見守られて

当山の本山は

奈良県桜井市にございます

長谷寺(はせでら)です。

 

長谷寺には

長谷寺で亡くなられた

僧侶の墓石が多数あります。

 

たまたま資料を見ていた所

寛政期の当山住職の墓石を

発見いたしました。

 

そこには

法印宥慎

奥州南部五戸

普賢院住尭湛房

寛政12庚申年(西暦1800年)

10月24日

と記されております。

 

加行(けぎょう)という修行を

長谷寺で行った際に

ズラリと並ぶ法印墓所を

初めて目にした時

拙僧(副住職)は

仏道に“本気で”

勤しまなければならないと

強く感じました。

 

それ以来

拙僧(副住職)にとっては

ある意味特別な場所と

なっております。

 

その墓所に

当山の先師の墓石も

あったのは初めて知りました。

 

長谷寺にて亡くなられたことは

過去帳にも記されておりますが

墓石があることは知りませんでした。

 

無我夢中で励ませて頂いた修行を

そっと見守って下さっていたものと

捉えたいと思います。

 

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文字の奥深さ

護国寺の各門には

それぞれに額が

掲げられます。

 

字には色々な書体があります。

 

こういった額や

各地の寺社仏閣の御札に

用いられる文字には

文字であると同時に

その線が龍になっていたり

字が八咫烏や宝珠になってたりと

実にバリエーションが豊かです。

 

これも日本の味わい深い

伝統文化といえるかと思います。

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色づくイチョウ

霜が降りる日もあれば

暖かな日があったりと

へんてこな天候が続いておりましたが

今週から一気に冷え込むようです。

 

境内のイチョウが

黄色に染まっております。

 

このイチョウは

約300年程の樹齢であると

記憶しております。

 

数年前に

大規模な枝の剪定を

行ってからは

実をつけなくなりましたが

かつては大量に銀杏の実が

落ちたものです。

 

日が短いこともあり

一日一日があっという間に

過ぎていくように感じます。

 

本年も残す所

あと一ヶ月半程です。

 

体調を崩さないように

気をつけたいと思います。

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マンダラエンディングノートワークショップ

2回目となる

マンダラエンディングノート

ワークショップが

開催されました。

 

今回のテーマは

「大切な人へのメッセージ」

「葬儀」の2つでした。

 

ファシリテーターである

ハーモニールイさんに

ワークショップを進めて頂き

「大切な人へのメッセージ」では

自身はどのようなご縁の中で

歩みを進めているのかを

振り返って頂きました。

 

「葬儀」では

自身はどのように

“見送って頂きたいのか”を

お考え頂きました。

 

今回もご参加の皆様は

ご自身とじっくり

お向き合いになられた様子でした。

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お墓の歴史にふれる

所属している研究所の

所内会のため

日帰りで東京に

出張してまいりました。

 

毎回内容の濃い所内会ですが

今回も例に漏れず

大いに学ばせて頂いた

出張となりました。

 

今回ご担当の方がの

ご発表下さった研究発表は

お墓の歴史についてでした。

 

縄文時代から現代までという

とても大きな視点でのご発表で

所内会での議論も

活発だったように感じております。

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十数年ぶりの再会

拙僧(副住職)は

仏道の研鑽に励む前に

東京学芸大学

教育学部

国際理解教育過程

アジア研究専攻

(通称アジ研)

という所で4年間

お世話になりました。

 

卒業してから

早いもので

十年以上が経ちます。

 

つい先日

現在はライターとして

ご活動されていらっしゃる

大学時代の先輩が

訪ねて下さいました。

 

その方は大学時代から

インドやチベットをはじめ

アジア各国を旅して回った方で

共に同じゼミにて人類学を学び

とても親しくさせて頂きました。

 

寺院関係の雑誌編集にも

携わったご経験をお持ちで

時間を忘れて

あれこれと歓談させて頂きました。

 

こうして訪ねて下さることは

とても嬉しいものです。

 

またの再会を楽しみにしております。

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南祖坊伝説の諸相③ 長谷寺と南祖坊 その壱

十和田湖南祖坊伝説の

発信拠点は七崎(ならさき)

つまりは現在の豊崎とされます。

 

七崎には当山の前身として

永福寺というお寺がありました。

 

永福寺にしろ

普賢院にしろ

当山が別当をつとめた

七崎観音堂(現在の七崎神社)にしろ

焼失により詳細な由緒は

不明な所が多いのですが

受け継がれる『先師過去帳』や

語り継がれる所の口伝や伝承があり

それらを元として

縁起は大切に伝えられております。

 

今回からは近世の文書である

菅江真澄の紀行文を手がかりに

当山の本山である長谷寺(はせでら)

との関係を何回かに分けて

とりあげたいと思います。

 

江戸期の紀行家である

菅江真澄(すがえますみ、1754-1829)は

『委波氐迺夜麼(いわてのやま)』

『十曲湖(とわだのうみ)』で

南祖坊伝説について

触れております。

 

『委波氐迺夜麼(いわてのやま)』は

天明8年(1788)に北海道を

目指した際の紀行文です。

 

