小正月が過ぎました

1/16は小正月の行事があり

早朝より多くの方がお参りに

いらっしゃいました。

 

当山では

1/16の小正月、春秋彼岸中日、お盆8/16は

季節の行事として

多くの方がお参りされ

法要では数珠回し(百万遍ともいいます)

を行う慣例となっております。

 

 

当山有縁の全ての方々のご供養と

有縁の方々の平安を願い

小正月法要は厳修されました。

 

本年最初の季節の行事は

雪に降られることもなく

穏やかな日和の下に

無事終えることが出来ました。

 

またこの度も

お手伝いに駆けつけて下さった

方々がいらっしゃいまして

ありがたくも

温かなお支えを頂きました。

 

今回も沢山のご縁を

感じさせて頂いた1日となりました。

IMG_3193

IMG_3198

IMG_3207

IMG_3205

変わらぬ春と思えども

当山では通夜にて

御詠歌をお唱えしますが

よくお唱えするもので

追弔和讃(ついちょうわさん)

という御詠歌があります。

 

人のこの世は長くして

変わらぬ春と思えども

はかなき夢となりにけり

あつき涙のまごころを

みたまの前に捧げつつ

おもかげしのぶも悲しけれ

しかはあれどもみほとけに

救われてゆく身にあれば

思いわずらうこともなく

とこしえかけてやすからん

 

お一人お一人の

人生の旅路は唯一無二の

尊いものです。

 

生涯を全うする

その時をいつ迎えるかは

誰にも分からぬことです。

 

それゆえに

「今」を大切に

しなければなりません。

 

それがそのまま

有縁の方々のご供養にもなり

「今」を共にする有縁の方々の

ためにもなるものと信じます。

 

有縁の大切な方が

とこしえかけて

安らかなることの願いを

生き方そのものを以て

お捧げいたします。

IMG_1134

託されるこころを感じながら

人は誰しもが

いつの日か

生涯を全うする

その時を迎えます。

 

我々は必ず訪れる別れと

向き合わなければなりません。

 

仏道では

八苦(はっく)の中に

愛別離苦(あいべつりく)

という言葉があります。

 

往く方もいらっしゃれば

見送る方もいらっしゃいます。

 

深いご縁で結ばれた方と

別れることは

「悲しみの極み」とされます。

 

葬儀や法事は単なる形式ではなく

尊いお歩みとお向き合いする場です。

 

作法とは「法をなす」ということで

一連の所作は深秘なみ教えそのものです。

 

真言宗は伝統的に

修法(しゅほう)を重んじます。

 

葬儀や法事の際に

お経を唱える以外に

“ゴニョゴニョ”と小声で

小さく手元を動かしているのは

真言や文言を唱えながら

印(いん)を結んでいるためです。

 

伝えられる所の

「一挙手一投足」に

こころを託して作法を

なさせて頂くことを

最近では殊に重要視しております。

 

引導(いんどう)とは

「引き導く」意であると同時に

「引き導いて頂く」ことです。

 

安らかなれと願うとともに

私達を善き道へ

お導き下さいますようにと

切に願う尊い祈りの場が

葬儀や法事です。

 

単に“こなす”ような

法事であるならば

本来的な意味が薄れてしまいます。

 

儀式を行うこと自体が

目的ではありません。

 

儀式や諸作法に

託された仏道のこころを

しっかりとお伝えすることは

とても大切であると感じております。

 

IMG_1644

朝露

秋の朝

露にまとわれた草木が

何とも綺麗です。

 

日が昇るにつれ消えてゆく朝露は

はかなさの喩えとして

和歌などで詠われます。

 

「心を詠う」伝統は

仏道においても大切なものです。

 

当山では葬儀の中で

諷誦文(ふじゅもん)というものを読みます。

 

諷誦文は

“旅立つ方”のお歩みを偲ぶとともに

尊い「仏」であることを

お示しさせて頂くものです。

 

