最後のひとつき

9月に入りました。

 

秋の虫の声が響く本堂は

一年の中で最も味わい深いと

拙僧(副住職)は感じます。

 

現在の本堂は

今月でその役目を全うします。

 

掲げられていた多くの額が外され

仏具等も一部搬出されたため

例年以上に音が響く状態です。

 

ご法事での

作法に伴う音や

鳴り物の音や

読経の声が

“深遠に”響いているように思います。

 

本日は

当山に様々な形で

お力添え下さったお宅の

ご法事が営まれました。

 

この本堂が

もうじき解体されるという

実感も相まって

切ない気持ちもまじりつつ

祈りのひとときを

ご一緒させていただきました。

 

この空間での

最後のひとつき。

 

この空間での時間を

これまで以上に

大切に過ごしたいと思います。