ご縁日におもいをのせて〜おてらおやつクラブ〜

3/21は弘法大師空海上人の

ご縁日にあたります。

 

弘法大師は

“平安のマルチ文化人”であり

その足跡を紐解けば

まさに「天才」だと感じます。

 

真言宗の開祖でもありますが

多方面に通じており

その実績を裏付けるだけの

相当な研鑽を積まれたのだろうと

拙僧ながら考えさせられます。

 

承和2年3月21日が

弘法大師の“ご命日”です。

 

弘法大師がその御生涯を

全うされたことを

御入定(ごにゅうじょう)

申します。

 

後を歩む者たちに

その志を託し

安らかな境地に入られた

弘法大師のご縁日に

おてらおやつクラブの

発送作業を行いました。

 

真言宗では

殊に大切にされるこの1日に

おもいを託させて頂きました。

 

▼おてらおやつクラブHP

http://otera-oyatsu.club

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※3/21に当山を会場に

インドネシアの文化に触れる

ワークショップが開催されました。

 

集合写真は

そちらのワークショップに

ご参加の皆様と

発送されるおやつを

囲んでの1枚です。

中日法要が終わりました

3/20は

春彼岸の中日(ちゅうにち)でした。

 

当山では

彼岸中でも中日に

多くの方がお参りされます。

 

拙僧(副住職)は早朝5時より

本堂の一間にて

受付をさせて頂いておりました。

 

当山の風習として

正月、春秋彼岸、お盆に

檀信徒の皆様より

お布施をお納め頂いております。

 

お布施を受付にてお納め頂き

冊子や寺報をお渡しするのが

何年もの間

拙僧(副住職)の役目です。

 

早朝5時より

本堂にて受付をさせて頂き

午後1時前に衣体をまとい

午後1時より法要をお勤めさせて頂き

午後2時前に法要が結ばれ

そこから位牌堂の片付けをして

ご参列の皆様がお帰りになられたら

本堂の原状回復を行い

午後4〜5時頃に解散というのが

季節の法要の

大体のスケジュールです。

 

今回も

沢山の方にお手伝い頂き

無事に大切な行事を

終える事が出来ました。

 

彼岸に際して

お参りされた方々が

捧げられた尊い祈りは

きちんと届けられたものと

信じております。

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六つの徳目

「彼岸は修行の期間」と

よく説明されます。

 

修行といわれると

どのようなものを

思い浮かばれますか?

 

修行と聞くと

荒々しいものが

想像されるように思います。

 

しかし

彼岸でいうところの修行は

私たちの日常生活において

“六つの心がけ”を

大切にすることです。

 

六つの心がけを

六波羅蜜(ろくはらみつ)といい

仏道では尊い徳目とされます。

 

①布施(ふせ)

②持戒(じかい)

③忍辱(にんにく)

④禅定(ぜんじょう)

⑤精進(しょうじん)

⑥智慧(ちえ)

 

布施とは思いやりをもって

他者と接すること。

 

持戒とは自身をきちんと

正しながら過ごす事。

 

忍辱とは耐えるべきは耐え

自身の力強い歩みとすること。

 

禅定とは心を鎮めること。

 

精進とは一時一時を大切に

日々を過ごす事。

 

智慧とは深い洞察をもって

物事を見つめる事。

 

これらの徳目と改めて

向き合うのが彼岸です。

 

これら1つ1つが

別個にあるのではなく

各々に各々が“融け合って”

尊い歩みを示しております。

 

本質的なお諭しゆえ

簡単そうで難しい徳目ですが

大切な“心がけ”として

ご自身の日々と

照らし合わせてみては

いかがでしょうか。

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出張法話カフェ「香りとこころ」開催のお知らせ

寺子屋ws『香りのこころ』で

共にワークショップを

開催させて頂いております

かわいいアロマひつじやの

小松美央さんにお招きされ

当山副住職が法話をさせて

頂くことになりました。

 

出張法話カフェ「香りとこころ」にて

副住職がお話させて頂きます。

 

また、副住職妻も

写経カフェと同様

寺子屋スイーツを携え

ご一緒させて頂きます。

 

この催事も

参加費の一部を

国際協力にあてさせて頂きます。

 

