新本堂に掲げられる八祖図と十六善神図

新本堂内陣に掲げる

真言八祖(しんごんはっそ)図が

早くも出来上がりました。

 

真言密教を傳承された

龍猛(りゅうみょう)菩薩

龍智(りゅうち)菩薩

金剛智(こんごうち)三蔵

不空(ふくう)三蔵

善無畏(ぜんむい)三蔵

一行(いちぎょう)阿闍梨

恵果(けいか)阿闍梨

弘法大師

の八名の高祖を

真言八祖といい

八大高祖ともいいます。

 

素敵に仕上げて頂いた八祖図は

新本堂が出来てから

掲げさせて頂きたいと思います。

 

さらに

新本堂建替にあたり

制作をお願いしていた

般若十六善神(はんにゃじゅうろくぜんじん)

の掛軸も届けられました。

 

こちらも

新本堂が出来てから

掲げさせて頂きたいと思います。

 

仏法守護尊・仁王

津嶋弥十郎清晴により

奉納された仁王像。

 

享保3年(1718)9月

長谷川新四郎作

と目録に記されております。

 

享保年間は

快傅(かいでん)上人

当山を中興された時期に当たります。

 

同時期に

様々な仏像が請来されたり

寺屋敷が建立されたりと

大きな事業が成し遂げられております。

 

この仁王像は

背丈が2m50cmもある

とても大きく立派な仏像です。

 

力強い腕や脚には

浮き出る血管が表現され

筋肉も物凄く

何ともたくましい仁王様です。

 

現在の塗装は

大分傷んでまいりましたが

これは有縁の方が塗料で

施して下さったものです。

 

300年もの時を超え

「仏法守護の仏」として

今もなお存在感を示し続ける仁王像。

 

本堂建替事業では

仁王門も建て替えられるので

この機会に仁王像も

修繕させて頂く予定です。

 

新たな仁王門に

装い改まった仁王像が

納められることになります。

 

仁王門は

「聖域」への入口であり

結界でもあります。

 

現在と同程度の大きさの

仁王門になる予定ですが

新仁王門も一つの見所かと思います。

 

歴史的な神仏習合のひととき〜十和田神社・普賢院合同祈祷〜

当山は十和田湖伝説とゆかりがあり

南祖坊(なんそのぼう)が

修行したと伝えられる寺院で

南祖坊の御像である

南祖法師尊像(なんそほっしそんぞう)が

祀られております。

 

深くご縁のある十和田湖に

鎮座する十和田神社に

南祖法師尊像を

出開帳(でがいちょう)し

宮司さんとともに

神仏習合の御祈祷を行いました。

 

この御祈祷では

当山の本堂建替に際する

地鎮式の作法に用いるお水を

御清めして御加持させて頂きました。

 

このような形での

神式と仏式を併せての御祈祷は

初めてのことでしたが

とても素晴らしいものとなりました。

 

この御祈祷の開催について

本年上旬に

十和田湖自然ガイドクラブの

中川一樹さんに相談させて頂いた所

懇切丁寧にご対応下さり

諸事の確認や準備を行って頂いた

おかげで実現することが出来ました。

 

十和田湖の地域の方や

十和田神社役員の方や

観光関係の方もご参列下さり

あたたかな雰囲気の中

尊い儀式をお勤めさせて

頂いたことに心より

感謝しております。

 

南祖法師尊像の出開帳は

今回限りのつもりでおります。

 

これまで

前例のないことだったため

宮司さんや関係者の皆様には

色々とご迷惑をおかけしたかと

思いますが

沢山の方のご協力のおかげで

念願していたことを

実現することが出来ました。

 

また本日は快晴で青空が広がり

風もなく穏やかな水面は鏡のようでした。

 

雪化粧された

十和田湖外輪山の稜線も素晴らしく

拙僧(副住職)が見てきた中で

最も美しい十和田湖の景観でした。

 

この歴史的で素晴らしい1日は

一生忘れません。

 

宮司さんご夫妻

十和田湖自然ガイドクラブの

中川さん、森田さん、山下さん

十和田湖の皆様

そして早朝より

お手伝い下さった有縁の皆様

本当にありがとうございました。

 

尊い一日の大きな実感

12/8はお釈迦様が

成道(じょうどう)された日とされます。

 

成道とは「さとりを開く」ことです。

 

そのような尊い1日に

本堂建設委員会小委員会が開催され

これまでの経過説明をして頂いた後

本堂の建設をご担当頂く

業者さんの選定について

ご審議頂きました。

 

