分かりやすくも行いがたし

七仏通戒偈

(しちぶつつうかいげ)

という短いお経を

ご存知でしょうか。

 

諸悪莫作(しょあくまくさ)

衆善奉行(しゅうぜんぶぎょう)

自浄其意(じじょうごい)

是諸仏教(ぜしょぶっきょう)

 

「悪いことをさけ

良いことにつとめ

自身の心を浄めることが

諸仏の教えである」と

いう意味のお経です。

 

聞くといたって当然の

ことのように思えますが

実践するとなると

これがとても難しいのです。

 

七仏通戒偈の七仏とは

“七人の仏”を意味します。

 

仏(ブッダ)とは

「目覚めた者」の意味で

悟った方を指す言葉です。

 

仏教ではお釈迦様こと

釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)は

7人目のブッダであるとされます。

 

七仏通戒偈は

全てのブッダに通じる

尊いみ教えであり

仏道のみ教えが

端的にあらわされた

お経の1つです。

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安心して集える場 お寺サロン

お寺を舞台に

様々なテーマを通じて

様々なご縁が温められる

お寺サロン「結〜Yui〜」

 

庫裡(くり)ハナレの

改修を機に今後

開催したいと思います。

 

「出会い」

「体感」

「共有」

「発見」

「安らぎ」。

 

料理を一緒に学んだり

日本の伝統文化や

世界の文化に触れたり

将来を語り合ったり

終活関係の相談会を開催したり

傾聴カフェを開催したり

などなど

「様々な集いのひととき」を

お寺サロンとして

開催したいと考えております。

 

国籍、宗教、性別、年齢、肩書き

などを超えて

誰もが安心して集える

お寺サロン「結〜Yui〜」。

 

寺子屋ワークショプとは

また少し趣が異なる

交流の場として

時間を設けたいと思います。

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「これから」を考える

5/31に京都の智積院(ちしゃくいん)

にて開催された講習会の

パネルディスカッションで

拙僧(副住職)は

パネラーを勤めてまいりました。

 

智積院は

真言宗智山派(ちさんは)

総本山です。

 

真言宗智山派と

当山の所属する

真言宗豊山派(ぶざんは)は

とても“近い”宗派であり

今回の講習会は合同で

学びを深めるものでした。

 

社会変化の激しさが増す中で

どのような問題意識をもち

どのような取り組みをして

どのような「これから」を

思い描くのか。

 

90分では

枝葉の部分のみで

パネラーそれぞれが抱く

“おもいの根幹”を

お伝えするには

到底至りませんでしたが

とても充実した時間と

なりました。

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田園にたたずむ 古町 隅ノ観音

糠部三十三観音霊場

第24番札所

古町 隅ノ観音

 

隅ノ観音の名は

根城にもあることから

区別するために「古町」の

地名が加えられます。

 

こちらにはかつて

「普門山圓福寺」

というお寺があったそうです。

 

こちらの札所は

三戸郡南部町にございます。

 

お参りに訪れた日は

快晴に恵まれ

青空と山々のおりなす

新緑の絶景を

目にする事が出来ました。

 

糠部三十三観音の札所は

階上の寺下観音から始まり

市内各所に連なり

三戸、二戸、一戸にまで及び

33番札所は

二戸の天台寺となっております。

 

当山は15番札所であり

ほぼ“折り返し地点”となります。

 

様々な札所がありますので

お時間のある時に

お出かけ下さいませ。

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田村将軍の伝説 清水寺観音

糠部三十三観音霊場

第26番札所

清水寺(きよみずでら)観音

 

田子町にある

真清田(ますみだ)神社が

26番札所となっております。

 

こちらの神社は

かつて金龍山清水寺

というお寺でした。

 

創建は坂上田村麿公と

伝えられます。

 

糠部三十三観音霊場には

明治の神仏分離以降に

お寺から神社に改められた

札所が多く見られます。

 

観音様は

神様にも連なる尊格として

多く祀られた歴史があります。

 

歴史的なことを述べると

そもそも明治以前は

寺社仏閣に明確な線引きを

することは稀だったのです。

 

東北全般に共通する話として

田村将軍が開基とされる

寺社仏閣は多く存在します。

 

当山も例外ではなく

前身である永福寺は

田村麿公が奥州六観音の1つとして

十一面観音を祀り建立された

と伝えられております。

 

