新年度のフォトアルバムとして

現在進められている本堂建替事業では

本堂の建設に伴い境内整備も行われます。

 

今月以降、各種工事が

一層本格化するにあたり

現時点での各所について

記録を整えておきたいと思います。

 

以下

各所の写真画像を掲載いたします。

 

▼午前5時半頃の東の空

 

▼朝日に照らされる本堂

 

▼左官工事の様子

 

▼工事中の堂内の様子(お昼頃)

 

▼中央内陣

 

▼観音堂

 

▼地蔵堂

 

▼仁王門基礎と本堂

 

▼正午頃の様子

 

▼仮置している石造物各種

 

▼仮置している北沼観音の囲い屋根

 

▼歴代住職墓とこれから工事が始まる石造物の基礎

 

▼石造物の基礎各種

手前:合葬墓基礎

中央:会津斗南藩縁故者供養碑基礎

奥側:十和田湖青龍権現碑基礎

 

▼会津斗南藩縁故者墓石と当山縁故者墓石

意匠を凝らす

夕方に本堂を眺めてみると

正面向かって左側の軒下に

彫刻が取り付けられていました。

 

細かな部分にも

妥協されず意匠を凝らす

職人魂のようなものが

感じられます。

 

さすがは

現代の名工を擁する

松本工務店さんです。

 

実は棟梁さんのご厚意で

何か所かに立派な彫刻を

仕立てていただくことに

なっております。

 

本堂の正面入口に

既に取り付けられている

鳳凰などの彫刻も

当初は予定されていなかったのですが

清水棟梁のご厚意で

立派に作っていただきました。

 

おかげさまで

想像を超える荘厳な

構えの本堂となって

きたと感じています。

 

更地となった北沼観音

仁王門裏に祀られていた

北沼観音(きたぬまかんのん)は

本堂建替事業にて行う

外構工事の一環で

別所に移設いたします。

 

新たな奉斎地への安置は

まだしばらく先になりますが

4月より仁王門の建設工事が

始まる関係もあり

北沼観音のお社は一旦解体され

境内に仮置きしまして

これまでの奉斎地は

完全に更地となりました。

 

北沼観音は

七崎姫(ならさきひめ)伝説と

関わりのある観音様で

もともとは八戸市八太郎に

鎮座していたものです。

 

旧奉斎地である

蓮沼(はすぬま)が

埋め立てられることになったため

当山に遷座され現在に至っております。

 

北沼観音の祭事については

ここしばらく現住職のみで

参拝・作法するに留まっているので

きちんとした形で

祈りを捧げるべく

色々と思案しております。

 

今後新たに奉斎する場所は

本堂前方のスペースで

会館と本堂をつなぐスロープに

並行する位置となります。

 

これまでに比べて

格段に参詣しやすい場所になるので

きちんと荘厳させていただき

祈りを捧げるとともに

その縁起・由来を後世に

伝えられるよう

環境を整えられればと

考えております。

 

八太郎の蓮沼から当地への遷座に

当時携わった方々の

お気持ちを想像するに

切なるものがあったようにも

思われるのです。

 

蓮沼で祭事が行われていた頃の

写真が残っていますが

盛大に祈りが捧げられていたことを

窺い知ることが出来ます。

 

行事を行うことが

目的というわけではありませんで

拙僧として大切にしたいのは

自身の出来る丁寧な形で

祈りを捧げるということに尽きます。

 

この点は

拙僧が法務の全てにおいて

心がけていることでもあります。

 

北沼観音につきましても

丁寧にお祀りするために

出来ることを出来る形で

勤めさせていただきたいと思います。

 

 

▼祈りの“痕跡”

 

▼蓮沼時代の記録

 

▼北沼観音について

200有余年ぶりに蘇った大般若

文化7年(1810)に

当山の本堂は火災に遭ったため

仏像仏具や古文書の多くが

焼失したとされております。

 

焼失したもののなかに

大般若経(だいはんにゃきょう)

という600巻にも及ぶ

経典があったとされます。

 

この大般若という経典は

転読(てんどく)という

作法をもって

祈りが捧げられるものでもあります。

 

大般若は

西遊記のモデルとされる

玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が

天竺から「中国」に

持ち帰られたとされます。

 

本堂建替という歴史的節目にあたり

大般若も新調いたしました。

 

つきましては

本堂落慶法要は

大般若転読会(だいはんやてんどくえ)

という大般若を用いた法要を

厳修いたします。

 

当山で大般若を行うのは

実に200有余年ぶりとなります。

 

大般若は

600巻よりなる経典です。

 

以前にも記しましたが

折角の機会ですので

今後は1巻1巻に施主さんを

募集させていただき

各巻末に施主名と願目を

記載させていただきたいと

考えております。

 

施主となっていただいた方には

その証として

各巻毎に用意した祈祷札を

お渡し出来ればと思案中です。

 

この「大般若奉納祈願」(仮称)

に際してお納めいただいたご浄財は

伐採・製材したイチョウの

仏像加工であったり

本堂建替事業の中では

着手出来なかった部分の

修繕や整備などにあて

祈りの環境を整えることに

繋げさせていただきたいと

思いをめぐらせております。

 

大般若600巻の膨大な経典の

心髄・精髄が記されたお経が

般若心経とされます。

 

また

真言宗で最重要視され

法事や葬儀などで

必ず読誦される

般若理趣経(はんにゃりしゅきょう)

というお経もまた

大般若や般若心経と同じく

般若経典というグループに属する

経典となります。

 

