月の光

月夜がきれいな季節となりました。

 

満月を仏道では

月輪(がちりん)といいます。

 

真言宗で大切にされる曼荼羅に

描かれる仏さまは

背後に月が描かれます。

 

月輪は“悟り”の象徴でもあり

古代インドの時代より

特別な意味を持つとされます。

 

 

闇夜に輝く月の中に

色々な光景や面影が

自然と重なることがあります。

 

闇夜を照らす月の光は

時空を超えてなされる

対話であるようにも感じられます。

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旭川をゆく① アイヌの歴史に触れる

10/1〜10/4にかけ

現代教化研究所の所外調査という

所用のため拙僧(副住職)は

旭川を訪ねました。

 

10/1は午後1時に現地集合のため

当日早朝に旭川入りしたので

午前中は旭川市博物館を訪ねました。

 

旭川市博物館では

アイヌの歴史や文化

屯田兵の歴史

北海道の自然についてなど

幅広く学ぶことが出来ました。

 

各地の博物館を訪ねることが

多くございますが

旭川市博物館の展示は素晴らしく

歴史や文化が“躍動的に”

発信されておりました。

 

とても感動しました。

 

特にアイヌの歴史や文化の

展示は見所です。

 

北海道やアイヌについて

あまりにも何も知らない自分に

気が付かされましたし

日本人として

もっと知るべきであるとも感じました。

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御朱印ブーム

御朱印をお願いされることが

最近少しずつ増えております。

 

当たる糠部(ぬかべ)三十三観音

第15番札所でもあるので

観音参り用の御朱印として

本堂にスタンプを用意しておりますが

観音様の御朱印のみならず

直筆での御朱印のお問い合わせを

頂くことが多くなっております。

 

書店でも素敵なデザインの御朱印帳が

並べられており

巡礼や御朱印が人気だそうです。

 

直筆の御朱印をご希望の方は

事前にお声がけ頂きたく

お願い申し上げます。

 

拙僧(副住職)が不在のことが

多いため前もって御連絡下さい。

 

日程が合わない際や

不在時に御朱印をお求めの際は

朱印帳に貼って頂けるように

同サイズの和紙に

御朱印をしたためさせて頂き

お渡しさせて頂けるよう

対応させて頂こうと思います。

 

御朱印代は定めておりませんので

ご浄財として各々お納め下さい。

 


 

当山では以下の御朱印で

対応させて頂いております。

 

愛染明王(あいぜんみょうおう)

聖観音(しょうかんのん)

南祖法師(なんそほっし)

 

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准研究員就任のご報告

拙僧(副住職)は本年9月28日付で

真言宗豊山派総合研究院

現代教化研究所

准研究員という公職を

拝命いたしました。

 

真言宗豊山派には

宗学研究所

事相研究所

布教研究所

現代教化研究所という

4つの専門的な研究機関があります。

 

現代教化研究所は

幅広い分野を扱う所で

所属されていらっしゃる先生方が

専門とする分野は

梵文(サンスクリット)

道教

経済学

法律

人類学

宗学などなど

とてもバラエティーに富んでおります。

 

そのような“刺激に溢れる”

素晴らしい所で自身も

准研究員として励ませて頂けることは

とても光栄なことです。

 

これまでにも増して

精進させて頂く所存です。

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慈悲の仏 観音菩薩

観音様という言葉で

一般的にも馴染みがある

観音菩薩(かんのんぼさつ)。

 

観音信仰の歴史は古く

坂上田村麿将軍も

篤く大切にされた尊格です。

 

当山本堂の

観音堂に祀られる観音様は

糠部三十三観音霊場

第15番札所の観音様です。

 

観音様は

三十三の姿をもつとされます。

 

三十三身の姿を現すというのは

妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五

というお経に記されており

このお経は『観音経(かんのんぎょう)』

とも通称されます。

 

三十三の姿は無限の慈悲を意味すると

お考え頂くと分かりやすいと思います。

 

ちなみに

その三十三の姿の中に

「龍」も記されているので

龍神にまつわる説話や伝説に

観音様はよく登場します。

 

龍のみならず

観音様にまつわる霊験譚や伝承は

挙げればきりがありません。

 

当山は十和田湖伝説とも

関わりのあるお寺です。

 

十和田湖伝説の大筋は

南祖坊(なんそのぼう)という僧侶が

十和田湖の主であった八之太郎に代わり

「神」として十和田湖の主となるという

物語です。

 

八之太郎は

大蛇や八頭龍として描かれております。

 

伝説なので

語られる場所や書物によって

細かな点や描写は

当然のことながら定まっておりませんが

仏教的要素を多分に

汲み取ることが出来ます。

 

南祖坊と八之太郎が向き合う場面で

南祖坊も大蛇となり

八之太郎と対峙したという

描かれ方をすることもありますし

九頭龍として八之太郎と対峙した

という描かれ方をすることもあります。

 

南祖坊が

「龍には龍の姿を以て」向き合う

この場面は観音経に記される

三十三身のくだりに通じているとも

言えるでしょう。

 

 

本堂内左手が観音堂となっております。

 

観音堂には観音様のみならず

十二支を司る八体仏(はったいぶつ)

お不動様

南祖法師尊像と

それぞれに様々ないわれのある

尊い御像が多く祀られております。

 

お立ち寄りの際は

是非お参り下さいませ。

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曽祖父の日記

拙僧(副住職)の祖父である

長峻(ちょうしゅん)は

当山住職であるのみならず

現在の南部町にございます

牡丹のお寺である長谷寺(恵光院)と

山形湯殿山の大日坊の住職も兼ねた僧侶です。

 

