徒然草に学ぶ

吉田兼好の『徒然草』第73段。

 

たまたま“出逢った”

文言ですが

情報社会である現代に生きる

私たちが気をつけなければ

ならないものと感じました。

 

さらにいえば

「歴史学」において

しっかり踏まえなければならない

“限界”であるようにも感じたので

こちらで紹介させて頂きます。

 

以下は

『徒然草』第73段の一部です。


 

世に語り伝ふる事

まことはあいなきにや

多くは皆虚言なり。 

 

あるにも過ぎて

人は物を言ひなすに

まして年月過ぎ

境も隔りぬれば

言ひたきままに語りなして

筆にも書き止めぬれば

やがて定まりぬ。

 

(拙訳)

世に語り伝えられる事の

まことはつまらないのだろうか

多くはそらごとである。

 

本当のこと以上に

“誇張して”物を言ったりするし

まして年月が経ち

場所も隔たってしまえば

言いたいように語りなし

文字として書物等に

書き止められれば

それがやがて「まこと」として

定まってしまいかねない。


 

「うそ」や「うわさ」なども

書物などの記録として残ってしまえば

「まこと」になってしまうことがある。

 

多少なりとも

歴史や伝統に携わる身として

思い当たる所が多々あります。

 

“時空をこえて”

兼好法師に留意すべきことを

語りかけて頂きました。

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しみじみと

日に日に境内が

青々としてまいりました。

 

本年の子どもの日は

やや冷たい風が吹いてはおりましたが

空気が澄みわたり

遠方の山々の稜線が

はっきりと見える

視界良好な1日で

鯉のぼりが

元気にたなびく日和でした。

 

当山では本日も有縁の方の

ご供養をご一緒させて頂きました。

 

沢山のお歩みそのものは

言葉に尽くすことの出来ない

お諭しに満ちていることを

しみじみと感じさせられました。

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一字に千理を含む

お経には

色々とあります。

 

陀羅尼(だらに)といわれる

ものがあります。

 

陀羅尼は真言(しんごん)ともいい

総持(そうじ)とも漢訳されます。

 

これがまた実に深いのです。

 

真言宗はその名の通り

「真言」と深く関わっておりまして

弘法大師空海上人が

立宗(りっしゅう)された際の文書には

真言陀羅尼宗(しんごんだらにしゅう)

としたためられております。

 

法事などのお勤めで

お唱えする陀羅尼(真言)には

長いもの短いもの

様々ありますが

その一文字一文字

あるいは一音一音が

「千理(せんり)を含む」といわれます。

 

先にお伝えさせて頂いた

陀羅尼の意訳である

総持(そうじ)は

“あらゆる理を宿すもの”ということです。

 

様々な陀羅尼(真言)がありますが

その中でも大切にされるものの1つとして

光明真言(こうみょうしんごん)が

あげられます。

 

おん あぼきゃー べいろしゃのう

まかぼだらー まに はんどま

じんばら はらばりたや うん

 

梵字にすると23字の真言で

曼荼羅(まんだら)に通じる尊いものです。

 

当山でも光明真言は

とても大切なお経としてお唱えしております。

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意味をたずねる

ゴールデンウィークということで

当山は法事やお参りの方が

多く出入りされていらっしゃいます。

 

「国民の祝日に関する法律」には

それぞれの祝日について

一言触れられております。

 

憲法記念日

日本国憲法の施行を記念し

国の成長を期する

 

みどりの日

自然に親しむとともに

その恩恵に感謝し

豊かな心をはぐくむ

 

こどもの日

こどもの人格を重んじ

こどもの幸福をはかるとともに

母に感謝する

 

一言そえられてはおりますが

それらの意味するところを

じっくり吟味することは

拙僧(副住職)の場合

あまりいたしません。

 

あくまでも拙僧(副住職)の

場合の話ですが

休日であることが

第一に重要な情報となっており

意味するところを

強く意識することは

あまりありませんでした。

 