田村将軍が直々に

足を運ばれて開基したか

否かは別として

田村将軍の影響力がいかに大きな

ものであったかを

今に伝えるものと思います。

 

坂上田村麿公は

京都の清水寺を建立され

観音様を殊に大切にされたことで

すこぶる有名な方です。

 

26番札所もお寺であった頃は

清水寺の名がついております。

 

伝説ゆかりの観音様として

長らく大切にされてきた

清水寺観音。

 

伝説を感じながら

お参り下さいませ。

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鐘の音におもいをはせて

5/26、5/27と

東京都江戸川区の名刹

善養寺(ぜんようじ)へ

行って参りました。

 

善養寺御住職である

名取玄喜(なとり げんき)師は

当山副住職と修行の同期であり

当山の護摩法要に

毎年おいで頂いております。

 

昨年、ご尊父さまでもある

先代住職が御遷化され

若くして住職という大役を

担われております。

 

善養寺は歴史も古く

本寺(ほんじ)として

多くの末寺を束ねた

格式のあるお寺です。

 

5/27は善養寺にて

大施餓鬼会(だいせがきえ)という

大きな行事があり

微力ながら

お手伝いさせて頂きました。

 

名取師が住職として

初めて迎えた大施餓鬼会。

 

作法をなされる

新住職のお姿に

頼もしさを感じるとともに

とてもお世話になった

先代住職のお元気であられた頃の

お姿が思い出されて

なりませんでした。

 

帰り際

善養寺には夕刻を告げる

鐘の音が響いていました。

 

鐘楼には

現住職の奥様が立たれ

一打一打丁寧に

鐘を撞かれていました。

 

大きな行事を

無事に終えられ

安堵されたお心が

鐘の音から伝わって

くるように感じました。

 

響き渡る爽快な鐘の音は

新たな時代の訪れを

告げるものでも

あったように思います。

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大先生と語らう

星野英紀 先生は

真言宗豊山派を代表する

研究者でもあり

真言宗豊山派の

宗務総長という大役を

担われていらっしゃいます。

 

これまで

直接お会いしたことは

ありませんでしたが

5/31に京都で開催される

講習所でのパネラーに

拙僧(副住職)を推して

下さったのが星野先生です。

 

星野先生に

お声がけ頂きまして

5/26に東京文京区にございます

護国寺に隣接する宗務所にて

星野先生と対談させて

頂きました。

 

当山での取り組みや理念のほか

将来についてなどなど

盛りだくさんな内容でした。

 

星野先生は

とても気さくな方で

有意義でかつ

とても楽しい時間を

過ごすことが出来ました。

 

お心遣い頂き

先生の著作を頂戴しました。

 

英気を養わせて頂いた

尊いひとときであったと感じます。

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本堂建替へ④ お寺の意義を問う

当山では

本堂の老朽化に伴い

本堂建替がなされることと

なりました。

 

本堂建替は

歴史的大事業です。

 

この歴史的大事業は

お寺の意義を問うもの

でもあると思います。

 

昨今は

少子高齢化社会である

ことに加え

経済状況も難しく

社会状況の変化が

著しい時代です。

 

さらには様々な価値観に

触れる事が容易に出来る

時代でもあります。

 

このような状況の中で

傷んだ本堂を新築するために

檀信徒の皆様はじめ

有縁の方々に御浄財を

御寄進頂くことは

とても難しいことで

あろうと思っております。

 

そこで問われるのが

「お寺の意義」であろうと

強く感じております。

 

本堂は

お寺の中でも特別なもので

それ自体に深い意味が

託されております。

 

また当山の場合は

檀信徒の皆様はじめ

多くの有縁の方により

護持(ごじ)されてきた

お寺でもあります。

 

昨今では

「葬式仏教」という言葉が

象徴するように

多くの方がお寺と関わる機会の

大部分が葬儀などの弔事です。

 

極端にいえば

「お葬式や法事の時にだけ

お世話になる所」という方が

多い時代です。

 

本来的に

御布施・御寄進とは

心を託し心を捧げることです。

 

納得して本堂建替に

お向き合い頂けるか。

 

ご賛同頂いて本堂建替に

お向き合い頂けるか。

 

心の伴わない

事業となってしまえば

仏道の本義にそうものでは

なくなってしまいます。

 

