問い続ける中での棚卸し

7月に入ったと思えば

もうひと月の3分の1が

過ぎました。

 

多くのお寺でも

そうであるように

当山でも毎週末は

法事が予定されます。

 

本日も夕方頃まで

各家の法事を

ご一緒させていただきました。

 

法事では多くの場合

「回忌」にあわせて

祈りがささげられます。

 

その回忌は

故人様の命日を基準として

流れ始めた時間を

意味するものです。

 

故人様の命日を境に

再び流れ始めた時間を

回忌は教えてくれます。

 

そういう意味では

回忌というのは

故人様との時間の続きを

意味するものでもあります。

 

このようなことを

胸の内にいだきながら

いつもお勤めさせて

いただいているのですが

どことなく曖昧ともいえる

この思いを

自身でも振り返り

さらに民俗学的な意味での

「霊魂観」であったり

「死生観」などを踏まえ

再構築する必要を感じています。

 

ここでいう再構築というのは

結論を出すということではなく

生涯問い続けるべきことに対し

現時点において

様々なことを踏まえたうえで

どうのような意義を

言葉で紡ぎ出せるかを

試みるということです。

 

ここでそのことについて

詳細に述べる余裕はありませんが

これまで前提としてきたことが

大きく変わりつつありますし

さらに当山でいうと

合葬墓のように

これまでのことを引き継ぎつつも

新たな形での葬送が

取り入れられていくにあたり

全体の根底を見つめ直したうえで

個々の意義をいかに捉えるかに

思いをいたしたいと思います。

 

重きが置かれる追憶

チューリップを見かけると

ゴールデンウィークに

入ったと実感します。

 

昨年の今頃は

緊急事態宣言下

ということもありましたが

力を持て余している

子どもたちと

動画をこしらえて

アップしていたことが

思い出されます。

 

ゴールデンウィーク中は

法事なども多いため

遠出は出来ないので

今年もまた子どもたちとの

思い出つくりとして

何か形にしたいと考えています。

 

ここ何年か普賢院では

行事の様子などを

短い動画に編集して

アップしていますが

如何せんド素人なので

曲がりなりにも

動画を編集すること自体が

とても良い学びとなっています。

 

なので

昨年の子どもたちとの動画も

作る過程において

多くのことを

得ることが出来ました。

 

少し話のテイストが変わりますが

様々な事情があって

ご自宅に仏壇や位牌がない場合

故人の写真を部屋に飾り

手を合わせるというケースが

あろうかと思います。

 

現代の葬儀において

遺影は必ずといってよい程

準備されています。

 

儀式中は大型モニターに

遺影を出力することも

今では珍しくありません。

 

ありし日の姿が

留められた写真は

もはや葬儀には欠かせないものに

なっているように思います。

 

通夜や葬儀の際に

思い出の写真や動画を編集した

ムービーを流すことも

葬儀店のオプションとして

用意されています。

 

葬送儀礼の“意味合い”は

時代時代の死生観の移り変わりと

深く関わりがありますが

現代の葬送儀礼は

追憶に重きが置かれているといえます。

 

追憶にあたり写真が

重要な意味を持つようになったように

動画が身近なものになるにつれ

追憶の一方法として

これまで以上に根を下ろす

可能性は大いにあると思うのです。

 

エンディングノート書き方講座を開催します

先の4月20日は

終活カフェが開催されました。

 

▼その時の様子はコチラです(動画)

https://www.youtube.com/watch?v=yVbickQtc8s&t=22s

 

終活カフェは

年に2回(春と秋)

開催してまいります。

 

流れとしては

はじめに拙僧(副住職)が

2〜30分程お話させていただき

終活カフェの趣旨であったり

統計を踏まえて昨今の

社会状況の一端について

お伝えさせていただいた後

葬儀店の山村総本店常務の

上野裕康さんと

終活カウンセラーのお弟子さんに

それぞれのお立場から

お話いただくというものでした。

 

拙僧(副住職)は

現代教化研究所という

宗派の研究機関の一研究員として

研究職にもつかせて

いただいております。

 

現代教化研究所という

研究機関では“現代問題”も

研究テーマとしているので

そちらでの経験が

終活カフェには

少なからず資しているように

感じております。

 

次回の終活カフェは

10月の開催を予定しています。

 

テーマはお墓です。

 

拙僧(副住職)としては

お墓に関連するお話として

古代から現代にいたるまでの

お弔いやお墓の歴史や展開

について大まかに

お伝えしようと考えています。

 

それはいわば「精神史」の展開と

深く関わるものでもあり

これからの「お墓」のあり方を

考えるにあたり

「精神史」を踏まえながら

歴史的展開を見直すことは

有効な手がかりとなると思います。

 

終活に関連しまして

終活カウンセラー1級である

お弟子さん・中野太陽さんが

5月からエンディングノートの

書き方をお伝えする講座を

月1回開催することとなりました。

 

エンディングノートは

終活において

とても有効な方法といえます。

 

有効なものではありますが

お一人で書き上げるのは

なかなか難しいものなので

書き方講座を

ご活用いただければと思います。

 

ご興味をお持ちの方は

お気軽にお問い合わせ下さい。

 

詳細は下記を

ご参照下さいますよう

お願いいたします。

 

エンディングノート書き方講座

日程:2021/5/27

時間:午後1時30〜3時30分

会場:ふれあい豊山館

会費:1500円

※別途エンディングノート1冊1100円

※会費の一部は国際協力活動への寄付にあてられます。

定員:8名

講師:中野太陽(終活カウンセラー1級)

☆ご参加される方は、お申込み下さい。

 

終活カフェが開催されました

今年から普賢院では

年2回(春と秋)終活カフェを

開催します。

 

