タフな10年

上棟式で

お祝いをお持ちの方に

お渡しする記念品には

パンフレットも

添えさせていただきます。

 

そのパンフレット中で

これまでの経緯を

大まかに記載したのですが

ふりかえってみると

同時多発的に傷みが

顕著になったのは

東日本大震災直後からということに

気が付かされます。

 

それ以前から

老朽化は顕著でしたが

平成23年(2011)以降

一気に限界が

表面化しました。

 

あの頃は

急場を凌ぎつつといった感じで

老朽化と向き合っていました。

 

翌平成24年(2012)には

大きな工事を必要とする箇所が

いくつも出てきたため

根本的解決に向け

本腰を入れての検討が始まります。

 

この10年は

とてもタフな期間だったと

感じています。

 

もうすぐ上棟式です。

 

3月6日は

・午前10時 受付開始

・午前11時 法要・儀式

・正午頃 餅まき

という予定です。

 

本堂の建設という

非常に大がかりな工事は

しばらくないことなので

今回の上棟式は

稀有な機会となります。

 

どなた様でも

ご参加いただけますので

ご都合のよろしい方は

ぜひおいで下さいませ。

 

▼旧本堂



 

 

▼上棟式について

おこもり法要の記事が新聞に掲載されました

本日のデーリー東北(朝刊)に

本年のおこもり法要の記事が

掲載されました。

 

令和3年と令和4年の

おこもり法要(毎年旧暦1月17日)は

仮本堂での開催だったため

通常とは形式を変えて

法要をお勤めいたしました。

 

令和5年からは

新本堂での開催となります。

 

火の修法である

護摩法要をお勤めいたしますが

これまでの形式の護摩法要とは異なり

来年以降は大般若(だいはんにゃ)という

修法を取り入れた形式で

一層厳かに厳修いたします。

 

大般若というのは

つぶさには

大般若波羅蜜多経という経典で

600巻にも及ぶものです。

 

当山では

文化8年(1811)の火災の際に

大般若を焼失しているのですが

本堂建替という歴史的節目にあたり

新調することが叶いました。

 

大般若経典は

転読(てんどく)という作法により

力強く祈りを捧げる

「法具」ともいえます。

 

普賢院は

供養をになう菩提寺であると同時に

祈願をになう祈願寺でもあった

という歴史的経緯をもっています。

 

祈願本尊であったのが

七崎観音(ならさきかんのん)で

明治時代になるまでは

現在の七崎神社がある地にあった

七崎観音堂に祀られ

当山は七崎観音別当として

祭祀を主管してまいりました。

 

当山が所蔵する

江戸期の七崎観音堂の

棟札(むなふだ)の記述を踏まえるに

観音堂は15世紀頃に徳楽寺という

寺号(じごう、お寺の名前の意)が

用いられていると考えられます。

 

七崎観音堂は

明治に廃止され

境内地も分離することとなり

仏像仏具は別当寺普賢院に

移されました。

 

普賢院住職は

七崎観音別当という

役職も代々になっております。

 

遷座当初は

突貫工事的に設えた祭壇に

諸仏を置いただけといった

状態だったそうですが

明治以降の住職方の

すさまじいご尽力により

内御堂(うちみどう)として

七崎観音堂は再興されていきます。

 

特に61世長峻大和尚の時代と

前住職である64世泰永大和尚の時代に

観音堂の整備は大きく進められ

素晴らしく荘厳な空間となりました。

 

その志を受け継ぎ

拙僧泰峻も現七崎観音別当として

今後も努力してまいります。

 

大般若の話に戻りますが

200年以上の時を経て

再び用意された大般若経典なので

七崎観音堂での法要においても

使わせていただきたいと思います。

 

本年12月の本堂落慶式でも

大般若法要を行う予定です。

 

落慶式で大般若を行うわけですが

当山では200有余年ぶりに行われる

大般若法要となります。

 

他宗においても

大般若法要は行われますが

真言宗の法式は

当地の方はご覧になったことが

ない方が大部分かと思います。

 

しかも

落慶式では十数名の住職方に

おいでいただき厳修するので

とても迫力ある法要になるかと思います。

 

落慶式以降は

おこもり法要はじめ

伝統ある祈りの形式の1つである

大般若法要のひとときに

有縁の皆様に触れていただけるよう

色々と考えたいと思います。

 

 

 

▼当日の法要の様子

 

▼令和3年(2021)の様子

 

▼令和2年(2020)の様子

 

▼平成31年(2019)の様子

 

▼平成30年(2018)の様子

 

▼平成29年(2017)の様子

この年は前住職泰永僧正が導師を勤めました。

これが泰永僧正の生前最後の護摩法要でした。

青空に映える

日が長くなってきて

朝日が登るのも早くなりました。

 

明るくなるのが早くなると

早朝の動き出しも

軽快になるのは

拙僧泰峻だけではないと思います。

 

法務や原稿や上棟式の準備で

てんやわんやしておりますが

徐々なる春めきを追い風として

精一杯努めております。

 

ちょっと一息つこうと

本堂建設の現場に

少しお邪魔したのですが

葺いてまだ間もない屋根が

青空にとても映え

良いものを見せていただいたと

満足しておりました。

 

松本工務店さんの

手掛ける宮建築の特徴のひとつは

屋根の反り具合にあるそうです。

 

素人目にも

反り上げが大きいと

自ずと技術も必要であろうことが

容易に想像出来るのですが

新本堂の屋根の反りは実に見事です。

 

現在は

足場がかかっている関係で

細部に目が届きにくいのですが

高技術が施された各所は

ぜひ目にとめていただければと思います。

 

天井の工事が始まっています

最近は松本工務店の

清水部長さんに

工事の進捗状況について

現場を毎週ご案内いただいております。

 

