タフな10年

上棟式で

お祝いをお持ちの方に

お渡しする記念品には

パンフレットも

添えさせていただきます。

 

そのパンフレット中で

これまでの経緯を

大まかに記載したのですが

ふりかえってみると

同時多発的に傷みが

顕著になったのは

東日本大震災直後からということに

気が付かされます。

 

それ以前から

老朽化は顕著でしたが

平成23年(2011)以降

一気に限界が

表面化しました。

 

あの頃は

急場を凌ぎつつといった感じで

老朽化と向き合っていました。

 

翌平成24年(2012)には

大きな工事を必要とする箇所が

いくつも出てきたため

根本的解決に向け

本腰を入れての検討が始まります。

 

この10年は

とてもタフな期間だったと

感じています。

 

もうすぐ上棟式です。

 

3月6日は

・午前10時 受付開始

・午前11時 法要・儀式

・正午頃 餅まき

という予定です。

 

本堂の建設という

非常に大がかりな工事は

しばらくないことなので

今回の上棟式は

稀有な機会となります。

 

どなた様でも

ご参加いただけますので

ご都合のよろしい方は

ぜひおいで下さいませ。

 

▼旧本堂



 

 

▼上棟式について

青空に映える

日が長くなってきて

朝日が登るのも早くなりました。

 

明るくなるのが早くなると

早朝の動き出しも

軽快になるのは

拙僧泰峻だけではないと思います。

 

法務や原稿や上棟式の準備で

てんやわんやしておりますが

徐々なる春めきを追い風として

精一杯努めております。

 

ちょっと一息つこうと

本堂建設の現場に

少しお邪魔したのですが

葺いてまだ間もない屋根が

青空にとても映え

良いものを見せていただいたと

満足しておりました。

 

松本工務店さんの

手掛ける宮建築の特徴のひとつは

屋根の反り具合にあるそうです。

 

素人目にも

反り上げが大きいと

自ずと技術も必要であろうことが

容易に想像出来るのですが

新本堂の屋根の反りは実に見事です。

 

現在は

足場がかかっている関係で

細部に目が届きにくいのですが

高技術が施された各所は

ぜひ目にとめていただければと思います。

 

天井の工事が始まっています

最近は松本工務店の

清水部長さんに

工事の進捗状況について

現場を毎週ご案内いただいております。

 

堂内では

天井箇所の部材が

多く搬入されており

宮大工さん方は

天井の工事を

進めていらっしゃいました。

 

新本堂では

折り上げ天井になる箇所が

いつくかあるのですが

観音堂天井の大枠部分が

すでに出来ておりました。

 

旧本堂の観音堂も

折り上げ天井だったのですが

新本堂の天井は

かなり高く感じられます。

 

このような

素晴らしい空間で

修法すると

さぞかし荘厳であろうと

想像しております。

 

上棟式では

ご参列の皆様は

内部にお入りいただけるのですが

素晴らしい出来栄えを

喜んでいただけると思います。

 

お寺の縁起や

本堂建替の経緯に触れつつ

法要の趣旨や願意をしたためた

表白(ひょうびゃく)を

上棟式で読み上げるのですが

その準備も終え

“いよいよ”という感じがしてきました。

 

撒銭撒餅の準備

上棟式で

行う「餅まき」のことを

撒銭撒餅(さんせんさんぺい)

とも言います。

 

字のごとく上棟式では

鋳銭と餅を撒(ま)かせていただきます。

 

「銭をまく」といっても

今回はお金をそのまま投じるわけではなく

縁起物として相応しいように

手作業で紅白の紐を通して

祝札を同封した形で

上棟銭を撒かせていただきます。

 

餅は

いつもお世話になっている

地元の有縁の皆様にお手伝いいただき

手作りしていただきます。

 

餅に加えて

お菓子も撒かせていただきます。

 

撒くお菓子の相談のため

本日は住職夫婦で

坂下商店さんを訪ねました。

 

坂下さんは大正12年(1923)創業の

お菓子卸センターです。

 

社長さんが

ご丁寧に対応下さいました。

 

これでお菓子の手配はバッチリです。

 

上棟式でお手伝いいただく

御寺院様方への連絡や

役員の皆様へのご案内をしたりと

バタバタしているうちに

気がつけば日が暮れておりました。

 

ここ数日は

2月末締切の原稿や

来月初頭の研修会での発表の準備に

全く手が届いていないのが

とても気がかりではありますが

何百年に一度ともいえる本堂上棟式の

準備は着々と進んでおります。

 

