海と山と空と

3/28は

下北の大湊(おおみなと)にございます

真言宗豊山派・常楽寺にて

開催された「おねはん」という法要へ

出仕して参りました。

 

「おねはん」とは

「お釈迦様のご法事」です。

 

2/28は釈迦様の“ご命日”にあたります。

 

下北の2月は雪深いため

月遅れで法要を開催しているとのことです。

 

当山から大湊の常楽寺までは

車で2時間数十分程ですが

下北へ赴くのは年に2回程の

貴重な機会なので

普段は中々足を運ぶことのない所を

巡りながら大湊に向かっております。

 

今回は東北町方面に立ち寄り

下北を目指しました。

 

余談ですが

当山の前身である永福寺の僧侶で

下北にお寺を開いた方がいらっしゃいます。

 

下北は

恐山を中心とした一大霊場であり

更には海路を通じて

京の文化が早くより入っており

北海道との交易なども相まって

独特で豊かな文化が

育まれた地でもあります。

 

3/28は晴天に恵まれ

美しい景観を眺めながらの道中でした。

 

標高が高い所からは

広大な山々を見渡すことが出来

海岸からは

陸奥湾(むつわん)を眺められました。

 

かつて全国各地には

修験者(しゅげんしゃ)

山伏(やまぶし)と呼ばれる方が

活躍した時代がありました。

 

今の時代よりも

自然を崇める心が殊に大切にされた

時代がありました。

 

そのような時代に思いを

馳せさせられたように感じます。

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小川原湖伝説と十和田湖伝説

しじみで有名な

青森県の小川原湖(おがわらこ)。

 

その小川原湖と隣接して

姉沼(あねぬま)という大きな湖があります。

 

この姉沼と小川原湖には

姉妹の伝説が伝わります。

 

姉の玉依姫と妹の勝世姫。

 

姉妹は行方不明の父を探し

諸国を巡りこの地へ

たどり着きます。

 

そして父がすでに亡くなっていることを知り

姉妹は湖に身を沈めます。

 

姉の玉依姫が身を沈めた湖が姉沼

妹の勝世姫が身を沈めた湖が小川原湖(妹沼)。

 

その父は沼崎観音として

お祀りされております。

 

姉妹もそれぞれが

お祀りされる神社があります。

 

この小川原湖伝説は

姉妹の名称は異なりますが

十和田記(とわだき)という

十和田湖伝説が記された

文書にも登場します。

 

かなり前ですが

青森県史編纂グループの方より

頂いたお手紙の中に

江戸時代の「十和田信仰」の拠点は

当山と東北町の新舘(にいだて)神社

であることが解ってきたとの

ご報告がございました。

 

十和田湖への参詣路の

五戸口と七戸口の起点として

当山と新舘神社が重要な位置を

占めていたようです。

 

さらに新舘神社の「別当住職」は

江戸時代初めに七崎の禰宜(ねぎ)が

移転したものという由緒書が

確認されたそうです。

 

七崎(ならさき)とは

当山の地域のかつての呼び名です。

 

専門的なことも含め

様々踏まえて伝説と向き合うと

これまでは語らてこなかったものにも

多く言及することが出来そうです。

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99歳の彫刻家 関頑亭の作品を訪ねて

東京都国立(くにたち)の

たましん歴史美術館にて開催されている

99歳の彫刻家 関頑亭(せき がんてい)展

 

先日ご縁がありまして

八戸の洗心美術館の小坂明会長より

招待券を頂いたので

上京の折に

足を運ばせて頂きました。

 

彫刻や脱活乾漆(だっかつかんしつ)

の他に絵画や書などの作品も

展示されており

関頑亭先生の心そのものに

触れることが出来た展示会でした。

 

また関頑亭先生は

中野の宝仙寺(ほうせんじ)と

ご縁が深い方でもあり

仏像や仏具が納められております。

 

宝仙寺は真言宗豊山派の名刹で

源義家により創建されたとされます。

 

宝仙寺御住職は当山住職と

大学の同期であり

更には副住職同士も同年齢です。

 

関頑亭展の招待券を頂いてすぐに

宝仙寺副住職に問い合わせをし

関頑亭先生の仏像などの鑑賞を

お願いしていたので

国立での展示会の後

中野へと向かいました。

 

関頑亭先生の手掛けられた

とても大きな脱活乾漆の弘法大師像を

はじめとしてじっくりと

“感じ”させて頂きました。

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根城南部氏の祈願寺 東善寺

八戸市博物館に隣接する

八戸史跡根城(ねじょう)の広場に

東善寺跡(とうぜんじあと)という

場所があります。

 

東善寺は真言宗のお寺で

根城南部氏が遠野へ移るにあたり

東善寺も遠野へ改められました。

 

当山と同じように

東善寺は南部氏の

祈願寺・祈願所という

位置づけのお寺でした。

 

