花草かおる

季節のめぐりが一段と進み

生気を帯びた心安らぐ香りが

一帯に感じられたように思うのは

私だけではなかったかと思います。

 

四季のある日本では

季節季節に感じられる「香り」が

様々な要素の複合として

あるものと思いますが

「生気を帯びた」ように感じられる要素を

具体的に紐解いてみると

見頃を迎えているツツジ

盛りにニョキニョキしている各種の竹

木々の若葉などを

あげることができます。

 

いま列挙したのは

香りの要素の一部ですが

それらは日光を浴び

雨による水を得るなどして

育ってきたものでもあります。

 

このような関連性があることを

縁起(えんぎ)といいます。

 

また

「香り」を成している要素を

細やかに見ることは

空(くう)という考え方に通じます。

 

彩りがあり

活力が感じられる

この時季は

季節の移り変わりを如実に

感じ取ることが出来ます。

 

そういったことに

意識して思いをはせてみることは

情報に溢れて流れの早い現代において

一息ついて心を休めることになるように思います。

 

深呼吸をしながら

心をしずめて

季節の移ろいを意識的に感じ取ることは

そのまま一種の瞑想ともなります。

 

日常の一時に

そのような時間を

少しでも持たれてみては

いかがでしょう。