棟上げが完了いたしました

本堂の棟上げが

11月19日に完了したとの

ご報告をいただきました。

 

棟上げがなされたので

本堂の形がはっきりと

分かるようになりました。

 

本日早朝の本堂の様子を

動画に編集したので

現状をご覧いただければと思います。

 

時代をこえて

普賢院は

真言宗豊山派(ぶざんは)

という宗派のお寺です。

 

開創は今から1200年以上さかのぼる

延暦・弘仁年間(8C末〜9C初頭)で

初代住職は圓鏡(えんきょう)

という方です。

 

鎌倉〜江戸時代初期までは

主に永福寺というお寺の名前が

用いられております。

 

昨年解体した旧本堂は

文化7年(1810)の火災で

旧々本堂が焼失したため

その翌年に再建されたものでした。

 

その火災により

多くの仏像・仏具・書物も

焼失したとされます。

 

焼失したとされるお経の中に

大般若経という600巻にも及ぶ

ものがあります。

 

大般若経という経本は

ご祈祷にも用いられる尊いもので

本堂建替にあたり

新たに用意していただきました。

 

3年前に発注させていただき

つい先日

お寺に届けられまして

そして本日

東京から仏具屋さんがおいで下さり

梱包を解いて納めて下さいました。

 

大般若については

今後法要で用いるのはもちろんですが

一巻一巻に施主さんを

募らせていただこうかとも

考えております。

 

当山は藩政期において

南部藩の祈願所でもあり

ご祈祷を担っていた

お寺でもあります。

 

新本堂の完成を

ひとつの契機として

これまでのご祈祷に加え

大般若のご祈祷も

奉修させていただき

祈りをお捧げしたいと思います。

 

話題が変わりますが

拙僧はここ数日

ほぼ“缶詰状態”で

次第(しだい)を

したためております。

 

ここでいう

次第というのは

僧侶が儀式で使う

経本のようなものです。

 

説明が難しいのですが

当山では様々な仏様が

お祀りされているので

その分

様々な次第が用いられます。

 

次第を用いてのお作法を

供養法(くようぼう)ですとか

諸尊法(しょそんぼう)といいます。

 

専門的な話題なのですが

例えば

愛染明王法

十一面観音法

不動法

など仏様ごとに

様々なものがあります。

 

また

法流(ほうりゅう)という

お作法の流派のようなものによっても

違いがありますし

同法流であっても

伝授する阿闍梨さんによっても

お寺によっても異なります。

 

とにかく修法(しゅほう)は

奥が深いものです。

 

住職が改まり

さらに来年には

新本堂が完成するにあたり

当山歴代住職が用いていた

次第書や所蔵する資料等を

参考にしつつ

筆を走らせております。

 

先にも記したように

210年前の火災で

多くの次第も燃えているので

やたらと古いものは

残っていませんが

200年程前の次第書であったり

最近のものでは

先代住職がまとめたもの等を

手がかりにしながら

筆を進めております。

 

まるで時代をこえて

歴代住職と対話を

させていただいているようです。

 

日に日に屋根が出来てきています

日々着々と新本堂の工事を

進めていただいているのですが

屋根の部材が複雑に組み上げられ

日に日に高さを増していく

最近の工程は

見応えがあるように思います。

 

本堂が出来ていく様子を

ご覧においでになられる方も

最近はよくお見かけします。

 

「完成がとても楽しみ」

とのお声も多く寄せられております。

 

拙僧も完成がとても楽しみです。

 

今朝は霜がおりて

本堂の部材も表面が

白くなっていました。

 

もう11月も後半です。

 

2年程前から当山では

12月は「お寺イルミネーション」

という取り組みをしています。

 

今年も行う予定でおります。

 

ただ今年は

工事の関係もあるので

大工さん方の邪魔にならないよう

配慮して準備しなければ

ならないと考えております。

 

あまり寒くならないうちに

準備させていただきます。

 

 

 

空き時間を使い

旧本堂に掲げられていたものの

お手入れをしています。

 

線香のヤニによるクスミを

拭き清めると

同じものとは思えない程

見違えます。

 

▼Before

 

▼After

数十年のクスミを拭き清める爽快感

最近は葬儀や法事などで

後席が設けられないので

本日は11時からの葬儀を終え

お寺に戻ると午後2時半頃でした。

 

昨今の形式は

おそらく主流と

なっていくのではないかと

感じております。

 

本日はまだ明るいうちに

お寺に戻ったので

昨年秋に旧本堂から

倉庫に搬入した仏具や額などの

お手入れをしました。

 

新本堂が完成しますと

大掛かりに引っ越し作業を

するわけですが

今のうちから

出来ることを少しでも

やっておきたいという

気持ちがありまして

ちょこちょこ作業を

進めております。

 

こういった作業は

仏具等のお手入れという

ことにとどまらず

確認作業という意味もあります。

 