根城の広場の東善寺跡には

墓地もあり

その中には僧侶の墓石も

並んでおります。

 

墓石には「豊山寺(ぶざんじ)」

という寺院名が見られます。

 

この豊山寺というお寺は

廃寺になってしまいましたが

八戸藩の祈願寺であった

真言宗のお寺です。

 

東善寺と豊山寺の両寺院は

深く関係するお寺です。

 

根城から見ると東善寺の位置は

鬼門である東北に位置します。

 

また当山と同じように

東善寺は小高い場所に建立され

そこからは広く景色を

見渡すことが出来ます。

 

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水平線を眺む

所用がてら

種差海岸へ赴きました。

 

20℃に迫るほどの陽気が

海を眺めようという

気持ちにさせたのかもしれません。

 

八戸が「世界」に誇る名勝地。

 

穏やかな日和に

穏やかな海

温かな風。

 

広い海と広い青空に

新年度への志を

新たにした

“ふらっと散歩”となりました。

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「おそなえ」を「おすそわけ」

おてらおやつクラブの

発送作業を行いました。

 

当山では月に1度のペースで

発送作業を行っております。

 

お彼岸にお参りされた方が

位牌堂にお供えされたお供物や

ご法事や葬儀にて

お供えされたお供物の

一部を「おさがり」として

ダンボールに箱詰めし

「おすそわけ」を必要とする所へ

送らせて頂きました。

 

▼おてらおやつクラブHP

http://otera-oyatsu.club

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春の陽気に包まれた写経カフェ

3/25寺子屋ワークショップ

写経カフェが開催され

今回も多くの方に

ご一緒頂きました。

 

春らしい陽気を感じる

過ごしやすい1日だったこともあり

ご参加された皆様は

心地よいひとときを

お過ごしされたように思います。

 

寺子屋ワークショップは

自利利他(じりりた)の実践

という側面があります。

 

自身の研鑽のため(自利)

そして他者への温かな働きかけ

としての国際協力(利他)。

 

お寺という空間において

仏道の大切なこころとしての

自利利他を踏まえた催事を

当山では開催しております。

 

本日のひとときの中で

少しでも「仏道のこころ」に

ふれて頂けたのであれば

喜ばしい限りです。

 

数日前まで雪に覆われていた

境内も徐々に春めき

春の花がちらほらと

開花してまいりました。

 

写経カフェでは

般若心経の浄写のしめくくりとして

願目(願い事)をしたためて

頂いております。

 

境内に花開いた福寿草は

本日修行に励まれ

書き上げられた写経に

託された様々な願いが

「花開く」予兆なのかもしれません。

 

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十人十色のお歩み

本年の春彼岸も終わりました。

 

暖かくなったかと思いきや

再び冷え込み暴風雪となり

また暖かくなりの春彼岸でしたが

この天候のせわしなさの如くに

当山では色々と立て込んだ1週間でした。

 

彼岸は修行に励む期間とされますが

諸事励ませて頂いた

1週間であったように思います。

 

人のお歩みは十人十色です。

 

そのお歩みは

その方のお歩みであるとともに

その方のご家族はじめ有縁の方の

お歩みでもあることを

本年の春彼岸では

改めて感じさせて頂きました。

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精進としての探求

生きるということは

探求し続けることでもあります。

 

彼岸の1週間には

六波羅蜜(ろくはらみつ)という

我々の歩みにおけるみ教えが

深く関係しております。

 

初日は布施(ふせ)

2日目は持戒(じかい)

3日目は忍辱(にんにく)

4日目(中日)は全て

5日目は精進(しょうじん)

6日目は禅定(ぜんじょう)

7日目は智慧(ちえ)。

 

中日(ちゅうにち)前後の

3日間それぞれに

歩む上での“心がけ”が

散りばめられております。

 

これらはそれぞれが

それぞれに深く関わっており

独立しているわけではありません。

 

また六波羅蜜は

彼岸にのみ大切にされるものではなく

仏道において常に

心がけるべき徳目です。

 

六波羅蜜の中でも精進は

個人的に大切なものだと感じます。

 

探求は精進のあり方の1つです。

 

探求により

気づきや学びが得られ

それにより理解が深まり

時には感動が増幅し

感受性が豊かになり

多角的な視点を得ることが出来

懐が深くなり

おのずと心そのものが豊かになる。

 

探求することに

遅いも早いもありません。

 

探求し続ける姿勢を

大切にしたいと感じております。

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彼岸じゃらく

午前中に雨足が強くなり

午後には雨が雪となりました。

 

葬儀の後に予定されていた

お墓参りも延期される程の

風と雨と雪でした。

 

まさに彼岸じゃらく。

 

寒さ暑さも彼岸までと

いわれますが

雪が降るのも

今年度最後かもしれません。

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