論語塾に通わされた熱い思い

9/15は論語塾が開催されました。

 

講師の川崎葉子さんのお話で

「私も3.11の被災者であり

流浪の民の一人です」という

お言葉がありました。

 

北海道大地震や

西日本豪雨災害など

災害が目立った本年ですが

災害の後の

子どもの心のケアの必要を

お話されていたのが

とても印象的でした。

 

論語を通じて

真の生きる力を

育むことに

少しでも繋がることを

願われているとの

お気持ちを抱かれて

各所にて

論語塾を開催されているとの

熱い思いに心打たれました。

 

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かんのんまいり 外手洗観音

糠部(ぬかべ)三十三観音

第18番札所

作和(さくわ)外手洗(そであらい)観音。

 

こちらの観音様は

明治の廃仏毀釈の難を逃れるため

名久井の法光寺に移され

昭和になってこの地に

再びお祀りされたそうです。

 

外手洗観音の鳥居の前には

そば畑が広がっており

とても美しい景観となっております。

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心とお腹を満たす

『光の旋律 瞑想と精進カレー』が

開催されました。

 

民族楽器奏者の

奈良裕之(ゆうじ)さんに

瞑想をご指南頂き

瞑想後には

奈良さんお手製の精進カレーを

堪能させて頂きました。

 

奈良さんのお話は

いつも興味深く

聞かせて頂いております。

 

今回も実り多い

光の旋律となりました。

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【9/23秋彼岸中日】お手伝い頂けませんか?

9/23の秋彼岸中日法要で

お手伝い頂ける方を

募集しております。

 

お手伝い内容は

下記の通りとなります。

 

①早朝のお膳上げ

午前7時にお寺に集合して頂き

位牌堂位牌壇のお膳上げを

お手伝い頂きます。

 

早朝おいで頂いた方には

お弁当も用意させて頂きます。

 

②位牌堂の後片付け

午後2時にお寺に集合して頂き

位牌堂の後片付けをして頂いて

終了次第解散という流れになります。

 

終了は遅くとも4時半頃かと思われます。

 

①のみ、②のみでも構いません。

 

①、②いずれもお手伝い頂ける方は

早朝の作業が終了後

午後の後片付けまで時間がありますので

1度お帰り頂いて構いません。

 

お手伝い頂ける方

いらっしゃいましたら

ご連絡下さいますよう

お願い申し上げます。

 

mail fugenin643@gmail.com

 

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三国伝記について③最古の十和田湖伝説のあらすじ

これまで

“最古の十和田湖伝説”とされる

『三国伝記』巻12第12話

「釈難蔵得不生不滅事」を見る

前段階として

『三国伝記』や撰者・玄棟(げんとう)に

伺える長谷信仰や

十一面観音信仰について

かなりザックリではありますが

触れてまいりました。

 

今回は

“最古の十和田湖伝説”の

あらすじを見てまいります。

 

以下、拙僧(副住職)の拙訳にて

大まかなエピソードを

ご紹介いたします。

 


「難蔵が入定するお話」

 

むかし

播州(現在の兵庫)の

書寫山(しょしゃざん)に

釈難蔵(仏弟子の難蔵の意)

という者がいました。

 

難蔵は法華経という

尊いお経を

とても大切にした

法華持経者であり

修行者でした。

 

即身における

弥勒出世値遇を誓い

読誦、回峰、参詣

怠ることなく

心して精進に

励みました。

 

難蔵が熊野にて

三年の山籠(さんろう)にのぞみます。

 

千日となる夜

御殿から翁が現れ

常陸と出羽の境にある

言両(ことわけ)山に

居住すれば

弥勒出生に値遇できると

告げられました。

 

お告げをうけ

言両山(ことわけやま)へ赴くと

その山は錦の如くに花に彩られ

藍の如くの円池があり

老巨木が生い茂り

奇岩や塊石がそびえる

まさに深山幽谷でした。

 

難蔵は

円池の端(はた)に

草庵をこしらえました。

 

草庵に住んで

法華経を読誦する様子は

まるで仙人の如くです。

 

毎日行われる

難蔵の読経を

18、9歳程の美女が

聴いていました。

 

難蔵は

不思議に思いながらも

日々を過ごしました。

 

ある時

その女性は難蔵に

自身が池の主の龍女であることを明かし

自身と夫婦になって欲しいと

告白します。

 