般若とは智慧(ちえ)を指し

空の思想につながるものです。

 

そういったことも

お伝えしつつ

ご縁をお結びいただいた方々や

祈りをお捧げされる方々の

思いが廻らされるような

環境をしっかりと整えるのは

住職としての

重要な責務と常々捉えています。

 

ご奉納者のご芳名と金額の掲示を徐々に始めます

本日は本堂の建設会議があり

外構工事と内装工事の詳細について

色々と決定されました。

 

内装工事についていうと

クロスの色であったり

トイレの床の色であったり

堂内のガラス戸の

ロール型スダレであったり等々

決まったことが多かったのですが

とても良い雰囲気となりそうです。

 

会議後に建設委員会相談役と

堂内の進捗状況を改めて

拝見させていただいたのですが

とても見事なものだと

感心させられました。

 

本堂建設にあたり

当山の檀家さんはじめ

多くの有縁の方々に

貴重なご浄財を

お納めいただいております。

 

当初のご寄付に加えて

ご追納される方も多くいらっしゃいまして

とてもありがたく感謝しております。

 

かくいう拙僧泰峻も

昨年に住職に就任したということもあり

色々思う所があって

昨月追納させていただきました。

 

本堂建設の歩みを共にしていただいた

皆様のお名前と奉納された金額は

寄付額に記されることになるのですが

先代住職の名前も

きちんと記したいとの考えもあり

100万円を追納いたしました。

 

寄付額の制作の準備もあり

ご寄付された皆様の

ご芳名と金額を整理して

来月より徐々に

仮本堂内に掲示させていただきます。

 

奉納内容については

徐々に掲示させていただくので

当山寺族についてお伝えすると

先代住職が200万

現住職が200万

先代住職母・豐が100万

納めさせていただきました。

 

もっと

捻出出来れば良いのですが

経済的に恵まれた寺院ではないため

時間をかけて色々切り詰めながら

精一杯準備させていただきました。

 

これまでの

ご奉納状況を整理してみますと

寺族以外の有縁の方の中でも

200万ご奉納されている方もお見えで

大変ありがたく思います。

 

金額の多寡に関わらず

多くの方にお心を

お寄せいただいていることに

衷心より感謝しております。

 

本堂に掲額する寄付額の

記載内容は個々人の

ご芳名が記された木製プレートを

入れ込むタイプとなります。

 

納期の関係で

現時点での内容を原本に

制作を開始していただきますが

今後のご納入やご追納については

その都度寄付額に

反映させていただきます。

 

本堂の工事をお伝えする動画を更新しました

動画「ただいま本堂建設中」を

更新したので

ご覧いただけると幸いです。

 

本堂周囲の足場が一部解体され

左官工事仕様に組み直されました。

 

そのため

足場スペースが大幅に縮小され

本堂が一層大きく感じられます。

 

内部の工事では

壁の下地が大分整えられており

完成形が具体的に見えてまいりました。

 

令和4年の春彼岸中日

令和4年の春彼岸中日を

無事に終えることが出来ました。

 

今回も

様々なご縁で結ばれた皆様に

お支えいただいたおかげで

中日を過ごすことが出来たと

感謝しております。

 

令和2年の春彼岸以降

当山では感染症対策のため

これまでの行事の形式を変更し

試行錯誤しつつ

開催を重ねてまいりました。

 

間断なく試行錯誤してきた

甲斐がある程度あったようにも思います。

 

この経験は

新本堂が完成する今秋以降の

年中行事に大いに活きると期待しております。

 

令和4年の春彼岸中日の様子を

お伝えする動画を用意したので

ぜひご覧下さいませ。

 

北沼観音を仮移設しました

仁王門に隣接する形で鎮座する

北沼観音(きたぬまかんのん)は

仁王門工事のため

一時的に「解体」し

移設していただきました。

 

北沼観音については

以前何度かブログでも

紹介させていただいたうえ

紹介動画も作成しておりますので

そちらをご参照いただければと思います。

 

北沼観音は

七崎姫の伝説にまつわる

観音様です。

 

なお

北沼観音は外構工事において

再安置していただきますが

今度の奉安位置は新本堂前となります。

 

奉安にあたる工事までの間は

境内駐車場に仮移設しておりますが

お参りはしばらくの間

出来ません。

 

工事が終わりましたら

これまで以上に

丁重にお祀りして

祭事を執り行いたいと考えております。

 

▼2022/3/14

 

▼2022/3/15

 

▼2022/3/16

 

▼北沼観音についての動画

未来へ思いを託して棟札が新本堂の屋根裏に納められました

堂塔を建立する際

棟札(むなふだ)をしたためる

慣習があります。

 

当山では

江戸期以来の棟札や木札が

多く所蔵されており

そのいずれもが

当時の住職方が手掛けております。

 

今回の本堂建設にあたっても

棟札をしたためております。

 

書式は

当山所蔵の棟札のものを

踏襲したうえで

拙僧泰峻がこれまでに

指南いただいたことを

落とし込ませていただきました。

 

本日

棟札は本堂内陣の屋根裏に設けられた

奉納所に納められました。

 

上棟式に奉読された

祝詞(のりと)と表白(ひょうびゃく)も

同所に納められました。

 

これらのものが

次に日の目を見るのは

何代も先のこととなります。

 

未来に思いを託したような

心持ちでおります。

 

棟札を納める様子を

お伝えする動画を用意したので

ご覧いただければと思います。