市内の業者さんは

遺品整理も扱える

遺品整理士が所属される

業者さんでした。

 

作業がてら

色々とお話をお伺いしました。

 

知っているようで

知らなかったことを

教えて頂き

とても参考になりました。

 

「知る」ことの

大切さを改めて

痛感しました。

 

完全に“分業化”されている

ことであったとしても

その全体像を把握する必要が

あるように感じました。

 

特にこれからの時代

とても重要だと感じます。

 

例えば

とある方が亡くなられて

その方に身寄りの方が

いらっしゃらない場合

どのような対応をされ

どのような形でお弔いされ

どのような形で諸手続きがなされ

どのような形で遺品整理されるのか。

 

おおっぴらに

しにくいことかとは思いますが

多くの方が知るべきこと

でもあるように感じます。

 

知ることは

行動を考える契機となります。

 

少子高齢化で

独り暮らしの方も

空き家状態のお宅も

随分と増えております。

 

実際の「流れ」と

地域の現状を

踏まえた上で

あれこれと考えることは

住みやすい環境作りにも

繋がるのではないでしょうか。

 

ここ数年

非常に多くの不安やお悩みを

抱えられていらっしゃる方よりの

ご相談が多くなっております。

 

特に多いのは

ご自身が亡くなられてからの

ことについてのご相談です。

 

地域をあげて

それらの「心の叫び」に

向き合う必要も感じております。

 

少しでも

多くの方の不安を和らげる

ことが出来るような

環境となるように

励みたいと思います。

 

たまたま

「遺品整理」も担われる

業者さんとの交流を通じて

将来への思いを

巡らせさせて頂いた

とある水無月の1日でした。

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本堂建替へ⑤ 趣意書配布までの怒涛の日々

本堂建替へ向け

当山では勧募浄財(ご寄付)を

募っております。

 

勧募浄財を募るにあたり

本年3月末に有縁の皆様へ

趣意書(しゅいしょ)はじめ

諸々の書類をお届けしました。

 

書類をお届けするに

至るまでの日々は

思い出深いものがあります。

 

書類をお届けするには

当然のことながら

方針が固められ

体制の確認がなされる

必要がありました。

 

決まるまで

特に時間がかかったのが

勧募浄財(ご寄付)の

管理についてです。

 

どこにどのように納めて頂き

どのように確認を行い

どのように管理するか。

 

それらが定まった後に

口座を開設し

趣意書を作成し

勧募浄財納入の手引きや

諸連絡の書類を整えました。

 

さらには

ご納入頂いた浄財を

管理するために

檀信徒名簿を作成し

台帳も作成しました。

 

1/22より2/5まで各所で

地区別説明会が開催され

それを受けて

2/11に役員総会が開かれ

2/20に建設委員会の口座を開設して

3/4に建設委員会を開催しました。

 

3/4の建設委員会の話し合いで

管理体制の骨格が決まり

翌日以降“必死で”書類作成に

取りかかりました。

 

3月は所用も多く

お彼岸の時季でもありましたし

諸々の書類の印刷のことも考慮

しなければならず

てんやわんやな毎日でした。

 

彼岸中に

諸書類の印刷が終わり

全てが納品され

次の課題は発送準備でした。

 

名簿と照らし合わせながら

封筒に趣意書含めて

6種の書類を納めなければ

なりません。

 

3/25に役員総会の開催が

決定しており

その際に役員の皆様に

書類をお渡しして

各地区にて配布して頂く

段取りになっていたので

その日までに是が非でも

発送準備を終える必要がありました。

 

facebookにて

発送作業のお手伝い頂ける方を

募集させて頂き

8名もの方にご協力頂きました。

 

3/23の早朝より

駆けつけて下さった皆様と

発送準備に取り掛かり

七百数十組もの書類が整いました。

 

そして無事に趣意書配布へと

至ることが出来ました。

 

拙僧(副住職)にとって思い出深い

「激動の3月」となりました。

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【勧募浄財御寄進のお願い】

本堂建替にあたり

御寄進のお願いを申し上げます。

 

御浄財の多寡を問わず

御志納者のお心通った御浄財として

ありがたく拝受させて頂きます。

 

ご協力の程

何卒お願い申し上げます。


 

※詳細は下記に掲載してございます。

▼建替の趣旨とご協力のお願い

普賢院本堂建替趣意書

 