龍女は自身と夫婦となれば

龍の寿命である龍寿を得て

弥勒出世の値遇という

難蔵の願いも達成されると

難蔵に伝えます。

 

難蔵は

あれこれと深く悩みましたが

龍女と夫婦となることを

決意します。

 

ある時

龍女は難蔵に

八頭大蛇(やずだいじゃ)

のことを告げます。

 

龍女がいうには

この言両(ことわけ)山から

西に三里にある

奴可嶽(ぬかのたけ)の池に

八頭大蛇がいて

その八頭大蛇は

龍女を妻として

一月の上旬十五日間は奴可の池

下旬十五日間はこの池に

住むとのことです。

 

そしてもうじき

八頭大蛇がやって来るので

そのことを心得てほしいと

伝えられます。

 

龍女の言葉を聞き

難蔵は恐れる気配もなく

八巻の法華経を頭に戴くと

九頭龍(くずりゅう)になりました。

 

そして

例の八頭龍(大蛇)が

やって来きました。

 

八頭龍(大蛇)と九頭龍は

七日七夜「食い合い」ました。

 

激しい戦い(食い合い)の末

八頭龍は「食い負け」ます。

 

八頭龍(大蛇)は

大きな身を曳いて

円池(大海)に入ろうとすると

大きな松が生え出て

八頭龍の行方は阻まれました。

 

八頭龍(大蛇)は

威勢尽きて小身になり

本の奴可嶽の池に入りました。

 

八頭龍(大蛇)に

「食い勝った」難蔵は

龍女と共に

言両(ことわけ)山(嶽)に

住みました。

 

今でも

その池の辺りでは

激しい波の響きの奥に

かすかに法華経を読誦する声が

聞こえるといいます。(終)


 

以上が

最古の十和田湖伝説の

あらすじです。

 

深めたい箇所が

多々あるのですが

今回は話の重要な舞台である

「言両山」について

少しだけ触れさせて頂きます。

 

「言」と「両」という言葉は

特に密教では

馴染み深いもので

言両(ことわけ)という名称からは

「真言両部(しんごんりょうぶ)」

という言葉が連想されます。

 

ついでながら

奴可嶽の「奴可(ぬか)」は

糠部(ぬかべ・ぬかのべ)という

地域の名称に由来しているというのが

これまでの「定説」ですが

仏教的意味合いが込められていると

仮定するのであれば

「ナラカ」という梵語に由来して

いるとも考えられます。

 

「ナラカ」は

「奈落(ならく)」と

音写される言葉で

要するに「地獄」を意味します。

 

奴可嶽が「地獄」を踏まえて

設定された“お山”と捉えるならば

八頭大蛇についての検討も

より深いものになるように思います。

 

地獄は八熱地獄と八寒地獄

という「熱」「寒」

各々に八大地獄があるとされます。

 

八頭龍(大蛇)が

この八大地獄に通じていると

考えることも出来るでしょうし

日本神話に登場するヤマタノオロチに

仏教的意味が重ねられているとも

考えることが出来るように思います。

 

ヤマタノオロチでいえば

難蔵は書寫山(しょしゃざん)の者

とされますが

この書寫山は「スサノオの杣(そま)」

とも呼ばれます。

 

古事記や日本書紀の

いわゆる日本神話について

かつての僧侶は深く

学んでおりますので

神仏習合の様相が色濃い

“中世における”記紀神話を

踏まえていたとしても

何ら不思議はありません。

 

言両(ことわけ)山の

話に戻りますが「言両」を

「真言両部(しんごんりょうぶ)」の

意味として捉えるならば

中世における神仏習合思想の

根本を支える考え方である

曼荼羅(まんだら)について

触れなければなりません。

 

この曼荼羅の考え方は

神仏習合思想が台頭した時代の

「国土観」を見る上でも

必要不可欠のものです。

 

今回は

最古の十和田湖伝説のあらすじを

紹介させて頂きました。

 

『三国伝記』の撰者は

仏道に深く関わる玄棟であるゆえ

この書物は仏教やその背景に

ある程度通じていないと

意味を汲み取れないように感じます。

 

最古の十和田湖伝説である

「釈難蔵得不生不滅事」の

文面はかなり仏教的です。

 

