拙僧(副住職)が所属する
総合研究院という研究機関の
会議と研修会のため
本年最後の日帰り上京を
してまいりました。
研修会では
真言宗豊山派の宗門大学を
本年退官された先生に
「新義真言宗の成立」について
平安時代からの展開を
ご講義頂きました。
今でこそ宗派という概念が
一般的になっておりますが
江戸幕府成立以前は
今のような宗団意識よりも
個々のお寺という意識が強く
歴史を紐解く上では
この「宗」の捉え方は
注意を払う必要を再確認しました。
歴史的なことなどを
叙述するにあたり
真言宗や天台宗などという
言葉はある意味便利で
使い勝手の良いものですが
その意味する所は
今の感覚とは異なるものです。
全ての宗派の歴史を
丁寧に網羅することは
至難の業ですが
自宗については
いくら複雑な経緯があるとはいえ
出来る限り把握したいと思いました。