▼本堂建替基本計画

普賢院本堂建替基本計画

 

▼本堂現況報告資料

普賢院本堂現況報告写真資料

日々の中で向き合うお仏壇

当山有縁の方が

仏壇を新居に移すのに伴い

お経をあげてほしいとの

お願いがあり

お勤めにお伺いしました。

 

お寺まで車でお迎え頂き

運転して下さった

施主様のお姉様と

あれこれと車中20分少々

お話しながら

お宅へと向かいました。

 

ご供養のことや

ご子息様のこと

受験のこと

留学のことなど

車中の話題は様々でしたが

何気ない会話の中にも

示唆に富んだものが

散りばめられておりました。

 

お気軽に

ご忌憚のないご発言を

頂けることはとても

ありがたいことです。

 

頂くご質問などに

お答えする中で

新たな発想が浮かぶことは

よくあることです。

 

対話を通じて

頭の中に思い描いて

頭の中の引き出しに

しまっておいた考えが

久しぶりに

思い出されたりと

車中での時間は

有意義なものでした。

 

引っ越し先に

改めて置かれた仏壇は

きれいにお手入れされて

いらっしゃいました。

 

ほこりが

たまりやすい所が

仏壇にはあるのですが

ほこりのたまりもなく

お手入れされておりました。

 

ご家族の方や

ご親戚の皆様が

仏壇を大切にお守り

されていることが

伝わってまいりました。

 

お仏壇にお祀りされる

お位牌は施主様の

お母様のものです。

 

仏壇供養の日は晴天で

風になびくカーテン越しに

優しい陽ざしが

差し込んでいました。

 

仏壇は

日々の時間の中で

お守りされることに

深い意味があります。

 

車中での会話の中からも

どのような「日常の時間」が

流れているのかを

少しだけ垣間見させて

頂いたように思います。

 

仏壇が置かれる

空間と時間に

思いをはせながら

お手合わせさせて頂きました。

 

きれいに手入れをしたものに

映り込む自身の姿は

「この世のほとけ」と

いわれると

聞いたことがあります。

 

要するに

きれいに保たれているものや

きれいな状態にされたものは

それと向き合われる方の

心のあり方にも通じている

ということです。

 

綺麗な仏壇に

そのお家の方々の

“清らかなお心”を感じた

お勤めでした。

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葛(くず)の魅力に触れる

京都へ赴いた折に

和歌山の根来や

奈良の吉野へも

足を伸ばしました。

 

吉野を訪ねた際に

吉野葛(よしのくず)を

扱うお店に立ち寄りました。

 

葛は秋の七草のひとつでもあり

一般的に馴染みのある

植物であろうかと思います。

 

茶屋で

葛もち、葛きりを

召し上がられたことの

ある方も多いことでしょう。

 

吉野を訪ねた日は

気温が約30度もあったので

ツルっと美味しい葛もちや

葛きりを食べようと

金峯山寺(きんぷせんじ)を

出てすぐの

お店に入ったのですが

そちらのご主人が

実に素晴らしい方でした。

 

まさに「職人さん」であり

葛へかける情熱を

感じました。

 

お店のメニューは

葛もちと葛きりのみ。

 

注文を受けてから

お客さんを前に

説明を交えながら

手作りするのが

そのお店の流儀でした。

 

出来たての

透明で透き通った

葛もち、葛きりは

素材そのものの味を

堪能することが出来ます。

 

透明で透き通った

葛もち、葛きりは

賞味期限が10分だそうです。

 

製造工程を見学させて

いただく中で

交えられるご主人の

説明がとても分かりやすく

葛の魅力が伝わってまいりました。

 

葛についての学びは

勿論のことですが

ご主人の姿勢そのものが

素晴らしい学びでした。

 

「知ることで

皆さん葛が食べたくて

仕方なくなりますよ」

という前置きで

始まった製造工程の

見学でしたが

ご主人のおっしゃる通り

知れば知るほど

葛への食欲をそそられましたし

葛の伝統への興味も湧きました。

 

“本物の味わい”を

教えていただいた

一服の時間となりました。

 

また訪ねてみたいと思います。

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永福寺ゆかりの札所 早稲田観音②

糠部三十三観音霊場

第23番札所

早稲田観音

 

こちらはかつて

当山前身である永福寺の

堂宇が建立された地です。

 

