糠部(ぬかべ)三十三観音霊場
第28番札所
二戸福岡の岩谷(いわや)観音。
岩窟にある観音堂です。
どうやら崩落があった様子で
観音堂へ渡る橋の手前に
遥拝所が設けられておりました。
こちらには
観音様と阿弥陀様が
お祀りされており
100年に一度の御開帳だそうです。
院派(いんぱ)という流派の仏師により
南北朝時代に作られたとされます。
こちらの観音堂の修復にあたっての
棟札に永福寺の住職である
清珊(せいさん)が祈祷したと
記されるものがあるそうです。
岩谷観音の本尊は
十一面観音とされますが
その御尊容は一面二臂です。
観音像頭部に小さな穴があり
それが化仏(けぶつ)を差し込む跡だと
いわれるそうです。
一方で岩谷観音は
正観音(聖観音)としても
信仰されていたようです。
その観音様が
十一面観音か聖観音かということよりも
阿弥陀如来と共にお祀りしている点に
深みを感じます。
阿弥陀如来は
観音菩薩が頭部に戴く化仏でもあり
こららの尊格は
古くよりとても深い関わりがあるのです。