論語の響きに触れる

2018年より

当山を会場として

論語に触れる時間を

頂戴しております。

 

2018年と2019年は

川崎葉子さんを講師として

「子ども論語塾」が開催され

昨年7月からは

論語塾に携わった皆様とともに

論語とのご縁を深めるべく

月に1度勉強会を

重ねております。

 

素敵な有志の皆様と

古典を味わいつつ

自身を省みるという

“贅沢な”機会を

いつもありがたく感じています。

 

『三教指帰』(さんごうしいき)

という書物をご存知でしょうか?

 

弘法大師空海の

「出家宣言の書」ともいわれるもので

とある“不良少年”に対して

儒教と道教と仏教について

ユニークな登場人物たちが

お話するという内容です。

 

拙僧(副住職)は

宗門大学の卒業論文で

扱わせていただいた書物です。

 

ちなみにですが

宗門大学での卒業論文では

『三教指帰』に見られる

「空海の道教観」について

考察いたしました。

 

ついでにいえば

宗門大学に編入する前に

卒業した大学の卒業論文では

スリランカの祓霊儀礼を担う

ベラワーというカーストについて

扱わせていただきました。

 

いずれも

執筆当初はその時だけの

研究になると見込んでいたのですが

現在取り組んでいることと

いずれもが関連してきました。

 

論語の勉強会も

三教指帰と向き合わせていただいた際の

経験が大いに活きているように思います。

 

形の変遷はあれど

2018年から論語に触れる

機会を設けてから

本年が4年目となります。

 

このような

学びの機会が

長く続けば良いと感じます。

 

 

生命力を感じます

先月伐採された境内のイチョウ。

 

大きな切株の周辺から出ている

小枝に新しい芽が出てきました。

 

地上の幹は

倒されましたが

根はしっかりとはられており

今もなお生きています。

 

イチョウは

生命力の強い木とされますが

そのことを再確認させられます。

 

▼伐採前のイチョウ

 

▼イチョウの切株

須弥壇や護摩壇の改修作業を見学させていただきました

五戸木工さんにお誘いいただき

工場を見学させていただきました。

 

五戸木工さんには

須弥壇

内陣の密壇と礼盤と脇机

観音堂の護摩壇と礼盤と脇机

といった主要な仏具の

修繕をお願いしています。

 

これらは

修繕いただく全仏具の中で

最も大切なものとなります。

 

丁寧に作業を

進めていただいているようでした。

 

彫刻部分の彩色も

大分進んでいて

完成が楽しみです。

 

須弥壇は

朱色でしたが

新本堂仕様では黒色に

仕上げていただきます。

 

とても厳かな

荘厳となりそうです。

 

▼修繕途中の須弥壇。

 

▼以前の須弥壇の様子です。

入学式へ

本日は小学校の入学式へ。

 

拙僧(副住職)長女が

ハレて小学1年生になりました。

 

地元の豊崎小学校は

普賢院の寺子屋が

ルーツとなっています。

 

長女の小さな体に背負う

ランドセルが

とても大きく見えました。

 

新入生10名。

 

未来を担い

未来を切り拓いていく

子どもたちの

健やかなる成長を願います。

 

普賢院の古代史をふりかえる

古代におけるお寺を

①中央寺院(大寺)

②地方寺院

③村の小堂

に分けて捉え考える

研究手法があります。

 

あまり専門的なことを

ここで記す余裕はありませんが

古代仏教の全体像を

「国家仏教」と捉えてきた

“従来の”見解を批判し

信仰形態の解明を試みながら

古代社会で仏教がどのように

受容されていたのかを

模索するアプローチだと

お考えいただければ十分かと思います。

 

地方寺院についていえば

7世紀後半から8世紀にかけて

各地に多数のお寺が

急速な勢いで創建されて

いったそうです。

 

考古学的調査が進むことで

「古代寺院」が

多く存在していたことが

明らかにされており

地方寺院の多くは

地域の有力者がリーダーとなったり

支援者となったりして

建立されたと考えられています。

 

東北地方でいうと

平泉の奥州藤原氏以前の

安倍氏や清原氏などは

仏教に対する理解が深く

早い時期から

仏教が受容されていたと

考えられるそうです。

 

当山の開創開山は

延暦弘仁年間(8C下旬〜9C上旬)に

圓鏡(えんきょう)上人によります。

 

よく用いられる時代区分上は

古代の創建となります。

 

当山の本尊は

もともと十一面観音とされますが

十一面観音はかなり古い時代から

信仰されていた尊格です。

 

圓鏡上人の次代が

月法律師(がっぽうりっし)です。

 

月法律師は

十和田湖伝説の南祖坊の師と

される方です。

 

当山の鎌倉以前の先師様で

お名前が残っているのは

先のお二人の他

鏡宥(きょうゆう)上人

日照(にっしょう)上人

さらに

鎌倉末期〜平安初期の先師様では

宥海(ゆうかい)上人

行海(ぎょうかい)上人が

今にその名を伝えています。

 

行海上人は

承安元年(1171)に

当山を開基開山された方で

過去帳には中興開山とも

記されています。

 

令和3年は

開基開山から850年という

メモリアルイヤーにあたります。

 