諷誦文には大方の流れがあり

多くの場合冒頭は

諸行無常のはかなさを

それぞれの季節になぞらえた

書き出しとなります。

 

「心を詠う」伝統は

諷誦文にも通じております。

 

はかなさを詠うことは

はかなきことを嘆くのではなく

尊きことの強調です。

 

朝露のはかなさは

万人の歩みの尊さを

教えてくれていると捉えるのが

仏道の歩み方なのだと思います。

IMG_1451

IMG_1448

IMG_1459

心に寄り添う形

お墓を建立したくても

建立することが出来ないので

どうしたら良いか。

 

地元のお墓を“墓じまい”を

相談したい。

 

色々なご相談が

寄せられております。

 

本堂建替事業の開始が

将来のことを真剣に考える

契機となった方も

いらっしゃいました。

 

当山では合葬墓(がっそうぼ)の

建立を予定しております。

 

何年も前から

用意する必要を感じておりましたが

数年以内には建立したいと思います。

 

現段階での構想ですが

本堂裏にスペースを確保し

仏像を安置した形のお墓を

建立するつもりでおります。

 

昨今では色々な形の

永代供養墓や合葬墓が

あるようですが

当山の場合は

大規模なものではなく

“お墓らしい”合葬墓を

建立したいと考えております。

 

本堂裏の墓地スペースは

限りがありますが

そこに建立するとなれば

歴代住職の墓のすぐそばに

建立することとなります。

 

お寺とのご縁を感じていただきながら

合葬墓にお参りいただけるのよう

検討しております。

 

まだまだ詰めなければならない段階ですが

多くの方の心に寄り添えるものに

したいと切に願っております。

ohaka

旭川をゆく② 旭山廟

旭川の観光スポット旭山動物園。

 

旭山動物園のすぐそばに

旭山廟(きょくざんびょう)という

大きな納骨堂・室内墓所があります。

 

こちらは

北海道上川郡上北町の

成田山大聖寺という

真言宗豊山派の寺院の別院です。

 

現在のご住職である

伊藤聖賢師に懇切丁寧に

ご案内頂きました。

 

何よりもご住職が素晴らしい方でした。

 

にじみ出る温かなお人柄があってこそ

大規模な納骨堂である旭山廟が

支えられているのだと感じました。

 

旭山廟は室内墓地や

様々なタイプの納骨壇があり

多様なご要望に

対応できる形になっております。

 

昨今、永代供養という言葉が

とても注目されておりますし

実際の所、ご希望される方も

急増しております。

 

永代供養と一言でいっても

内容は様々です。

 

安心できるか否かを左右する

最大のポイントは

「どなたに委ねるか」

であるように思います。

 

大規模な旭山廟ですが

今日に到るまでには

並々ならぬ情熱の下

数々の難局を乗り越えられたそうです。

 

今の世に必要とされている

ご供養の形の一端を

垣間見させて頂いたと共に

僧侶としてのあるべき姿を

学ばせて頂いた

旭山廟の訪問となりました。

IMG_1272

IMG_1275

IMG_1290

DSC01401

DSC01403

DSC01409

DSC01417

中日に祈りを捧ぐ

秋彼岸の中日(ちゅうにち)。

 

当山では

彼岸の入りと中日に

多くの方がお参りされますが

特に中日が大切にされます。

 

本堂や位牌堂にお供えする

お膳の準備も

早朝より多くの方に

お手伝い頂きました。

 

午後には本堂にて

ご参列の皆様とともに

法要が執り行われます。

 

法要では

御詠歌を唱えた後に

読経と共に数珠回しが始まり

最後は皆様とお経を唱和します。

 

当山では数珠回しを行う法要が

年に4回執り行われます。

 

小正月(1/16)、春と秋の彼岸中日、お盆(8/16)。

 

ご参列の皆様と共に行われる

とても大切な年4回の法要も

秋彼岸が「千秋楽」です。

 

