「笑い」の力

「あれから40年」という

フレーズでお馴染みの

綾小路きみまろ師。

 

「中高年」をテーマに

各地で大爆笑を巻き起こす

話の達人です。

 

その視点のあり方に

仏道でいう「苦」との

向き合い方の手がかりを感じます。

 

ありのままをありのままに受け入れ

歯切れの良い語りを通して

それらを共有しあうことで

その場の皆様と笑い合う。

 

「老いる」ことは

誰しもが向き合わなければ

ならないものであり

誰しもが避けられないものと

仏道では強く説かれます。

 

誰しもが向き合い

誰しもが避けらず

思い通りにすることが

出来ないことを

仏道では「苦」といいます。

 

仏道での「苦」とは

“苦しみ”といったニュアンスではなく

先に触れたように

“思い通りにならないこと”という

ニュアンスの言葉です。

 

綾小路きみまろ師の漫談は

自身の物事の捉え方ひとつで

薬にも毒にもなることの

端的な一例であろうかと思います。

 

落語や漫談は

歴史のある「伝統芸能」です。

 

「笑い」の力は

命を躍動させ、心を豊かにする

尊いものなのだと思います。

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