行海上人は

観音山や七崎山と呼ばれていた

旧観音堂(七崎山徳楽寺)の地に

7つ星になぞらえて

杉を植えたと伝えられます。

 

旧観音堂は明治になり廃寺となり

跡地には七崎神社が建立され

現在に至っております。

 

当地には

「祈りの痕跡」を伝える遺跡も存在します。

▼参考記事(2019/3/16)はコチラ

【以前の記事】古代の祈りの痕跡とお寺の起源

 

1200年前の開創開山から

850年前の開基開山までの

約350年は不明なことも

多いのですが

その中でも先師様のお名前や

伝承や伝説が今に伝えられていることは

とても尊いことだと感じています。

 

ありがたいことに

ここ数年は様々な研究に

触れさせていただく機会が多く

新たな視座を得たり

新たな発見や気づきが多く

当山の歴史や伝承などの

整理や研究も

アップデートを

重ねさせていただいております。

 

先にも記しましたが

本年は開基開山から850年という

メモリアルイヤーなので

「普賢院古代史」について

これまで以上に

背景を踏まえて

探ってみたいと思います。

 

只今ランドセルを集めております

使い終えたランドセルを集めて

アフガニスタンへ贈る

思い出のランドセルギフト2021。

 

役目を全うしたランドセルを

アフガニスタンの子どもたちの

就学支援に役立てていただく

取り組みです。

 

普賢院では4月末まで

ランドセルの回収をしています。

 

ご協力いただける方

いらっしゃいましたら

お力添えの程

何卒よろしくお願いいたします。

 

▼詳細はコチラをご参照下さい

思い出のランドセルギフト2021について

 

▼2020年の様子

https://www.youtube.com/watch?v=hX6MR6aNfoU

 

▼2019年の様子

https://www.youtube.com/watch?v=sT9glT66VRs

 

4/20終活カフェのご案内

当山有縁の皆様には

昨年からご案内していますが

本年より年2回

終活カフェを開催いたします。

 

本年1回目は

「お葬式」をテーマに

4/20午前10時から

開催します。

 

拙僧(副住職)が

ファシリテーターを

務めさせていただきます。

 

今回は

山村総本店さんに

ご協力いただき

昨今の葬儀事情について

葬儀屋さんの見地から

お話いただきます。

 

また昨年

終活カウンセラー1級を取得された

お弟子さんの中野太陽さんに

「終活」について

お話いただくとともに

今後当山で取り組んでまいります

「終活窓口」についても

お話いただきたいと思います。

 

ご興味をお持ちの方は

この機会をご活用いただければ幸いです。

 

お弟子さんがお帰りになられました

昨年に

お弟子さんとしてお迎えした

中野太陽さんが

仏道入門の修行である

四度加行(しどけぎょう)を

無事に終えられて

お帰りになられました。

 

これまでにも増して

有縁の皆様のために

お力添えいただけると

期待しております。

 

お見かけする機会が

増えるかと思います。

 

今後ともどうぞ

よろしくお願いいたします。

 

イーハトーブを訪ねて

寄り道をしながら

岩手県の花巻へ

行ってまいりました。

 

花巻は

いろいろとご縁のある地でもあり

機会を見つけては

ちょくちょく訪れる地の

ひとつです。

 

春休みの子どもたちも

一緒に出かけたのですが

このように外出したのは

1年以上ぶりです。

 

春休み中であっても

閑散としている所が多く

さらに

感染対策が幾重にも

なされていました。

 

当山の歴代住職の中には

他の永福寺末寺の寺院の

住職を務められてから

赴任された方も

多くいらっしゃいます。

 

さらに

その「前任寺院」を見ると

妙泉寺や大荘厳寺や

高松寺や嶺松院などなど

現在は廃寺となっている所も見られ

歴史が感じられます。

 

花巻にも

そういった関係の所があり

ちょくちょく訪ねております。

 

以前までのように

足しげく岩手各所へ

足をのばすことは

まだしばらくの間は出来ませんが

味わい深いものが多いと

改めて感じた花巻でのひとときでした。

 

新年度のあれこれ

4月になると

心持ちも改まります。

 

令和3年度も

様々なことが予定されていますし

様々なことに挑戦したいと思います。

 

新本堂の建設も始まりますし

それに伴う諸儀式も厳修されます。

 

来年秋に新本堂が完成するので

これまでのことを

まとめる作業も始めてまいります。

 

本体工事が始まる前に

合葬墓(永代供養墓)の

基礎工事も行う予定となりました。

 

当初の計画では

新本堂の工事が終わった後に

合葬墓に取り掛かる算段でしたが

新本堂が完成してからだと

墓地への重機の侵入が難しいため

基礎工事を夏頃までに

行っていただくこととなりました。

 

お弟子さんの中野太陽さんが

四度加行(しどけぎょう)という

入門の修行を終え

ご自宅に戻られたようです。

 

太陽さんは

終活カウンセラー1級をお持ちで

今年度から取り組みを始める

終活窓口の方でも

有縁の方のお心に

寄り添って下さることと思います。

 

さて

まずは年度はじめの

大掃除といきたいと思います。