法律により

定められた休日ですが

ゴールデンウィークをなす

これらの休日は

今や季節感を帯びた

“伝統的”な期間だと思います。

 

そういえば

それぞれの休日は

どのようなものだろうかと思い

久しぶりにその意味について

向き合わせて頂いた

平成30年の憲法記念日となりました。

 

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地域性を活かすということを考える

当山のある豊崎町には

豊崎小学校と中学校があります。

 

豊崎町では今後一層

地域と学校の連携を深め

地域性を活かした取り組みをすべく

地域学校連携協議会が立ち上げられ

拙僧(副住職)もその委員として

参加させて頂くこととなりました。

 

どこまでお役に立てるか分かりませんが

しっかりと務めさせていただきます。

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苦が苦たるを知る

仏道では

生老病死(しょうろうびょうし)を

四苦(しく)といいます。

 

苦とは

思い通りにならないことです。

 

四苦は

それぞれが「独立」しているのではなく

それぞれが深く関わり合うものです。

 

死の意味に近い生があったり

死を意味する病があったり。

 

親しい有縁の方の

訃報に接した時や

親しい有縁の方の

不調を耳にした時

苦がいかに苦たるかを

思い知らされます。

 

苦が苦たることを

教えて頂いているようにも感じます。

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「新体制」の必要を痛感しました

4月も終わりです。

 

ふりかえると4月は

とても慌ただしい月でした。

 

最近は法務に加え

方々に赴く機会も多くなっております。

 

当山の管理運営を

円滑に行うために

色々と考えるべき時期に

さしかかっているように思います。

 

例えば

法務は拙僧(副住職)が

お勤めさせて頂いておりますが

最近では立て込むことが多く

他寺院様に一部法務を

お願いすることが

増えてまいりましたし

今後人手を要する状態に

なることは明らかです。

 

お寺は

葬儀や法事などは勿論ですが

その他にも

やるべきことは山積みです。

 

拙僧(副住職)はまだ若いので

「無理」が効きますが

その「無理」が

少しずつ健康面にも

影響が出ているようで

最近は以前から違和感があった

左耳の調子があまり良くありません。

 

法事や葬儀などの面でいえば

あとお一方

拙僧(副住職)と同世代程の

僧侶がいて下さると

とてもありがたいです。

 

そういったことも含め

時代に対応出来る

“体制づくり”を

しなければならないと

強く感じさせられた

本年の4月となりました。

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行楽日和

華やぐ境内が

心地よく感じられます。

 

ゴールデンウィークに

突入したこともあり

観音参りにいらっしゃる方が

多く見られます。

 

この時季の巡礼は

殊に気持ち良いものだと思います。

 

どこかに行きたくなるこの季節。

 

観音参りに

お出かけになられてみては

いかがでしょう。

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アフガニスタンへ向けて

想い出のランドセルギフト

ワークショップ&梱包作業が

4/28に行われました。

 

当山に集められた

ランドセル1つ1つには

それぞれの物語があります。

 

日本での役目を全うした

ランドセルが

今度は海を越え

アフガニスタンの

新たな持ち主に届けられます。

 

日本から

アフガニスタンに舞台を移し

これから紡がれる

ランドセルの

新たな物語。

 

未来に花咲く

物語となることを願います。

 

ご協力下さった皆様

携わって下さった皆様に

感謝申し上げます。

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再犯防止推進計画を学ぶ

保護司の研修と定時総会がありました。

 

日本では犯罪件数が減少する一方で

再犯率は上昇しているそうです。

 

ということで

国をあげて再犯防止対策に

取り組むべく平成29年12月に

再犯防止推進法が成立したとのことです。

 

研修では保護観察官の方が

ご自身のご経験を交えながら

講習して下さいました。

 

再犯の背景にある

「社会での孤立」や「孤独」。

 

お寺として

出来ることは色々とあるように

感じるとともに

根が深い問題が山積していることを

痛感させられました。

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