つい先日
ご一緒させていただいた葬儀の際の
火葬場での待ち時間でのお話です。
ご遺族の方々と
控室で色々とお話しいて
あがったこと話題のひとつ。
亡くなったお母さんが
お寺のお参り一切を
おこなっていたけど
世代が変わってから
いつお参りをすれば良いかなど
全く分からないのです。
この点は
ずいぶん前から
課題意識を持っています。
住職自身も自坊である普賢院における
供養形式や当地・縁地の習俗について
20年前はほぼ認知していなかったので
先代住職から能動的に聞いたり
機会があるたびに総代さんや地元の方に
昔話を交えて聞かせていただいたり
史料・資料に目を通したりなどして
現行の諸事の把握に努めました。
仏事を担ったり
先だった先祖・縁者の供養を担うことを
祭祀承継(さいししょうけい)といいますが
現代は意識的・能動的に
「祭祀」に関する情報を確認しなければ
内実を認知しにくいと思います。
拡大家族のご家庭が多かった時代は
祭祀に関しても
各ご家庭内で意図せずとも共有され
次代へも引き継がれたであろうと想像しますが
現代は核家族や個人がメインゆえ
「祭祀」関連については
ほぼ触れることがなかった
という方は珍しくないでしょう。
そのような時代であることを踏まえ
いざ意図的・能動的に
供養についてや
付き合いのあるお寺について
知ろうと思ったときに
調べやすいように
情報を整えておくことは
住職の役目の一つだと捉えています。
インターネット上でも
本稿で述べている内容に関する情報を
時々に発信したり
HPやポータルサイトでも
掲載してはいるのですが
掲載してあるから認知されている
ということはほぼありませんし
結局の所アナログな伝達というか
紙媒体や直接のご案内が
とても大切であると感じます。
本年の年始から
各種リーフレットの
作成に力を入れているのですが
それはこれまでに書いたような
時代認識と課題意識ゆえの取り組みです。
冒頭に紹介した
「いつお寺にお参りすれば良いかなど
全くわからない問題」は
多くの方が共感されるものだと思いますし
供養習俗が大いに関わるお寺の
これからを考えるうえで
向き合うべき重要な課題といえます。
今回の投稿と同内容の記事は
本年だけでも何回かアップしたとは思いますが
都度都度に記事にする契機が
あってのことなので
この度も考えを整理しながら
述べさせていただいております。
普賢院の供養についてまとめた
リーフレット『供養の手引き』を
年内に作る予定です。
お盆か秋彼岸に
お取りいただけるよう
準備したいと思います。
とりあえず形にしてみて
改版を重ねる方針をとらせていただきます。
終活カフェのご案内
春の終活カフェの
参加者を募集しています。
どなたでも参加いただけるので
ご興味をお持ちの方は
ぜひお運びください。
終活カフェ
- 日時:令和6年4月18日(木)
- 時間:13:00〜15:00
- 会費:無料
- 定員:10名程度(要申し込み)
- 会場:普賢院 ふれあい豊山館
当日のスケジュール
- 13:00〜13:20 住職のお話「昨今の葬儀事情」
- 13:20〜14:20 橋本亮子さんのお話「家系図について」
- 14:30〜14:50 中野太陽さんのお話「終活について」
話者の簡単なご紹介
- 品田泰峻:普賢院住職・真言宗豊山派総合研究院現代教化研究所常勤研究員
- 橋本亮子さん:有)虹の川 代表 【HP】https://kakeizu-r.jp/
- 中野太陽さん:太陽坊 代表・終活カウンセラー上級【HP】 https://x.gd/Y4ZdS