お仏像をご奉納いただくことになりました

12月8日は

お釈迦様が悟りを

開かれた日とされ

仏道では尊い一日とされます。

 

悟ることを

成道(じょうどう)といいます。

 

12月8日は

お釈迦様が成道されたことを

たたえて成道会(じょうどうえ)

という法要が行われます。

 

本年12月8日は

とても特別な日になりました。

 

市内の洗心美術館を

運営されていらっしゃる

コサカ技研の

小坂明会長のご厚意により

脱活乾漆(だっかつかんしつ)の

お仏像一体を

当山にご奉納いただくことになりました。

 

ご奉納いただくお仏像は

新本堂にて

観音堂本尊である

七崎観音(ならさきかんのん)の

御前立(おまえだち)として

お祀りさせていただきます。

 

施主である小坂会長には

心より感謝申し上げます。

 

棟札をしたためる

当山では

新本堂の上棟式(じょうとうしき)を

来年3月に控えております。

 

上棟式では

お堂の建立の趣旨や願意などを記した

棟札(むなふだ)という木札を

設えて儀式が執り行われます。

 

真言宗における棟札は

祈祷札でもあります。

 

棟札は

屋根裏に納められるものです。

 

一旦屋根裏に

納められると1〜200年以上は

人目に触れることはありません。

 

今回の本堂改築にあたっては

3枚の棟札を用意するのですが

本日全て書き上げさせていただきました。

 

当山で所蔵する江戸期の棟札の書式や

研究資料を参考にさせていただきつつ

どのような文言にして

どのような書式にするのか

ここ何年か思案していたのですが

本日改めて熟考したうえ決定し

全てしたため終わることが出来ました。

 

棟札は

人目に触れるものではないのですが

とても重要な意味をもつものです。

 

棟札を書くことは

とても大きな責任があることと

捉えておりました。

 

それだけに

ひとつ大きな役目を

果たすことが出来

肩の荷がひとつおりたように感じます。

 

棟札は

年末年始のご祈祷の際に

設えさせていただいて

祈りを込めさせていただきたいと思います。

 

屋根工事の様子をお伝えします

11月19日に棟上げが完了して以来

屋根工事が進められています。

 

本堂の屋根工事は

高い技術が必要とされます。

 

当山旧本堂の屋根の垂木は

扇垂木(おうぎだるき)という形状でした。

 

扇垂木は

垂木が放射線状に開くため

かなり高い技術が必要とされます。

 

松本工務店の清水部長さんのお話では

山門などでの扇垂木は

何度か手掛けたことがある一方

本堂での扇垂木を

松本工務店で手掛けるのは

初めてのことだそうです。

 

とはいえ

とても技術の高い宮大工さんが

多くいらっしゃるゆえ

とても素晴らしい屋根が

出来上がりつつあります。

 

本日の工事の様子を撮影して

短い動画に編集したので

ご覧下さいませ。

 

施工部会がありました

本日午後は

本堂建設の施工部会があり

工事の進捗状況のご報告や

検討事項の審議がなされました。

 

細部を詰めなければならない

項目はまだまだ

沢山残っておりますが

順調に事業が進んでおり

安心しております。

 

今回の会議では

来年3月に予定している

上棟式(じょうとうしき)についても

話題にあがりました。

 

感染症の状況次第

という部分もありますが

出来ることなら

有縁の皆様に日時をご案内して

お祝いのひとときを

ご一緒したいと考えております。

 

上棟式だけでなく

晋山式や落慶式もそうですが

滅多にない尊い儀式ゆえ

なるべく有縁の皆様にも

ご一緒いただきたいと

願っております。

 

先にも触れたように

感染症の状況次第ではありますが

多くの方にご参列いただけるように

準備を進めたいと思います。

 

素晴らしき須弥壇修繕

旧本堂で使用していた

須弥壇(しゅみだん)は

新本堂でも使わせていただきます。

 

須弥壇は現在

五戸町の五戸木工さんに

修繕していただいております。

 

その修繕状況を

見学させていただいたのですが

とても厳かで

素晴らしい状態に

仕上げられつつありました。

 

見学した際の様子を

短い動画にしたので

是非ご覧下さい。

 

十和田湖青龍大権現の石碑がご奉納されます

以前にも

お伝えいたしましたが

八戸市根城の番地石材店さんが

当山に十和田湖青龍大権碑を

ご奉納下さいます。

 

番地さんには

本堂建替にあたって

境内の石仏・石造物の移設や

合葬墓と会津斗南藩供養所の建立を

お願いしている関係もあり

数日前に打ち合わせを

させていただいたのですが

当初の予定よりも

ずっと立派な石碑を

ご奉納して下さるとのことです。

 

