しじみで有名な
青森県の小川原湖(おがわらこ)。
その小川原湖と隣接して
姉沼(あねぬま)という大きな湖があります。
この姉沼と小川原湖には
姉妹の伝説が伝わります。
姉の玉依姫と妹の勝世姫。
姉妹は行方不明の父を探し
諸国を巡りこの地へ
たどり着きます。
そして父がすでに亡くなっていることを知り
姉妹は湖に身を沈めます。
姉の玉依姫が身を沈めた湖が姉沼
妹の勝世姫が身を沈めた湖が小川原湖(妹沼)。
その父は沼崎観音として
お祀りされております。
姉妹もそれぞれが
お祀りされる神社があります。
この小川原湖伝説は
姉妹の名称は異なりますが
十和田記(とわだき)という
十和田湖伝説が記された
文書にも登場します。
かなり前ですが
青森県史編纂グループの方より
頂いたお手紙の中に
江戸時代の「十和田信仰」の拠点は
当山と東北町の新舘(にいだて)神社
であることが解ってきたとの
ご報告がございました。
十和田湖への参詣路の
五戸口と七戸口の起点として
当山と新舘神社が重要な位置を
占めていたようです。
さらに新舘神社の「別当住職」は
江戸時代初めに七崎の禰宜(ねぎ)が
移転したものという由緒書が
確認されたそうです。
七崎(ならさき)とは
当山の地域のかつての呼び名です。
専門的なことも含め
様々踏まえて伝説と向き合うと
これまでは語らてこなかったものにも
多く言及することが出来そうです。