埋蔵経(まいぞうきょう)

チベットには

埋蔵経(まいぞうきょう)という

考え方があります。

 

洞窟や山に

“埋められた”お経が

必要とされた時に

“発見”されるという

考え方です。

 

チベットの仏教には

様々なものがありますが

殊にニンマ派という“宗派”で

埋蔵経の思想が

重んじられるそうです。

 

経典は釈尊のお弟子様方が

編纂して時代を経るごとに

その数も内容も

多岐に渡るようになります。

 

少し脇道にそれますが

現在でこそチベットは

「自治区」となっていますが

かつて吐蕃(とばん)と

呼ばれていた頃は

中国(当時は唐)を凌ぐ

非常に強い力を持つ国でした。

 

チベットでは

仏教の歴史が古く

日常生活に仏教が

根ざしております。

 

時代をこえて

必要とされる時に

必要とする者の手により

“発見”されるという

お経にまつわる“物語”は

我々にも通じるように思います。

 

私たちも

日々を過ごす中で

沢山の出会いがあります。

 

それらのご縁に

この埋蔵経の考え方を

重ねてみると

納得のいく出会いも

沢山あるように感じます。

 

拙僧(副住職)にとっては

身に余るような

沢山の尊いご縁に

いつも感謝しております。

 

沢山のご縁があるからこそ

今の歩みがあるのだと思います。

 

5月も日にちが

重ねられ八戸も

新緑の季節となりました。

 

命が育まれていることを

強く感じるこの季節に

自身も多くの方に

育んで頂いていることを

改めて感じております。

 

埋蔵経という

“尊いご縁の物語”。

 

今度はどのような

“発見”(出会い)が

あるのでしょうか。

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