昨今、終活の必要性が

高まっております。

 

有縁の方々にとって

終活カフェは何かしらの

手がかりやヒントになればと

願っております。

 

今回は「お葬式」をテーマに

開催いたしました。

 

山村総本店の

上野裕康さんにご協力いただき

葬儀店のお立場から

お葬式や永代供養について

お話いただきました。

 

また

本年1月に終活カウンセラー1級を

取得された当山お弟子さんの

中野太陽さんには

終活やエンディングノートについて

お話いただきました。

 

大変充実した時間に

なったのではないかと思います。

 

次回は今秋の開催で

お墓をテーマにする予定でおります。

 

4/20終活カフェのご案内

当山有縁の皆様には

昨年からご案内していますが

本年より年2回

終活カフェを開催いたします。

 

本年1回目は

「お葬式」をテーマに

4/20午前10時から

開催します。

 

拙僧(副住職)が

ファシリテーターを

務めさせていただきます。

 

今回は

山村総本店さんに

ご協力いただき

昨今の葬儀事情について

葬儀屋さんの見地から

お話いただきます。

 

また昨年

終活カウンセラー1級を取得された

お弟子さんの中野太陽さんに

「終活」について

お話いただくとともに

今後当山で取り組んでまいります

「終活窓口」についても

お話いただきたいと思います。

 

ご興味をお持ちの方は

この機会をご活用いただければ幸いです。

 

ウイルス禍の中で改めて感じるお寺での葬儀の尊さ

旧本堂の解体に伴い

昨年9月下旬より

ふれあい豊山館の1階を

仮本堂としています。

 

これまでは

故人様をお寺にご安置する際

現在仮本堂としている

広間にお連れいただいていたのですが

その広間が仮本堂となると

それまでのようにはいかないため

仮本堂設営に先立って

脇間を改造して

多目的にも使えるように

準備しておりました。

 

以来

何度かご活用いただきまして

準備を進めておいて

良かったと感じています。

 

本日はこれより

お勤めをさせていただいた後

お寺から故人様を

出棺させていただき

火葬後に当山で葬儀が

執り行われます。

 

菩提寺の本尊様の前で

引導をお渡しすることが

最も丁寧な葬儀とされます。

 

昨今は

ウイルス対策のため

形式が以前までとは

大幅に変わりましたが

現在主流になりつつある形式であれば

菩提寺で葬儀を行った方が

良いように感じられる所があります。

 

お寺であれば

そもそも宗派の法式に

則った形で

深い意味を帯びた荘厳が

きちんと整えられていますし

葬儀で一番悩ましい

費用の面においても

かなり押さえられます。

 

先にも触れましたが

何よりも尊いのは

菩提寺の本尊様の近くで

儀式を行える点だと思います。

 

本日も謹んでお弔いのひとときを

ご一緒させていただいてまいります。

 

みおしえが託される供養

お弔いは

命と向き合うことでもあります。

 

老若男女を問わず

命は“はかない”ということを

いつも感じさせられます。

 

葬儀も法事も水子供養も

「行うことの意義」が深いものでして

亡き方のためということだけでなく

私たちが生きていくうえで

どのような意味を汲み取るかが

“仏道としてのご供養”において

大切な部分になります。

 

なぜ焼香したり線香を立てたりするのか。

 

なぜ花や供物を供えるのか。

 

なぜ水を供えるのかなどなど。

 

それらの「なぜ」を紐解くことは

仏道のみ教え(歩み方のお諭し)と

向き合うことと重なります。

 

そういったことを

お伝えするよう努めることは

僧侶の大切な役割だと

思っていますので

いま一度自身も

根本を振り返りつつ

お勤めさせて

いただきたいと思います。

 

子安様を仮本堂にご安置しております

当山に祀られる

子安様(こやすさま)は

正式には子安地蔵菩薩といい

子どもを抱いたお地蔵様です。

 

普賢院の子安様には

子宝祈願易産(安産)祈願

成長祈願に加え

水子を含む子どもたちの供養など

様々な願いが託されております。

 

当山では毎年1月と8月の23日に

「子安様」という催事があり

永福寺町内の班が持ち回りで

担当される慣習となっております。

 

お地蔵様の

ご縁日は24日とされますが

その前日の23日も

ご縁の深い日とされ

行事が行われています。

 

いわゆる「子安講(こう)」です。

 

ご担当の班の皆様が

お寺にお集まりになられ

子安様にお参りされた後

堂内で飲食されながら

お過ごしいただいていましたが

本年はウイルス対策のため

集会は中止だそうです。

 

なので本年は

仮本堂に子安様をお祀りして

お勤めのみ

行なわせていただこうと思います。

 

子安様は

本日から23日までの間

仮本堂にお祀りいたしますので

お地蔵様に願いを

捧げられたい方は

どなた様もお参りくださいませ。

 

▼仮観音堂(位牌堂)

 

▼平時の仮本堂

 

▼仮本堂に子安様をご安置しました。

 

昨日の小正月法要の様子を動画でご覧ください

本年の小正月法要の様子を

短い動画に編集したので

ご覧いただけると幸いです。

 

動画チャンネルの概要欄に

昨年の小正月法要の動画URLを

掲載しております。

 

昨年の今頃は

まだ数珠回しを

行うことが出来ました。

 

それ以降

一度も数珠回しを

行っておりません。

 

数珠回しは

念仏を唱えながら大勢で

ひとつの大数珠を回すため

ウイルス対策上

どうしても行うことが出来ません。

 

疫病の蔓延が落ち着き

以前のように

慣習にそった形で

行事が行える日が

早く訪れることを願います。

 

それまでは

試行錯誤しつつ

出来る形で

諸事取り組ませていただきます。