双極性障害(躁うつ病)と向き合う㉑

当山住職は

双極性障害(躁うつ病)を

患っており

長く治療しております。

 

昨月後半頃より

住職は躁(そう)状態です。

 

この疾患については

患者本人が大きく誤解されやすい

ものでもあるため

当ブログでは

双極性障害について

(特に有縁の方々に)

周知していただくために

しばしば取り上げています。

 

以前の投稿も

ご覧いただけると

どのような疾患であるかが

分かると思うので

よろしければ

そちらもご参照下さい。

 

▼これまでの投稿はコチラです

双極性障害(躁うつ病)と向き合う

 

まだまだ躁状態にありまして

次回の通院の際に

ある定程度落ち着いていなければ

入院も致し方ないような状態ですが

当山の場合幸いにも

月一回(今月は週一回)

欠かさず通院しており

状況に応じた治療をしていただける

環境にありますし

住職自身も双極性障害のことは

自覚しており

薬もきちんと服用しています。

 

双極性障害は

薬物療法精神療法により

治療が行われます。

 

当山住職の場合

糖尿もあるため

使用できる薬に限りがあるそうで

この点にも難しさを感じます。

 

精神療法には

心理教育や社会リズム療法

認知行動療法や

対人関係療法などが

あげられます。

 

躁状態というのは

あくまでも脳疾患が

引き起こす症状です。

 

脳疾患により

脳内にドーパミンが

過剰に出てしまって

病的に元気な状態が

引き起こされてしまいます。

 

躁状態では生活リズムが

どうしても乱れてしまうようです。

 

例えば

朝5時にお風呂にスイッチを入れて

普通であればすぐに

入浴するのでしょうが

躁状態にある時は

あれこれと気になることがあると

そちらに気が行ってしまって

結局入浴するのは

数時間後になってしまう

ということも珍しくありません。

 

社会生活に支障を

きたしてしまう程

注意散漫になってしまいます。

 

入浴を例にあげましたが

食事にしても

外出する際にしても

同じようなことが頻発しています。

 

ご飯の準備をしても

食べ始めるまでに

1〜2時間

また時としては数時間も

かかることがあります。

 

先ほど

精神療法として

社会リズム療法というものが

列記されていましたが

簡単にいえば

規則正しい生活を実践する

ことといえます。

 

実際に

躁状態の住職を見ていると

社会リズム療法の

規則正しい生活を

「実践する」というのが

いかに大切かを痛感します。

 

躁状態の患者本人は

頭では分かっていても

常に衝動に駆られるような

多念状態にあるため

即座の行動が

難しいわけです。

 

即座の行動が出来ないことに加え

知人へ昼夜問わず電話をかける

という行動も目立ちます。

 

躁状態ですと

とにかく話すことも

疾患による症状です。

 

日中も夜も

かなり電話している様子です。

 

何の前情報もなく

この様子を見ると

一見異常に感じると思いますが

先述したようにこれらは

脳疾患により引き起こされる

症状なので

風邪を引いたさいに出る咳と

同じようなものといえます。

 

衝動的・突発的に

無茶なことをしようとしたり

根拠のない横柄なことを

発言することもありますが

本人自身が感情も行動も

コントロール出来なくなるのが

躁状態の症状です。

 

躁状態にあるは患者本人は

「調子が良い」と感じているため

躁状態の時の自分を

「健康な自分」と

捉えてしまう場合が多いそうですが

うつ状態になると

躁状態の時の自分の言動を

深く後悔したり

躁状態の時の自分と

うつ状態の時の自分の

ギャップの大きさに

悩んでしまうことが多いそうです。

 

躁状態は

決して健康的な状態ではありませんし

理想的な状態でもありません。

 

躁状態の後には

必ず「うつ状態」が訪れます。

 

そのことを

双極性障害の方は

重々承知しているそうです。

 

躁とうつのサイクルは均等ではなく

うつの方が長い場合が大部分とされます。

 

うつの期間に比べると

躁の期間は圧倒的に短いのです。

 

そのことを

双極性障害の患者さんの多くは

自覚しているんだそうです。

 

当山住職も

そのことは自覚しています。

 

症状により引き起こされた

元気さとはいえ

活動的でいられるうちに

身辺整理であったり

ご無沙汰している

お世話になった方々との会話など

精力的に行っているように見えます。

 

明らかにご迷惑を

おかけしていると

感じるようなことも多いのですが

拙僧(副住職)としては

躁状態の特徴を

大まかにでも

把握していただいたうえで

住職と向き合っていただく環境を

可能な限り整えることが

住職の思いを叶えることにつながり

また

「双極性障害の怖さ」とされる

社会的信用の喪失や

家庭崩壊を避けることにも

なると考えております。

 

振り返ってみると

当ブログでつづらせていただいた

双極性障害の記事も

結構な数になってきたので

再確認の意味も込めて

基本情報の一部を

画像化してみたので

そちらも併せて

お読みいただけると幸いです。