ただいま本堂建替中の動画を更新しました

本堂の建設の進捗状況をお伝えする

動画「ただいま本堂建設中」を

更新したので

ご覧いただきご確認いただけると幸いです。

 

上棟式当日まで

2週間程となり

急ピッチで準備を進めています。

 

本日は

市内是川の福善寺副住職

横地倫明師においでいただき

上棟式の打ち合わせと

今後予定されている

前住職本葬・現住職晋山式と

新本堂落慶式についての

打ち合わせを行いました。

 

どれも大がかりな儀式となるので

有縁の御寺院様方に

ご助力いただくことになります。

 

当山においては

今後しばらく行われることのない

尊いひとときですので

精一杯努めさせていただきたいと思います。

 

令和4年おこもり法要の動画をアップしました

昨日行われた

おこもり法要の動画を用意しました。

 

令和3年と4年は

仮本堂での開催ということで

通常の形式とは異なる法要でしたが

とても厳かなものだったと感じます。

 

動画で法要の様子を

ぜひご覧いただければと思います。

 

本年ご助法いただいた

善養寺(東京都小岩)住職の名取玄喜師と

地福寺(東京都足立区)副住職の石井文教師は

拙僧泰峻と修行をともにした

頼もしき「法友」です。

 

名取師は研究者

石井師は事相家と

両師とも日々励まれていらっしゃいます。

 

もうお一人

浄明院(愛媛県松山市)副住職の森脇宥海師も

いらっしゃる予定だったのですが

臨床仏教師として

病院に出入りされることが多いため

県をまたいでの移動は

懸念されることが多いということで

今回はご欠席となりました。

 

各師ともお会いする度に

頼もしさに磨きが

かけられているように思います。

 

本年12月11日の

前住職本葬・現住職晋山式と

翌12日の

本堂落慶式にも

このお三方には

職衆(しきしゅう)として

お勤めいただきます。

 

余談ですが

本葬・晋山式と落慶式には

東北有縁の御寺院様に加え

拙僧泰峻有縁の御寺院様に

お集まりいただきます。

 

どの儀式も

この先しばらく行われることのない

尊い儀式となります。

 

殊に落慶式では

文化7年(1811)以降

当山では行うことの出来なかった

大般若(だいはんにゃ)という

法要を行う予定でおります。

 

これから

様々な準備や

御寺院様方との打ち合わせを

詰めていきますが

悔いのない形で行ないたいと思います。

 

正面側屋根の銅板もかなり葺かれてきました

本堂の正面側にも

着々と銅版が葺かれ

屋根が厳かになってきました。

 

工事の進捗状況を

お伝えすべく映像を用意したので

現在の様子をぜひご覧くださいませ。

 

令和4年3月6日には

上棟式を行ないます。

 

感染症への不安が

なかなか払拭されない昨今ですが

開催する予定です。

 

工事が無事に終わることへの願い

世の平安への願い

有縁の皆様の平穏への願いを

上棟式に託して

臨ませていただきたいと思います。

 

浮かび上がる江戸期の七崎観音の祀られ方

普賢院に祀られる

七崎観音(ならさきかんのん)の

ご開帳が近づいてまいりました。

 

本年は2月17日となります。

 

ご開帳された観音様のご宝前で

午後8時から法要が

執り行われます。

 

詳細は下記リンクを

ご参照下さい▼

令和4年おこもりのご案内

 

当山では

文化8年(1811)以来の

本堂建替を行っており

それに伴い

仏像仏具等の再整理・調査も

行ないました。

 

そのおかげで

判明したことや確認されたことなどが

沢山ありました。

 

七崎観音についても

色々と浮かび上がったことがあります。

 

以前もお伝えしたように

現在普賢院には

「2体の七崎観音」が

祀られています。

 

区別するために拙僧泰峻は

現 七崎観音(げんならさきかんのん)

本 七崎観音(もとならさきかんのん)

と呼び分けております。

 

昭和51年に

旧本堂の大改修が

行われるまでは

本七崎観音は大きな春日型厨子に

納められていました。

 

また

現七崎観音と本七崎観音は

並列(横並び)に

安置されていたそうです。

 

本七崎観音の厨子は

かなり傷みが激しかったようで

かなり前に処分されています。

 

本七崎観音像は

蓮弁に激しい鼠害が見られました。

 

また

本七崎観音が奉納された際の

観音堂並末社十二宮再興棟札も

古い鼠害が見られるため

恐らく観音像の後ろに

棟札が祀られていたと思われます。

 

そういったことを

図像資料にしてみたので

ご覧いただいて

七崎観音とのご縁を

深めていただけると幸いです。