堂内では

天井箇所の部材が

多く搬入されており

宮大工さん方は

天井の工事を

進めていらっしゃいました。

 

新本堂では

折り上げ天井になる箇所が

いつくかあるのですが

観音堂天井の大枠部分が

すでに出来ておりました。

 

旧本堂の観音堂も

折り上げ天井だったのですが

新本堂の天井は

かなり高く感じられます。

 

このような

素晴らしい空間で

修法すると

さぞかし荘厳であろうと

想像しております。

 

上棟式では

ご参列の皆様は

内部にお入りいただけるのですが

素晴らしい出来栄えを

喜んでいただけると思います。

 

お寺の縁起や

本堂建替の経緯に触れつつ

法要の趣旨や願意をしたためた

表白(ひょうびゃく)を

上棟式で読み上げるのですが

その準備も終え

“いよいよ”という感じがしてきました。

 

撒銭撒餅の準備

上棟式で

行う「餅まき」のことを

撒銭撒餅(さんせんさんぺい)

とも言います。

 

字のごとく上棟式では

鋳銭と餅を撒(ま)かせていただきます。

 

「銭をまく」といっても

今回はお金をそのまま投じるわけではなく

縁起物として相応しいように

手作業で紅白の紐を通して

祝札を同封した形で

上棟銭を撒かせていただきます。

 

餅は

いつもお世話になっている

地元の有縁の皆様にお手伝いいただき

手作りしていただきます。

 

餅に加えて

お菓子も撒かせていただきます。

 

撒くお菓子の相談のため

本日は住職夫婦で

坂下商店さんを訪ねました。

 

坂下さんは大正12年(1923)創業の

お菓子卸センターです。

 

社長さんが

ご丁寧に対応下さいました。

 

これでお菓子の手配はバッチリです。

 

上棟式でお手伝いいただく

御寺院様方への連絡や

役員の皆様へのご案内をしたりと

バタバタしているうちに

気がつけば日が暮れておりました。

 

ここ数日は

2月末締切の原稿や

来月初頭の研修会での発表の準備に

全く手が届いていないのが

とても気がかりではありますが

何百年に一度ともいえる本堂上棟式の

準備は着々と進んでおります。

 

ただいま本堂建替中の動画を更新しました

本堂の建設の進捗状況をお伝えする

動画「ただいま本堂建設中」を

更新したので

ご覧いただきご確認いただけると幸いです。

 

上棟式当日まで

2週間程となり

急ピッチで準備を進めています。

 

本日は

市内是川の福善寺副住職

横地倫明師においでいただき

上棟式の打ち合わせと

今後予定されている

前住職本葬・現住職晋山式と

新本堂落慶式についての

打ち合わせを行いました。

 

どれも大がかりな儀式となるので

有縁の御寺院様方に

ご助力いただくことになります。

 

当山においては

今後しばらく行われることのない

尊いひとときですので

精一杯努めさせていただきたいと思います。

 

迫力ある太鼓の響き

先日行われた

七崎観音おこもり法要での

観音経(かんのんぎょう)

というお経の読経シーンの

動画をアップしました。

 

太鼓つきの迫力ある

法要の様子をご覧いただけると幸いです。

 

おこもり法要という

一年に一度の行事を終えて

少し一休みしたいところですが

3月6日の上棟式(じょうとうしき)の

準備を本格的に始めました。

 

細々とした所を詰めている段階ですが

とても良いひとときに

なるように思います。

 

なかなかない機会なので

多くの方にご一緒いただき

お祝いの儀式に

臨ませていただきたいと思います。

 

 

▼上棟式のご案内動画

令和4年おこもり法要の動画をアップしました

昨日行われた

おこもり法要の動画を用意しました。

 

令和3年と4年は

仮本堂での開催ということで

通常の形式とは異なる法要でしたが

とても厳かなものだったと感じます。

 

動画で法要の様子を

ぜひご覧いただければと思います。

 

本年ご助法いただいた

善養寺(東京都小岩)住職の名取玄喜師と

地福寺(東京都足立区)副住職の石井文教師は

拙僧泰峻と修行をともにした

頼もしき「法友」です。

 

名取師は研究者

石井師は事相家と

両師とも日々励まれていらっしゃいます。

 

もうお一人

浄明院(愛媛県松山市)副住職の森脇宥海師も

いらっしゃる予定だったのですが

臨床仏教師として

病院に出入りされることが多いため

県をまたいでの移動は

懸念されることが多いということで

今回はご欠席となりました。

 

各師ともお会いする度に

頼もしさに磨きが

かけられているように思います。

 

本年12月11日の

前住職本葬・現住職晋山式と

翌12日の

本堂落慶式にも

このお三方には

職衆(しきしゅう)として

お勤めいただきます。

 

余談ですが

本葬・晋山式と落慶式には

東北有縁の御寺院様に加え

拙僧泰峻有縁の御寺院様に

お集まりいただきます。

 

どの儀式も

この先しばらく行われることのない

尊い儀式となります。

 

殊に落慶式では

文化7年(1811)以降

当山では行うことの出来なかった

大般若(だいはんにゃ)という

法要を行う予定でおります。

 

これから

様々な準備や

御寺院様方との打ち合わせを

詰めていきますが

悔いのない形で行ないたいと思います。

 

年に一度のひととき

本日は旧暦1月17日大安にあたります。

 

毎年この日は

秘仏の七崎観音(ならさきかんのん)を

ご開帳して

法要が執り行われます。

 

この行事は

「おこもり」と呼ばれます。

 

昨年と本年は

仮本堂での厳修となりました。

 

ご一緒下さった皆様が

捧げられた願いが

結ばれることを

祈念申し上げます。