法要後の後片付けも

お手伝い頂いた皆様のおかげで

無事に終わりました。

FullSizeRender 3

21761432_10159206787010391_7943785469865880326_n

FullSizeRender 2

FullSizeRender

彼岸団子

彼岸(ひがん)を迎え

お寺には多くの方が

お参りされていらっしゃいました。

 

地域によって

様々な風習があるかと思いますが

当山近辺では団子をお供えします。

 

勿論おはぎをお供えする方も

いらっしゃいますが

彼岸団子をお供えされる方が多いです。

 

ちなみにですが“おはぎ”は

季節の花(牡丹と萩)にちなんで

春彼岸は「ぼたもち」

秋彼岸は「おはぎ」といいます。

 

ぼたもちはこしあん

おはぎはつぶあんを用います。

 

それにちなんで

彼岸団子のあんも

春はこしあんにして

秋はつぶあんにする方も

いらっしゃるようです。

 

ご先祖様や大切な方への

ご供養の心が託された

彼岸団子をたずさえて

多くの方がお参りされた

彼岸の入りとなりました。

ohagi_botamochi

互助会のすゝめ

お葬式において

最も不安な部分は

何と言っても

費用ではないでしょうか。

 

葬儀にあたり

何にどれ位の費用が発生するかを

あらかじめ知っておくことは

大切なことかもしれません。

 

先日、当山では

身内の葬儀があったので

身をもって

そのことを感じました。

 

お伝えしたいことは

数多くありますが

互助会(ごじょかい)での

積立が非常に効いたように思います。

 

ですので今回は

互助会について述べさせて頂きます。

 

当山は八戸市十六日町の

山村総本店という葬儀店の

互助会に加入しており

これまで月5000円の

積立をしておりました。

 

互助会には幾つかコースがあり

当山は月5000円の掛金で

60回(5年)の積立で満期となる

300000円のコースでの

互助会加入でした。

 

先の品田豐の葬儀では

これまで住職が積み立てた

60回積立満期1口と

59回積立済のもの1口をあわせ

595000円を葬儀費用の一部に

当てることが出来たのです。

 

具体的には今回の葬儀で

この積立を通夜・葬儀と

会食会場での花祭壇に当てました。

 

とても助かりました。

 

互助会の積立金の用途は

各家それぞれですが

互助会はすぐに始められる

いざという時のための備えです。

 

それぞれにご縁のある

葬儀屋さんがいらっしゃるかと思いますが

互助会には加入されることを

おすすめいたします。

 

こういった情報発信も

今の世では必要とのことです。

 

これまでは

「終活関係」の資料は

用意しておりませんでしたが

少しずつ充実させる必要を

感じております。

 

先日の当山の葬儀でも

大変お世話になった葬儀店である

山村総本店にお願いして

互助会に関する資料を頂きました。

 

参考資料として

当山各所に置いておきますので

お立ち寄りの際は

ご自由にお取り下さいませ。

 

▼互助会(山村総本店)について

http://sougi.bestnet.ne.jp/yamamura-hakusandai/society.html

IMG_0850

IMG_0851

0150

0385

0702

花祭壇

ふれあい豊山館の祭壇に

生花のアレンジメントを

設えると花祭壇となります。

 

当山にて通夜や葬儀を

執り行われる際に

これまでは花祭壇を

設えることは

あまりありませんでしたが

ふれあい豊山舘での花祭壇は

とても美しいと感じます。

 

つい先日行われた

拙僧(副住職)祖母のお弔いの際も

花祭壇を用意して頂きましたが

いろどりをどうするか

どういった花を使いたいかなどの

要望に応じて

アレンジメントして頂けるので

捧げたい思いを形にする

良い方法の1つだと思います。

 

写真の花祭壇は

当山有縁の方が

突然ご逝去された

大切な方のために

用意されたものです。

 

切なる思いが託された祭壇を前に

謹んでお勤めさせて頂きます。

IMG_0506

IMG_0508