番地さんの

ありがたいお心づかいには

心より感謝いたします。

 

打ち合わせの際に

本堂建替工事に伴う

外構工事において

現在仮移設してある石仏や石造物を

どのように配置するかも

話題にあがりまして

大まかな方針は

見えたように思います。

 

境内整備の一環として

墓地整備もなされますが

おかげさまで

こちらも素晴らしいものに

なるものと期待しております。

 

▼青龍権現碑の建立地

※基礎の場所に石碑が設置されます。

 

▼旧本堂前方に設置されていた龍像も

青龍権現碑の近くに

移すことにいたしました。

来年は特段大きな儀式を控えております

当山では来年に

特段大きな儀式を

控えております。

 

来年12月11日に

前住職本葬

現住職晋山式(しんざんしき)

翌12日に

本堂落慶式を行うことが決まりました。

 

前住職本葬と現住職晋山式は

一世一代の

とても大切な行事です。

 

さらに

本堂落慶式となると

数百年に一度の機会となります。

 

これら儀式を行うにあたり

東北有縁の御寺院様方や

現住職有縁の御寺院様方に

お集まりいただくことになります。

 

とても苦慮しておりましたが

お勤めいただく方々を

どのようにするかの

方針が拙僧の中で固まりまして

すでに打診させていただいております。

 

当山では

十数名の住職方で

厳修させていただく法要は

滅多にないことなので

檀信徒の皆様などご縁ある皆様にも

ご参列いただきたいと考えております。

 

来年12月に

ウイルスの状況が

どのようになっているのかは

未知数ではありますが

有縁の方々と祈りを

ご一緒させていただきたいと

願っています。

 

棟上げが完了いたしました

本堂の棟上げが

11月19日に完了したとの

ご報告をいただきました。

 

棟上げがなされたので

本堂の形がはっきりと

分かるようになりました。

 

本日早朝の本堂の様子を

動画に編集したので

現状をご覧いただければと思います。

 

時代をこえて

普賢院は

真言宗豊山派(ぶざんは)

という宗派のお寺です。

 

開創は今から1200年以上さかのぼる

延暦・弘仁年間(8C末〜9C初頭)で

初代住職は圓鏡(えんきょう)

という方です。

 

鎌倉〜江戸時代初期までは

主に永福寺というお寺の名前が

用いられております。

 

昨年解体した旧本堂は

文化7年(1810)の火災で

旧々本堂が焼失したため

その翌年に再建されたものでした。

 

その火災により

多くの仏像・仏具・書物も

焼失したとされます。

 

焼失したとされるお経の中に

大般若経という600巻にも及ぶ

ものがあります。

 

大般若経という経本は

ご祈祷にも用いられる尊いもので

本堂建替にあたり

新たに用意していただきました。

 

3年前に発注させていただき

つい先日

お寺に届けられまして

そして本日

東京から仏具屋さんがおいで下さり

梱包を解いて納めて下さいました。

 

大般若については

今後法要で用いるのはもちろんですが

一巻一巻に施主さんを

募らせていただこうかとも

考えております。

 

当山は藩政期において

南部藩の祈願所でもあり

ご祈祷を担っていた

お寺でもあります。

 

新本堂の完成を

ひとつの契機として

これまでのご祈祷に加え

大般若のご祈祷も

奉修させていただき

祈りをお捧げしたいと思います。

 

話題が変わりますが

拙僧はここ数日

ほぼ“缶詰状態”で

次第(しだい)を

したためております。

 

ここでいう

次第というのは

僧侶が儀式で使う

経本のようなものです。

 

説明が難しいのですが

当山では様々な仏様が

お祀りされているので

その分

様々な次第が用いられます。

 

次第を用いてのお作法を

供養法(くようぼう)ですとか

諸尊法(しょそんぼう)といいます。

 

専門的な話題なのですが

例えば

愛染明王法

十一面観音法

不動法

など仏様ごとに

様々なものがあります。

 

また

法流(ほうりゅう)という

お作法の流派のようなものによっても

違いがありますし

同法流であっても

伝授する阿闍梨さんによっても

お寺によっても異なります。

 

とにかく修法(しゅほう)は

奥が深いものです。

 

住職が改まり

さらに来年には

新本堂が完成するにあたり

当山歴代住職が用いていた

次第書や所蔵する資料等を

参考にしつつ

筆を走らせております。

 

先にも記したように

210年前の火災で

多くの次第も燃えているので

やたらと古いものは

残っていませんが

200年程前の次第書であったり

最近のものでは

先代住職がまとめたもの等を

手がかりにしながら

筆を進めております。

 

まるで時代をこえて

歴代住職と対話を

させていただいているようです。