あらためて

いつ頃のものなのか

どなたが納めたものなのか

どれ位の大きさなのか等々

しっかり確認しつつ

お手入れしております。

 

仏具等のお手入れをしていると

心が静まるように思います。

 

特に今お手入れしているものは

旧本堂で高い場所にあったものなので

長年の線香のヤニにより

くすんだものばかりなので

拭き清めた後には爽快感があります。

 

出来れば

あまり寒くならないうちに

一通りお手入れしたいものです。

 

十和田神社との合同祈祷の様子を再編集しました

2年前(令和元年)の12月9日に

十和田神社社殿に

南祖法師尊像(なんそほっしそんぞう)を

出開帳して奉修した

十和田神社・普賢院合同祈祷の

動画を再編集してアップしました。

 

この行事は

本堂建替にあたる地鎮式で

用いる「お水」を

ご祈祷するために

行わせていただきました。

 

普賢院は

十和田湖龍神伝説ゆかりのお寺です。

 

当山で修行した

南祖法師(坊)が

全国の霊山霊跡を巡った果てに

十和田湖の龍神・青龍権現に

なったと伝えられます。

 

この物語は

十和田湖伝説として

様々に語られ

親しまれてまいりました。

 

そのようなご縁があり

十和田湖は普賢院にとって

意義深い場所です。

 

本堂建替という

歴史的大事業にあたり

十和田湖の占場(うらないば)

という場所で取水させていただき

そのお水を十和田神社の宮司さんと

一緒にご祈祷させていただき

そのお水は

本年5月に行われた

地鎮式にて地に

納めさせていただきました。

 

十和田神社での合同祈祷は

とても貴重な機会だったので

きちんとした記録として

残したいという思いもあって

再編集してアップいたしました。

 

ご覧いただけると幸いです。

 

有意義な総代会

本日は総代会が開催され

来年に開催される

先代住職の本葬と現住職の晋山式

についてご審議いただきました。

 

それに加えて

新本堂の火災保険についても

JAの担当者からご説明いただき

総代の皆様にご検討いただきました。

 

いずれにおいても

大まかな方針を

決めていただいたので

とても有意義な会議だったと

感謝しております。

 

来年は

本葬・晋山式と

本堂落慶式が

当山にとって

重大な儀式となります。

 

お寺において

儀式はとても重要なものなので

万全の準備をして

のぞみたいと思います。

 

本堂内部の様子を撮影しました

新本堂に掲げる

額類(曼荼羅、祖師図、仏画、絵画など)の

配置に大変苦慮していることは

これまでも触れてまいりました。

 

図面だけでは

なかなか具体的にイメージ出来なかったため

実際の規模感を確かめる目的で

早朝に内部撮影を試みました。

 

現況報告も兼ねて

その際の映像を編集して

動画をアップしたので

ぜひご覧下さいませ。

 

日昇観察

当山は真東を向いて

お寺が建てられています。

 

東は太陽が昇る方角です。

 

また

お寺から真東に道が伸びており

太陽が真東に昇る

彼岸中日(春分と秋分の日)には

道の先から日が昇るようにみえます。

 

日が最も短くなる冬至まで

あと1ヶ月少々ですが

最近はすっかり日が短くなりました。

 

本年3月に

境内の立木が伐採された

ということもあり

「空」の見晴らしが

大分良くなりました。

 

そのような理由もあり

本年は“天体観測”を

行っております。

 

観察記録として撮った写真を

並べてみると

日昇位置の移動幅が

よく分かるかと思います。

 

冬至まで

あと1ヶ月少々ということは

本年も残す所

1ヶ月少々ということです。

 

まだまだ

色々控えておりますが

無事に年を越せるよう

励ませていただきます。

 

▼令和3年11月12日の日昇

※冬至は12月22日(太陽が最も南側から昇る)

※写真の左が北、右が南

 

▼令和3年9月19日の日昇

※秋分の日は9月23日(太陽が真東から昇る)

※写真の左が北、右が南

 

▼令和3年6月19日の日昇

※夏至は6月21日(太陽が最も北側から昇る)

※写真の右が北、左が南

晴れたり曇ったり降ったり

天候がコロコロ変わる日が

続いております。

 

本日でいうと

未明は強い雨が降ったかと思いきや

午前中は青空が広がり

午後は雲が空を覆って雨が降り

そして夜はきれいな星空となりました。

 

さて

本日は久しぶりに

朝から夜まで

原稿執筆に没頭いたしました。

 

締切間近の原稿1本が

書き終わり

ただいま論文に

取り掛かっております。

 

まだまだ執筆経験が

少ないので

拙僧にとって論文1本を

仕上げるということは

とてもハードルが高いことなのですが

たまたま今年度は機会が重なり

年度内に2本仕上げなければなりません。

 

先代住職が急逝して以来

なかなかペースを

つかめないでおりましたが

大分調子を取り戻すことが

出来たようです。

 

このペースで

やるべきことを

ひとつずつ

整えたいと思います。