それゆえに

文字として記されているものに加え

「仏教的前提」となっている部分にも

目配せしながら

次回も最古の十和田湖伝説を

見ていきたいと思います。

 

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かんのんまいり 高山観音②高松寺

糠部(ぬかべ)三十三観音霊場

第4番札所

高山(たかやま)観音。

 

高松寺(こうしょうじ)本堂に

高山観音が祀られます。

 

本堂内陣左方には

虚空蔵菩薩が中央に祀られ

その右側に高山観音が

お祀りされます。

 

高松寺は

その起源が平安末期にさかのぼります。

 

古くは

重盛山小松寺(しげもりさん こまつでら)

と呼ばれていたそうです。

 

重盛山という山号は

平清盛公の息子である

平重盛に由来します。

 

小松寺は現在のお寺の場所ではなく

龍興山神社の方にあったそうです。

 

龍興山神社の案内板によれば

重盛が京都とり島守の地に来て

虚空蔵菩薩を浅田山の山頂に

祀ったのが創始とのことです。

 

伝説や歴史に触れ

島守を味わいながら

お参りされてはいかがでしょうか。

 

【高松寺】

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【龍興山神社】

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かんのんまいり 高山観音①高山神社

糠部(ぬかべ)三十三観音霊場

第4番札所

高山(たかやま)観音。

 

4番札所のある

島守という場所は

十和田湖伝説に登場する

八の太郎(八郎)と

関わりのある場所です。

 

高山観音の御像は現在

高松寺(こうしょうじ)に

お祀りされておりますが

もとは高山神社の場所にあった

観音堂の本尊です。

 

島守は古くより

霊験あらたかな場所とされた所です。

 

高山神社の本殿を目指し

お山を登る道中は

山岳霊場としての雰囲気が

感じられます。

 

高山神社は

イザナギノミコト

イザナミノミコトが

祭神として祀られます。

 

明治の神仏分離令をうけ

四十八社が相殿として

合祀されたそうです。

 

この「島守四十八社の神々」は

八の太郎(八郎)伝説にも

登場する神々です。

 

その伝説の

あらすじですが

川魚を食べた

八の太郎(八郎)は

喉がひとく渇きます。

 

喉をうるおすべく

沢の水を飲みますが

飲めども飲めども

喉の渇きはおさまらず

気がつけば大蛇の身となっていました。

 

大蛇となった八の太郎(八郎)は

川をせきとめて

島守盆地に水をためて

そこに棲もうとしますが

それを良しとしなかった

島守四十八社の神々が

八の太郎(八郎)を

追い出したという物語です。

 

高山神社境内には

不動明王像

毘沙門天像

弘法大師像

金精様なども祀られます。

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カクレキリシタンの島 生月島

9月3日より6日まで所用のため

長崎県各所に赴かせて頂きました。

 

長崎県は古くより

東西様々な文化が交流する

土地柄でもあり

見所が多いと感じました。

 

カクレキリシタンの島である

生月島(いきつきしま)では

カクレキリシタンの祈りの

足跡に触れることが出来ました。

 

キリシタンが禁止された

禁教(きんきょう)時代の

祈りのあり方には

考えさせられる所が

沢山ありました。

 

禁教下での「キリシタン弾圧」

という印象がありましたが

禁教時代となる以前に

藩によっては

キリシタン大名により

藩内寺院が破壊されるという

出来事もあったようです。

 

生月島での学びは

とても貴重な経験となりました。

 

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長崎をゆく

9月3日より6日の日程で

長崎県各所に赴かせて頂きました。

 

真言宗豊山派

総合研究員

現代教化研究所の

所外調査が主の出張でしたが

長崎の有縁のご寺院さまにも

ご案内頂く機会がありまして

とても充実した学びが得られました。

 

キリシタンに関係する各所では

信仰について考えさせられました。

 

五島列島の福江島は

遣唐使ゆかりの地であり

遣唐使船寄泊地や

弘法大師空海上人が乗った

遣唐使船が唐に向け

出発した地があり

そこから眺められる広大な海を前に

感慨深いものがありました。

 

長崎県は立地的に

東西様々な文化が交流した場所なので

多様性が感じられました。

 

「日本の近代」を今に伝える場所も多く

歴史を感じさせられました。

 

多様でかつ深い文化に満ちた長崎に

多くを学ばせて頂きました。

 

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