双極性障害(躁うつ病)と向き合う⑤

通院治療していても

双極性障害(そうきょくせいしょうがい)

という病名の

診断がなされるには

平均で8年も

かかるそうです。

 

当山住職は

長年にわたり

双極性障害を患っておりますが

正式な診断が

下されたのは最近の話です。

 

躁うつ病であることは

以前から分かっておりましたが

激しい躁(そう)状態になり

その診断が

“医学的に”下されました。

 

双極性障害は

「躁(そう)」と「うつ」の

両極を行き来する

脳の病気です。

 

この病気は

単極性障害(うつ病)や

他の“脳疾患”と

区別が難しいそうです。

 

事実

当山住職は

「うつ病」の治療で

この数年間

東京の慈恵医大に

通院しておりました。

 

その甲斐もあり

うつ状態は

徐々に改善され

本年春頃には

病気を克服できたのではとさえ

感じる程でした。

 

住職は

市民病院で

糖尿病の治療もしておりますが

数値も安定し

見ていて喜ばしい程でした。

 

春の暖かな陽気の下

少しずつ外に

散歩へ出るようになり

気持ちも上向きに

なっていきました。

 

孫たちと

微笑ましく

シャボン玉で遊んだり

おもちゃで遊んだりと

穏やかな日々がありました。

 

元気になって

本当に良かったと

感じられる日々がありました。

 

それが

激しい躁(そう)状態へ

なったきっかけは

拙僧(副住職)の母方の祖父母の

法事でした。

 

ここ数年

法務は全て拙僧(副住職)が

行わせて頂いておりましたが

祖父母の法事は住職と共に

お勤めいたしました。

 

この頃から一気に

躁(そう)状態となり

穏やかであった日常が

一変してしまったのです。

 

日に日に

横柄な言動

激しい浪費・散財

時間不問の知人への長電話

ひたすらに外出するなど

躁(そう)状態に見られるとされる

種々の症状が目立っていきました。

 

タバコも味の強いものになり

控えていた飲酒も再開され

しかも節度無く

家族に迷惑をかけながらの

嗜好でした。

 

室内や境内での

喫煙は

拙僧(副住職)の健康上の理由等から

やめるように

何度も何度も

伝えているのですが

とても困ったことに

今でも室内、境内で

喫煙しております。

 

住職が

躁(そう)状態の時に出席した

お寺の役員会でも

一方的な住職の意向に

賛同される方がいらっしゃるわけもなく

中には不快な思いをされた方も

いらっしゃいました。

 

躁(そう)状態は

とにかく思い込みが

強くなるようで

自身の言動は

全て正しいといった具合で

周囲の声はほとんど

耳に入らない様子でした。

 

うつ状態から

躁(そう)状態への変化が

突然起ることは

決して珍しくはないそうです。

 

つい先日(12/8)

住職は東京の病院に

通院して参りました。

 

薬が変わったので

現在は様子見といった所ですが

前よりは落ち着きつつあるように

感じます。

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