出張法話カフェ「香りとこころ」は

3/14午後1時30分〜2時30分

八戸ニューポートにて

開催されます。

 

詳細は主催者である

かわいいアロマひつじやさんの

ブログをご参照下さい。

 

▼イベント詳細(主催者ブログ)

http://ameblo.jp/miohitsuji/entry-12256635807.html

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春のお彼岸 中日法要のご案内

春彼岸中日法要

春のお彼岸は

春分の日を中日(ちゅうにち)に

前後3日間ずつを合わせた

一週間を指します。

 

彼岸とは

「悟りの境地」を意味します。

 

悟りとは「安らぎの境地」と

ご理解頂ければ

分かりやすいかと思います。

 

彼岸は

安らぎの境地に至るべく

精進に励む一週間とされます。

 

彼岸の中日は殊に大切にされ

太陽が真西に沈む事から

阿弥陀如来とご縁の深い

1日であるとされます。

 

阿弥陀如来は

西の方角を司るとされる尊格であり

極楽浄土を司るとされる尊格です。

 

阿弥陀様とご縁の深い

中日には法要が執り行われ

ご供養の真心を捧げ

我々万人の精進が成就すること

を願います。

 

当山の春彼岸中日法要は

春分の日、午後1時より

本堂にて行われます。

 

ご参列の皆様は

僧侶の読経と併せて

百万遍(ひゃくまんべん)を

行って頂いております。

 

百万遍とは

大きな数珠を

お念仏を唱えながら

ご参列の皆様で回して頂く

伝統的な作法です。

 

どなた様でも

ご参列頂けますので

ご都合の宜しい方は

ご一緒に祈りのひとときを

お過ごし下さいませ。

『おてら通信』第18号が出来ました

明日は「彼岸の入り」です。

 

早いもので

春のお彼岸を迎えます。

 

バタバタと

お彼岸の準備をしております。

 

当山では

正月、春と秋の彼岸、お盆に

寺報(じほう)『おてら通信』を

発行しております。

 

寺報とはお寺の新聞です。

 

今号も

何とか無事に仕上がり

印刷を終えております。

 

お寺にお参りの際は

お取り頂ければと思います。

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福島を訪ねる

3月12日より14日まで

福島県相馬市を訪れました。

 

相馬山 摂取院様

赤城山 長命寺様を

訪ねさせて頂きました。

 

いずれの御寺院様も

お寺のすぐそこまで

津波が押し寄せたそうです。

 

両御寺院様も

震災直後より復興のために

大変ご尽力されていらっしゃいます。

 

色々と肌で感じさせて頂いた

今回の訪問となりました。

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目線の大切さ

「目線の大切さ」を感じます。

 

特に女性目線の大切さを

感じております。

 

当山では

季節の行事の他

寺子屋ワークショップなどの

取り組みをしておりますが

これらを支えているのは

「女性の力」です。

 

例えば

ワークショップでは

副住職妻の力添えがあって

現在の取り組みがあるといっても

過言ではありません。

 

「お寺目線」ではない

沢山の目線が

世の中にはございます。

 

目線を大切にするという姿勢を

別の言葉で言い換えると

マーケティングに相当します。

 

それぞれの立場になって

考えるという姿勢。

 

それを仏道では

同事(どうじ)といいます。

 

様々な価値観がある

現在の世の中において

様々な目線を大切にすることは

どの分野においても

必要なことであると

強く感じております。

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吾作の話

3/8青森市の法務総合庁舎にて

開催された保護司の研修会へ

行ってまいりました。

 

3/1の研修に続き

初任保護司の

2回目の研修会です。

 

更生保護の歴史を紐解けば

そこには悲しくも

教訓に満ちた物語がありました。

 

多くの過ちを犯した

吾作(ごさく)という男性は

刑務所でも“問題児”だったそうです。

 

吾作は川村矯一郎という人物の

熱心な訓戒により

改心するに至ります。

 

吾作は刑務所を出ますが

帰ろうとしても

帰る所がありませんでした。

 

帰ろうとしても

受け入れてもらえませんでした。

 

改心して

世の中に迷惑をかけないことを

固く誓った吾作は

世の中に迷惑をかけないために

自ら命を落としました。

 