現在は永福寺の

後身であるお寺は

三戸にはありませんが

嶺松院(れいしょういん)という

永福寺自坊が明治時代までは

存在しておりました。

 

永福寺の起源は

不明な所が多いのですが

永福寺の寺伝によれば

延暦13年(794年)に

坂上田村麿公により

奥州六観音の1つとして

現在の当山の地に

十一面観音を祀る

祈願寺として建立された

とされます。

 

寺伝によれば

永福寺は別院として

別所にも堂宇を

構えたとされます。

 

永福寺と深く関わったことを

今に伝えるものとして

早稲田観音のお堂裏手に

広がる墓地内に

永福寺僧侶の

五輪塔や供養塔がございます。

 

永福寺の先師方に

限ったことではありませんが

かつては供養塔として

墓石を縁故ある各地に

建立するということは

珍しいことではありません。

 

もちろん世間一般的な

ことではありませんが

僧侶でいえば

縁故あるお寺数カ所に

墓石や位牌が祀られることは

よく見られることです。

 

早稲田の地に

永福寺僧侶にまつわるものが

残されていることが

三戸の地が永福寺と

とても縁が深い場所である

ことを物語っております。

 

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永福寺ゆかりの札所 早稲田観音①

糠部三十三観音霊場

第23番札所

早稲田観音

 

三戸郡南部町の

新羅神社のすぐそばに

札所の観音堂があります。

 

こちらの本尊は

十一面観音という観音様です。

 

 

早稲田観音の地は

かつて永福寺の堂宇(どうう)

があった場所でもあります。

 

当山の前身である永福寺は

三戸にも堂宇を構えたと

寺伝は伝えております。

 

永福寺が祈願所として

殊に大切にされたのは

宮中祭祀とも深く関りのあった

真言宗の「法流」を受け継ぐ

お寺であったことが

大きな理由であろうと

考えられます。

 

後七日御修法

という行事をご存知でしょうか?

 

今もなお東寺にて

年頭に行われる国家安泰を

ご祈願する尊い行事ですが

弘法大師の御代より

真言宗が担っているものです。

 

永福寺が

南部家累代の祈願所

とされたのは

由緒ある法流を受け継いでいた

ことが大きな理由であったのだと

思われます。

 

南部実光公が

建久2年(1191年)に

三戸城の鬼門の位置である

早稲田の地に永福寺を

建立したと伝えられますが

鬼門の地に

七崎の地で古い歴史のある

永福寺を早稲田の地にも

わざわざ建立したことから

いかに大切なお寺であったかが

伝わるかと思います。

 

早稲田観音と

永福寺のかかわりについて

次回またお話させて頂きます。

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音の伝統を“たしなむ”

日本の音にも

伝統があります。

 

日本音楽の源流は

声明(しょうみょう)

とされます。

 

声明(しょうみょう)とは

節が付けられた

お経のことです。

 

真言宗は

声明を重んじる

宗派でもあります。

 

平安時代よりの宗派ゆえ

いにしえのひびきを

今に伝えます。

 

声明の楽理(がくり)は

中国伝来のものがベースと

なっております。

 

その楽理は

雅楽などの邦楽にも用いられ

ご詠歌の譜にも

応用されております。

 

「修行時代」に

声明を御指南頂いた際には

全く理解できなかった

楽理ですが

色々調べものをしていた折に

再び紐解く機会があり

約十年振りに

学び直しております。

 

不思議なもので

拙僧(副住職)にとって

かつては無味乾燥なものに

感じた楽理が

今となっては

とても味わい深く感じられます。

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心身を清らかに

6/5に寺子屋ワークショップ

香りのこころ〜清浄のひととき〜

が開催されました。

 

『香りのこころ』では

香りに託される

仏道のこころを紐解きながら

“アロマなワーク”に

取り組んで頂いております。

 

今回のアロマなワークは

精油と植物油をもちいた

石けん作りでした。

 

「かわいいアロマひつじや」の

小松美央さんと

「石けんの贈りもの」の

豊川友美さんの

ご指南の下に

ご参加の皆様には

心安らぐ芳しい石けんを

お作り頂きました。

 

本日お作り頂いた

石けんは一ヶ月間

熟成させて完成

するのだそうです。

 

石けん作りの際の光景は

実験室さながらの光景でした。

 

仏道とアロマと石けんと。

 

とても心地の良い

学びのひとときとなりました。

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