詳細については

後日お知らせいたしますが

これより一気に

当事業が進むことになります。

 

本堂建替をすることが

以前にも増して実感された1日でした。

 

重要な審議を控えて

法事を終えた後

市役所の建築指導課へ赴き

本堂裏に建てられる倉庫新築工事の

確認申請書を頂いてまいりました。

 

このような書類は

完成に至るまでに

かなりの時間と手間が必要で

専門家でなければ

全くはがたちません。

 

手続きのために何度も何度も

市役所へ行って下さった方のおかげで

本堂建替事業は

また一歩進むことが出来ました。

 

本堂建替をご担当頂く業者ですが

数社から見積書や提案書などを

本日を期限として当山担当者宛に

ご提出頂くことになっております。

 

ご協力下さった業者の皆様には

衷心より御礼申し上げます。

 

業者選定のための会議が

近日開催されますので

そちらで拝見させて頂き

当山有縁の皆様の代表者よりなる

建設委員の皆様とともに

協議させて頂きます。

 

とても難しい協議に

なると思いますが

本堂建替事業において

極めて重要なことなので

委員の皆様と

しっかりと審議したいと思います。

 

ありがたさを痛感しながらの弘前訪問

旧家に祀られていたもので

ご縁があり当山へ

遷座された子安地蔵(こやすじぞう)。

 

とても立派なお地蔵様で

長い間大切に祀られてきたようです。

 

傷んでいる部分も多く見られたため

こちらのお地蔵様も

修繕して頂くことにいたしました。

 

新本堂で設けられる地蔵堂に

こちらのお地蔵様も

丁重にお祀りさせて頂きたいと思います。

 

このお地蔵様の修繕をお願いするため

これまでも大変お世話になっている

弘前の仏師・小堀寛治氏を訪ねました。

 

その道中

弘前市で様々な取り組みを

されていらっしゃる専求院(せんぐいん)様と

世界一の大登り窯(ギネス認定)

烏城焼(うじょうやき)の今井ご夫妻も

訪ねさせて頂きました。

 

▼雪の青森

行きも帰りも

青森は雪が降っており

おそるおそる運転しました。

 

 

▼専求院

専求院ご住職の奥様は

終活カウンセラーでもあり

全国各地で講演されるなどご活躍です。

 

訪ねた際はちょうど

専求院副住職様がご法事を

終えたばかりで

法事の合間でしたが

ご丁寧に対応して頂きました。

 

今後も色々とご縁を

深めさせて頂ければと思います。

 

 

▼仏師・小堀寛治氏の彫られた諸尊

小堀さんご夫妻には

本年大変お世話になりました。

 

お邪魔する際には

いつも丁重に温かくお迎え下さり

とても感謝しております。

 

今回も色々とご相談させて頂き

大変充実した時間を

過ごさせて頂きました。

 

小堀さんには

仏像の修繕に加え

新たに当山に迎えられる

長谷寺式の十一面観音三尊を

手掛けて頂きます。

 

十一面観音は

かつての当山本尊とされるとともに

当山の本山である長谷寺(奈良県)の

本尊でもあります。

 

本堂建替という歴史的節目に

職人であり人格者である

小堀さんに十一面観音三尊を

彫って頂けることを光栄に思います。

 

 

▼黒石 烏城焼(うじょうやき)

つい先日

世界一の大登り窯として

ギネス認定された

黒石 烏城焼(うじょうやき)。

https://fugenin643.com/blog/素晴らしき津軽烏城焼/

 

9月にたまたまお邪魔させて頂いた所

陶工の今井理桂氏ご夫妻のご厚意で

新本堂建立の際に

地鎮式で地に納める仏具の器を

烏城焼で作って下さり

ご奉納頂けることになりました。

 

その器を

何点か試作して下さり

寸法を確認してほしいとの

連絡を頂いたので

本日再びお邪魔させて頂きました。

 

試作されたものを

拝見させて頂きましたが

想像以上に素晴らしいものを

作って下さいました。

 

来年1月の窯で

制作して下さるとのことです。

 

とても大きな歴史的節目の

儀式に用いさせて頂くものに

青森県が世界に誇る

陶工さんが世界一の窯で

制作して下さったものを

使わせて頂けることは

本当に素晴らしいことであると

感謝しております。

頼もしくありがたいご縁

少し前に旭川で開催された

仏青全国結集(けつじゅう)という行事で

拙僧(副住職)と同じく

現代研究所研究員を務められている

伊藤聖健師(旭川・大聖寺住職)に

ご紹介頂いた

壺中堂(こちゅうどう)の稲葉有美さんが

はるばる埼玉の川越より

当山においで下さいました。

 