この件が契機となり

更生保護施設などが

設けられるようになり

更生保護の対象となる方の

帰ることの出来る場所が

確保されるようになったそうです。

 

吾作の話は

更生保護のみならず

深く考えさせられるものです。

 

▼法務省:更生保護の歴史

http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo02.html

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小さな友人〜4pマイナス症候群と向き合った女の子〜

昨年、拙僧(副住職)には

小さな“お友達”が出来ました。

 

その子は女の子で

出会った頃は

1歳と少しでした。

 

拙僧(副住職)はその子を

「むっちゃん」と

呼んでいました。

 

むっちゃんは

拙僧(副住職)の長女と

同い歳でした。

 

むっちゃんは

目が大きくて美人さんでした。

 

むっちゃんは

4pマイナス症候群

という病気でした。

 

4pマイナス症候群とは

4番目の染色体に欠損がある

先天性の難病です。

 

3月5日、むっちゃんの

百ヶ日法要を

ご家族の方と共に

お勤めさせて頂きました。

 

その際に

むっちゃんのパパに

むっちゃんについて

ブログで投稿することの

許可を頂戴したので

拙稿ではありますが

少しばかり書かせて頂きます。

 

むっちゃんの

お葬式の日は

澄み渡る青空が広がる1日でした。

 

今も青空を見ると

ふとむっちゃんのことを

思い出すことがあります。

 

むっちゃんと出会うまで

染色体異常について

全く知りませんでした。

 

出会いは昨年の

春先頃だったでしょうか。

 

お寺で何度も

ご家族の方と

健康を願ってご祈願の

お勤めをさせて頂きました。

 

その都度

むっちゃんの様子や

病状について

ご家族の方より

聞かせて頂きました。

 

何度も何度も救急車で

病院に運ばれたそうです。

 

ご自宅にいるよりも

病院にいる時間の方が

長かったそうです。

 

それでも会う度に

少しずつ少しずつ

成長するむっちゃんの姿に

希望を抱いておりました。

 

その足で歩く日が

来て欲しい。

 

その口で

おしゃべりをする日が

来て欲しい。

 

その手で

ペンを取りお絵描きする日が

来て欲しい。

 

変われるものなら

変わってあげたいという

むっちゃんのおじい様の

お言葉が今でも思い出されます。

 

むっちゃんのおばあ様が

愛情一杯に抱っこする

お姿が今でも思い出されます。

 

先天性の病気があること自体は

善悪があることではありません。

 

そのこととどう向き合うのか。

 

仏道では

我々万人が思い通りにならない

4つのことと

向き合わなければならない

とされます。

 

生まれ、老い、病、死。

 

誰しもが向き合わなければ

ならない故に

どのように向き合うのか

どのように心を運ぶのかが

問われる所です。

 

悲しさは

優しさに通じるものだと

思いますし

そう信じております。

 

辛い経験は

それ自体が

時として同じ境遇の方の

心の支えにもなりうるものです。

 

むっちゃんは

ひとときひとときの

大切さや尊さを

教えてくれました。

 

むっちゃんは

小さな体で最後の最後まで

ご家族の皆様と一緒に

病気と闘い抜きました。

 

“小さな友人”と

ご縁を結ばせて頂き

はかなく尊い人生の時間の一部を

共に過ごさせて頂いた

拙僧(副住職)が出来る事は

むっちゃんに恥じぬよう

日々励ませて頂くことしか

ないように感じます。

 

むっちゃんに限らぬことですが

沢山の方の歩みに触れさせて頂き

沢山の方の「節目」の儀式の導師を

勤めさせて頂く者であれば

その方々に“恥じぬ”よう

精進させて頂くのが僧侶の道で

あると強く信じております。

 

本年夏は新盆です。

 

当山では

お盆参りが行われます。

 

小さく尊い友人に

お手合わせさせて頂くその日は

今よりも成長した自身を以て

ご自宅を伺わせて頂きたいと

願っております。

 

それが

自分なりのご供養の道であり

仏道における供養であると信じます。

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▼4pマイナス症候群について(難病情報センター)

http://www.nanbyou.or.jp/entry/4805

 

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