ここでは南祖坊伝説について

室町時代の書物である

『三国伝記(さんごくでんき)』所収の

“最古の十和田湖伝説”について

紹介しております。

 

『十曲湖(とわだのうみ)』は

文化4年(1807)年夏の紀行文で

こちらにおいても

南祖坊伝説に触れております。

 

そこでも同じ筋書きで

伝説を説明しているのですが

その中に南祖坊像の変化を

汲み取れる箇所があり

さらに「別伝」として

幾つかのバージョンが

紹介されております。

 

室町期の『三国伝記(さんごくでんき)』

に記される所の“最古の十和田湖伝説”が

菅江真澄の両紀行文において

伝説の“メインストーリー”として

紹介されているのですが

『十曲湖(とわだのうみ)』では

南祖坊が長谷寺と明確に

関係づけられております。

 

『三国伝記(さんごくでんき)』では

弥勒出生値遇のために

熊野山に山籠して

祈願祈請千日の夜に

白髪老翁が釈難蔵(南祖坊)に

お告げをするという

くだりがあり

『委波氐迺夜麼(いわてのやま)』で

この部分は紹介されております。

 

同部分について

『十曲湖(とわだのうみ)』では

南祖坊が泊瀬寺(長谷寺)に籠もり

ひたすらに法華経を読み

「お告げを頂く」という形で

紹介されております。

 

長谷寺の本尊である

十一面観音は

長谷観音(はせかんのん)と呼ばれ

古くから篤く信仰されました。

 

南祖坊は

「法華経の持経者」として

描かれますが

修行における法華経を

考える上で

「法華滅罪(ほっけめつざい)」

という言葉がキーワードとなります。

 

専門的な話になってしまうので

詳しくはお伝えしませんが

自身を清め(六根(ろっこん)清浄)

功徳を積み善へとつなげることと

お考え頂ければ結構かと思います。

 

長谷寺や長谷観音との関係を

踏まえながら南祖坊伝説と

それに関連する諸要素を見ることは

とても有効であると感じております。

 

“最古の十和田湖伝説”が収められる

『三国伝記』の研究でも

長谷寺との関係が指摘されております。

 

十和田湖伝説の研究でも

しばしばとりあげられる

池上洵一氏の著書

『修験の道 三国伝記の世界』

(以文社、1999年)において

長谷寺との関係が指摘されております。

 

また小林直樹氏は

長谷寺と『三国伝記』について

丁寧な研究をされており

その諸論文がまとめられ

『中世説話集とその基盤』

(和泉書院、2004年)に

「第二部 『三国伝記』とその背景」

として収められております。

 

これらのことは

また改めてお伝えしたいと思います。

 

長谷寺で法華経三昧に入った

南祖坊が「長谷観音のお告げ」により

十和田湖へ向かうこととなった

とも読めるような形となった

南祖坊伝説。

 

“神託”を頂く

伝説の重要な舞台が

熊野から長谷へ変化した

その背景を次回以降

もう少し追いたいと思います。

 

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▲長谷寺内 歓喜院の本尊

(長谷寺本尊と同じ三尊形式)

中央:十一面観音

左:雨宝童子(天照大神の化身)

右:難陀竜王(春日大明神の化身)

特長を活かして

来年

拙僧(副住職)の長男は

地元の小学校に

入学する予定です。

 

今の所

地元の小学校へ

入学予定の生徒は

8名だとのお話を

お伺いしました。

 

大分人数が

少なってはおりますが

今の時代において

かえって良い面も

あるように感じます。

 

個人的には

少人数ならではの

特長を活かした

時間の過ごし方に

大いに期待しております。

 

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【参加者募集中】11/13マンダラエンディングノートワークショップ

マンダラエンディングノート(以下MEN)

を用いてご自身と

お向き合い頂くワークショップを

開催しております。

 

このワークショップは

毎回テーマが異なります。

 

11/13のテーマは

「大切な人へのメッセージ」

「葬儀」

の2つとなります。

 

エンディングノートのワークは

ファシリテーターの

ハーモニールイさんが

ご担当下さいます。

 

拙僧(副住職)は法話や

僧侶の視点からの

話題を提供させて頂きます。

 

老若男女不問です。

 

どなた様でも

ご参加頂けますので

ご関心をお持ちの方は

お気軽にご連絡下さい。

 

▼詳細はコチラ

https://fugenin643.com/blog/マンダラエンディングノートワークショップのお/

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龍について語らう

『龍の特別授業』が開催されました。

 

様々な視点から龍について

ふんだんに語らわせて頂いた

素敵な時間となりました。

 

内容も盛り沢山でしたが

あれこれと話に花が咲き

あっという間に時間が

過ぎていったように感じました。

 

当山では十和田湖伝説の

南祖坊(なんそのぼう)の御像が

近年“発見”されまして

観音堂に改めて

お祀りさせて頂いております。

 

かつての永福寺では

南祖坊の行事があったそうです。

 

そこで南祖坊に関係する行事をと

考えておりまして

今回の『龍の特別授業』は

南祖坊の祭事を検討する上で

とても良い手がかりが

あったように感じております。

 

今回の『龍の特別授業』が

とても濃い時間となったのは

間違いなく

参加者の皆様のおかげであると

感謝しております。

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