壺中堂では

古文書解読や仏具仏像修理・制作など

幅広く行われております。

 

現在推進している本堂建替事業では

傷んでいる仏像や仏具の修理も行います。

 

古いものが多いので

全てを手掛けるわけにはいきませんが

この機会に必要と思われる修繕は

行いたいと考えております。

 

稲葉さんには

主に享保期の棟札解読の相談と

“龜峰(きほう)扁額(へんがく)”

“鶴洲(かくしゅう)扁額(へんがく)”

と個人的に呼んでいる

2つの扁額の修復の相談と

仁王像修繕の相談をさせて頂きました。

 

これらはいずれも

由緒あるものなので

本堂建替のこの機会に

解読と修理修繕を行うべきと

以前より考えていたのですが

どこにどのようにお願いすべきか

悩んでいた所での

稲葉さんとのご縁だったので

正直安心しております。

 

どこに何をどのように

隣接する農地取得に伴い

旧境界沿いに植えられていた

杉が伐採され

稲荷大明神が祀られる稲荷堂が

以前にもまして

神々しくなったように感じます。

 

お稲荷様は

古くから篤く信仰されてきた

神祇(じんぎ、神様のこと)で

当山においても大切な尊格として

お祀りされます。

 

堂内のお稲荷様については

近いうちに新しい厨子が

完成する予定です。

 

もともと観音堂に

お祀りしておりましたが

本堂建替に向けての整理の関係で

ここしばらくは

位牌堂に安置しております。

 

お稲荷様のみならず当山では

多くの神仏がお祀りされるだけに

新本堂でどのような

配置にすべきかを

幾通りも思案する日々が続いております。

 

本堂建替をご担当頂く業者選定が

来月行われるのですが

業者が決定した後は

設計に本腰を入れることになります。

 

その際に諸仏諸神の配置は

とても重要になってまいります。

 

建築の専門的なことについては

その道にお詳しい役員の皆様の

お力をお借りするとして

尊格の配置やその配置の意図については

僧侶でなければ采配しにくい部分です。

 

果たすべき役目は

しっかりと果たす所存です。

 

本堂建替事業は

3社の見積もりとご提案を

ご提出頂き

それらを踏まえて建設委員会で

決定されます。

 

どちらの業者さんに

ご担当頂くかの決定は

とても難しい審議に

なりそうとのことです。

 

沢山のお支えを頂きながら

普賢院本堂建設委員会の

三役会議で

今後のことについて

話し合いをいたしました。

 

来月には

本堂建替をご担当頂く業者が決定され

いよいよ新本堂の設計が始まります。

 

ものすごく慌ただしくなりそうです。

 

仏像や仏具についても修繕を

進めており

新調するものについても

方針が大方定まりました。

 

また

当山入口の坂道についても

八戸市で工事を行って頂けるそうです。

 

当山山門前の階段下から

入口部分の坂道はみなし道路で

市道扱いとなっております。

 

この坂道の傾斜は中々のもので

バスは入ることが出来ませんし

車種によっては

進入出来ませんでした。

 

本堂建替の機会に

入口部分についても

何かしら手を打たねばということで

これまで検討を重ねて参りましたが

ありがたいことに

有縁の方が市へ陳情して下さったようで

工事を行って頂けることになりました。

 

沢山の方に

暖かくご支援頂いていることに

心から感謝しております。

 

あれこれいろいろ

当山には様々な神仏像が

お祀りされており

いずれも歴史を感じさせられます。

 

本堂建替にあたり

どのような配置で

新たな本堂にお祀りするのか

あれこれと考えなければならず

頭を抱えている今日この頃です。

 

そういった作業と並行して

仏像や仏具の修理修繕も

進めております。

 

これまで観音堂内に祀られていた

稲荷大明神の厨子の傷みが目立っていたので

修繕をご担当頂く方と相談した所

新たに作り直した方が

良いだろうということになり

改めさせて頂くことにいたしました。

 

そういった具合に

本堂建替事業に付随した

様々な整理についても

大きなものから小さなものまで

進められております。

 

考えなければならないことと

決めなければならないことが

ここ最近とても多いせいか

日中強烈な睡魔に

襲われることが増えています。

 

将来に関わることが多いので

後悔のないよう

事を進めていきたいです。