学びと刺激に満ちた集い

仙台市若林区の常念寺(浄土宗)にて

開催されたまいてら寺院の集い

行ってまいりました。

 

「まいてら寺院」とは

安心のお寺さがしポータルサイト

まいてらに登録されている寺院で

当山もその一員です。

※まいてらHP:https://mytera.jp

※普賢院のページ:https://mytera.jp/tera/fugenin55/monk/

 

今回は東北各地のまいてら寺院に加え

まいてらにご興味をお持ちのご寺院様が

お集まりになられておりました。

 

沢山の学びと刺激を頂いた

素晴らしい集いとなりました。

 

なごやかな祈りの時間

親交ある方々の企画で

9月より不動護摩(ふどうごま)という

不動明王を本尊とした護摩法要を

毎月開催しております。

 

11月28日は

都合がつかなかったため

3回目の今回は

師走初日の開催となりました。

 

護摩の修法中は

先達(せんだつ)の方が

読経して下さり

ご参加の皆様も先達の方のリードで

読経に挑戦して頂きました。

 

厳かな護摩の後は

和やかに一息を。

 

様々な話題で彩られ

何とも心地よい時間となりました。

 

こういった集いは

とても良いものだと感じます。

 

とあるご法事のひととき

霜月も本日で終わり

明日から師走です。

 

振り返ってみると

今月も色々ありました。

 

色々あった分

時の経過が早く感じられます。

 

本日は古くから親交ある

有縁のお家の49日忌の後

ご会食に同席させて頂きました。

 

拙僧(副住職)の隣席に

座られたご婦人は

故人様の姉妹にあたり

教鞭をとられた方です。

 

施主様の奥様によると

そのご婦人は

光栄なことに

拙僧(副住職)と話すのを

楽しみにして下さっていたそうです。

 

このように

親しく思って頂けることは

誠にありがたいことです。

 

ご婦人のお話によると

大病を患われた際に

遠藤周作の作品が

とても心に響いたそうです。

 

遠藤周作の作品を契機に

キリスト教について

造詣を深められていった

その方は『深い河』という作品との

出会いにより仏教についても

探求するようになったと

お話されていらっしゃったのが

とても印象的でした。

 

ご存知の方も

多いと思いますが

遠藤周作の『深い河』の

“深い河”はガンジス川であり

そこに様々なことが

重ねられ託されております。

 

仏教のことや

キリスト教のことや

ご供養のことなどなど

様々なお話を聞かせて頂き

またお話させて頂き

ご縁を深めさせて頂いた

ご会食のひととき。

 

これもまた

尊いご供養の形だと思います。

 

頼もしくありがたいご縁

少し前に旭川で開催された

仏青全国結集(けつじゅう)という行事で

拙僧(副住職)と同じく

現代研究所研究員を務められている

伊藤聖健師(旭川・大聖寺住職)に

ご紹介頂いた

壺中堂(こちゅうどう)の稲葉有美さんが

はるばる埼玉の川越より

当山においで下さいました。

 

壺中堂では

古文書解読や仏具仏像修理・制作など

幅広く行われております。

 

現在推進している本堂建替事業では

傷んでいる仏像や仏具の修理も行います。

 

古いものが多いので

全てを手掛けるわけにはいきませんが

この機会に必要と思われる修繕は

行いたいと考えております。

 

稲葉さんには

主に享保期の棟札解読の相談と

“龜峰(きほう)扁額(へんがく)”

“鶴洲(かくしゅう)扁額(へんがく)”

と個人的に呼んでいる

2つの扁額の修復の相談と

仁王像修繕の相談をさせて頂きました。

 

これらはいずれも

由緒あるものなので

本堂建替のこの機会に

解読と修理修繕を行うべきと

以前より考えていたのですが

どこにどのようにお願いすべきか

悩んでいた所での

稲葉さんとのご縁だったので

正直安心しております。

 

慈悲の仏 不動明王

朝の冷え込みは

水を凍らせる程になりました。

 

28日は不動明王のご縁日です。

 

不動明王は慈悲の仏であり

忿怒(ふんぬ)のお姿は

深い慈悲を表しております。

 

慈悲深き不動明王の縁日である本日は

有縁の方の葬儀をご一緒させて頂いた後

有縁の方と共に護摩のひとときを

ご一緒させて頂きました。

 

吉田松陰の言葉

地元の葬儀社・八田(はった)さんの

会館である報恩会館の

今月のカレンダーに

掲載されていた吉田松陰の言葉。

 

学問とは

人間いかに生きて

いくべきかを学ぶものだ。

 