ちなみに拙僧(副住職)の法名である

泰峻の峻の字は

長峻大和尚の一文字を頂いております。

 

長峻大和尚は日記を毎日記していたようで

たまたま大正14年の手帳が

出てまいりました。

 

大正14年は先日逝去した

拙僧(副住職)祖母の品田豐(とよ)が

生まれた年でもあります。

 

祖母は8月18日生まれなので

その日のページを見てみると

祖母のことが記されおりました。

 

正午過即ち十二時半

常子無事女児分娩ス

常子痛む事二十五分也

尤も易産乎安也

是偏に大悲尊之力也

 

長峻大和尚の日記には

毎日欠かさずにお勤めをし

様々な書籍を読み

常に研究をしていた様子が

うかがわれます。

 

祖母が安産であった様子を

綴った文面からも

その人となりが何となく

伝わってくるように感じます。

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チャリティーイベントが開催されました

秋晴れの下

秋のほっこりワークショップ

〜私が私とつながる時間〜

が10/1に当山を会場に開催されました。

 

こちらの催事は

ヨガインストラクターMikiさんが主催の

チャリティーイベントで

収益の一部は本年7月に発生した

九州北部豪雨の復興支援にあてるものです。

 

老若男女問わず多くの方が

ご参加され

盛況の様子でした。

 

主催者のMikiさん

携わられた皆様

お疲れ様でした。

 

九州北部での豪雨は

凄まじいものでした。

 

被災された皆様に改めまして

御見舞申し上げますとともに

復興を祈念申し上げます。

 

▼イベントについて(Mikiさんのブログ)

https://ameblo.jp/evahvill/entry-12314144941.html

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虹を以て微笑みかける

当山寺庭(じてい)品田豐(とよ)の

49日忌法要が執り行われ

納骨も無事に終わりました。

 

お盆が終わり

すぐに葬儀が厳修され

秋彼岸を終え

49日が執り行われと

とてもバタバタしておりましたが

納骨を終えホッとしました。

 

法事を終え食事も終わり

解散してすぐに

強く雨が降りました。

 

雨があがり

晴れ間がのぞいた時

虹が現れました。

 

黒い雲を背景にした

色鮮やかな虹の光景は

とても心に染みるものでした。

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盛り沢山な御詠歌のひととき

御詠歌(ごえいか)の会

毎月2回のペースで

お寺にて開催しております。

 

NHK文化センターでも

毎月1回のペースで

御詠歌の講座を開催しております。

 

90分という短い時間ですが

御詠歌のみならず

毎回あれやこれやで

盛り沢山な内容で

ご一緒頂いております。

 

御詠歌は仏道における精進の形の1つです。

 

それゆえに

御詠歌の時間は

仏道に触れる時間であり

仏道を深める時間でもあります。

 

み教えについて

歴史について

ご供養についてなど

御詠歌の時間では

幅広くお伝えさせて頂きながら

稽古を行っております。

 

振替で開催した本日は

総本山長谷寺和讃という

御詠歌(和讃)に向き合いながら

来年開催予定の団参(だんさん)の話をしたり

長谷寺の歴史の話をしたり

曼荼羅の話をしたり

雨の中ブルーの雨合羽をまとい

十和田湖のガイドをして頂いた話をしたりと

様々な内容での歓談を交えながらの

稽古となりました。

 

御詠歌をご一緒に

味わいたいという方を

随時募集しておりますので

興味のある方は是非お声がけ下さいませ。

 

▼御詠歌のご案内

https://fugenin643.com/category/御詠歌(ごえいか)のご案内/

 

▼御詠歌を聴いてみる(真言宗豊山派HP)

http://www.buzan.or.jp/index-07-1.html

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美しき霊山 十和田

研究調査で十和田湖へ赴きました。

 

先日、当山を訪ねて下さった

十和田湖自然ガイドクラブの方々に

十和田湖のガイドをお願いした所

快くお引き受け頂き

ご丁寧に各所をご案内頂きました。

 

おかげさまで

とても有意義な

時間となりました。

 

十和田湖自然ガイドクラブの皆様

大変お世話になりました。

 

また色々とお世話になりますので

よろしくお願いいたします。

 

赴いた当日は雨天であったため

とても静寂な雰囲気に

自身を置くことが出来ました。

 

当山は十和田湖伝説の

南祖坊(なんそのぼう)が

修行したとされるお寺です。

 

昨年夏に当山観音堂に

行者の出で立ちをした

南祖坊の御像が“発見”されました。

 

十和田湖伝説は

様々な方により語り継がれておりますが

僧侶の専門的視点から分析が

なされたことはないようです。

 

南祖坊は行者であり

修験者として描かれます。

 

当山には『十和田山神教記』という

十和田湖伝説を描いた書物がありますが

仏教的要素・修験的要素が随所に見られます。

 

真言宗では

教相(きょうそう)と事相(じそう)

2つの側面を深めることを

修行とします。

 

教相とは「学問的な側面」で

経典や論書など文献学的な

アプローチでみ教えを学びます。

 

事相とは「実践的な側面」で

数多くの所作や作法などを通じ

言葉を超えて託される心を学びます。

 

それらは

車の両輪に喩えられるもので

どちらも備わってこそのものです。

 

それらの見方をもって

伝説を見つめると

より一層味わい深い物語となり

より多くの方の心に響くものに

なるように思います。

 

当山では南祖坊の伝説について

改めて研究をしております。

 

十和田湖の南祖坊伝説は

当山に伝わる幾つかの伝承や伝説の中でも

とても大切なものなので

後世にしっかりと伝えられるよう

しっかりと研鑽を重ねてまいります。

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