歴史的大事業であるゆえに

仏道としての本義に則った

ものにしたいという

強いおもいがあります。

 

本義に則ったものに

するためには

安心して御寄進を

お納め頂く体制や

しっかりとした計画が

欠かせません。

 

心を託すに値する

事業であるのか。

 

心を託すに値する

お寺であるのか。

 

将来的なことも含め

色々とお考えになられた方が

多いだろうと推察しております。

 

当事業について

役員の皆様と検討を重ねた際も

「もうお寺は必要ないという

考えを持つ方が若年層を中心に

増えていると考えられるので

色々と覚悟しなければ

ならないのではないか」

とおっしゃられた役員さんが

いらっしゃいました。

 

その場にいた

誰もが共感しましたし

関係者の皆様と共に

覚悟をもって

事業推進にあたっております。


【勧募浄財御寄進のお願い】

本堂建替にあたり

御寄進のお願いを申し上げます。

 

御浄財の多寡を問わず

御志納者のお心通った御浄財として

ありがたく拝受させて頂きます。

 

ご協力の程

何卒お願い申し上げます。


※詳細は下記に記載してございます。

 

▼建替えの趣旨とご協力のお願い

普賢院本堂建替趣意書

 

▼本堂建替基本計画

普賢院本堂建替基本計画

 

▼本堂現況報告資料

普賢院本堂現況報告写真資料

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余白を活かす

拙僧(副住職)は正直な所

字が上手くありません。

 

特にペン字は

下手です。

 

習字は習っていた事もあり

「ド下手」とまではいきませんが

それなりに整えて

塔婆や位牌をしたためております。

 

先月、愛媛県の松山市を

訪れた時に

浄明院の御住職に

大筆を使って

畳一枚程の紙に字を

書かせて頂く機会を

頂戴しました。

 

浄明院の

森脇宥暢(もりわき ゆうちょう)

御住職は長年書道に

励まれていらっしゃいます。

 

大きな法要を終え

一段落していた折

「ちょっと書いてみませんか」

ということになり

御住職の書道のお部屋へ

入らせて頂きました。

 

拙僧(副住職)は

自利利他(じりりた)と

書かせて頂きましたが

大きな筆でしたためることは

非常に難しく

思ったような字には

なりませんでした。

 

上手く墨がのらず

筆先も操りきれず。

 

3枚程挑戦させて頂きましたが

自身の力不足を痛感しました。

 

御住職も

実践して下さいましたが

実力差はまさに“月とすっぽん”。

 

御住職は

書について色々とお話下さいましたが

最も印象的だったのは

「余白を活かす」という

お言葉でした。

 

確かに拙僧(副住職)の

したためた「自利利他」の

「利」と「他」は

中央部分が込み入って

余白の大部分が

墨で染められておりました。

 

写真はありませんが

御住職がしたためられた

「自利利他」は

余白が活かされることで

字そのものが際立つように

字をくずしながら

整えられておりました。

 

「余白を活かす」。

 

とても心に

残ったフレーズです。

 

自坊へ戻り

中国の写本などに

目を通してみると

確かに「余白が活かされ」て

いるように感じました。

 

「書は体を表す」

「書は人なり」

といわれます。

 

自身のおもいが

通うような書を

したためられるように

なりたいものです。

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新緑と写経とカフェと

寺子屋ワークショップ

『写経カフェ』が

5/25に開催されました。

 

暖かな日が

続いていた中で

気温がグンと下がった

1日であったため

霧がかっておりましたが

かえって境内は趣が

あったように思います。

 

沢山の方にご参加頂き

和やかな会となりました。

 

今回は“出来たて”の

般若心経の経本を

早速使わせて頂き

ご参加の皆様に

お使い頂きました。

 

写経カフェでは

浄写して頂く前に

般若心経を皆様とご一緒に

お唱えしておりますが

経本をお使い頂いたこともあり

いつもにも増して

“修行感”があったように思います。

 

季節をイメージして

ブレンドして頂いた

爽やかな香りで一杯の会場に

流れる静かな時間の中で

皆様は写経を通じて

ご自身とごゆるりと

向き合われながら

一文字一文字を

綴られていらっしゃいました。

 

本日のカフェメニューは

東ティモールのコーヒーと

ルイボスティーと

抹茶とクリームチーズのマフィン。

 

写経修行の後は

フェアトレード製品で

ひとやすみして頂きました。

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