報恩会館での

お勤めの前に

ふと目に止まり

その言葉をかみしめました。

 

学びと問いを重ねることは

人生そのものであるように思います。

 

十人十色の「生き方」に

いつも大切なことを

教えて頂いているように感じます。

 

丁重な祈りの光景

七崎姫(ならさきひめ)の伝説が

伝えられる北沼(きたぬま)観音。

 

当山境内の仁王門裏手に

お祀りされております。

 

色々と踏まえまして

「七崎姫観音」という“愛称”で

今後は北沼観音の由緒を

お伝えしようと考えております。

 

当山に参詣されたどなたかが

七崎姫観音(北沼観音)に

お花とお茶を供えられ

お線香もお立て下さり

お参りされたようです。

 

このような丁寧な祈りの光景は

とても尊いものだと感じます。

 

▼関連記事

https://fugenin643.com/ふげんいん探訪/七崎姫観音への祈りのあと/

 

本年最後の写経カフェ×おてらおやつクラブ

令和元年最後の

寺子屋ワークショップ『写経カフェ』が

盛況に結ばれました。

 

ご参加頂いた26名の皆様

写経修行大変お疲れ様でした。

 

当山で開催を重ねている

寺子屋ワークショップでは

自利利他(じりりた)を

大切な理念としております。

https://fugenin643.com/blog/寺子屋ワークショップについて/

 

自利利他は仏道において

とても大切なこととされ

当山宗祖である弘法大師は

『御請来目録(ごしょうらいもくろく)』

という書物の中で

お釈迦様の広大な教えを

一言でいうのであれば

自利利他であると

記されております。

 

寺子屋ワークショップにおける

利他の部分については

ご参加頂いた皆様に

お納め頂く参加費の一部を

国内の災害復興支援を含む

国際協力活動への寄付に

あてるという形を

取らせて頂いております。

 

本年の写経カフェも

年間を通じて多くの方にご参加頂き

大変ありがたく思います。

 

写経カフェは奇数月に

開催をしており

次回は令和2年1月となります。

 

また本日は

写経カフェ終了後に

お時間のある方にお手伝い頂き

おてらおやつクラブの

発送作業も行いました。

※おてらやつクラブHP

https://otera-oyatsu.club

 

当山有縁の方々の

葬儀や法事で捧げられた真心が

さらに振り廻らされるものと捉え

おてらおやつクラブの活動を始め

早いもので5年となります。

 

自利利他の理念のもと開催された

本日の写経カフェのひとときが

多くの方にとって有意義なものと

なることを願ってやみません。

 

どこに何をどのように

隣接する農地取得に伴い

旧境界沿いに植えられていた

杉が伐採され

稲荷大明神が祀られる稲荷堂が

以前にもまして

神々しくなったように感じます。

 

お稲荷様は

古くから篤く信仰されてきた

神祇(じんぎ、神様のこと)で

当山においても大切な尊格として

お祀りされます。

 

堂内のお稲荷様については

近いうちに新しい厨子が

完成する予定です。

 

もともと観音堂に

お祀りしておりましたが

本堂建替に向けての整理の関係で

ここしばらくは

位牌堂に安置しております。

 

お稲荷様のみならず当山では

多くの神仏がお祀りされるだけに

新本堂でどのような

配置にすべきかを

幾通りも思案する日々が続いております。

 

本堂建替をご担当頂く業者選定が

来月行われるのですが

業者が決定した後は

設計に本腰を入れることになります。

 

その際に諸仏諸神の配置は

とても重要になってまいります。

 

建築の専門的なことについては

その道にお詳しい役員の皆様の

お力をお借りするとして

尊格の配置やその配置の意図については

僧侶でなければ采配しにくい部分です。

 

果たすべき役目は

しっかりと果たす所存です。

 

本堂建替事業は

3社の見積もりとご提案を

ご提出頂き

それらを踏まえて建設委員会で

決定されます。

 

どちらの業者さんに

ご担当頂くかの決定は

とても難しい審議に

なりそうとのことです。

 

旬とは違った美しさ

小春日和となった

本年の勤労感謝の日。

 

風もなく

本当に暖かな1日でした。

 

法事の際に外に出てみると

茶色くなったアジサイが

目に止まりました。

 

“旬な時季”の

美しさとは違った美しさ。

 

枯れているのだと思いますが

最後の最後まで

美しさを放つのは

命のあり方そのものと

いえるでしょう。

 

本日も様々な

「命のあり方」に

向き合わせて頂いたように思います。