新本堂での初大師

毎月21日は弘法大師のご縁日で

1月21日は初大師(はつだいし)

と称されます。

 

弘法大師は

真言宗の宗祖・空海へ

下賜された諡号(しごう)です。

 

諡号とは

功績がたたえられ

死後に天皇より下賜される

尊いお名前を意味します。

 

空海は

宝亀5年(774)に誕生し

承和2年(835)3月21日に入寂されます。

 

入寂して86年後にあたる

延喜21年(921)10月

醍醐天皇より

弘法大師の称号が

贈られました。

 

弘法大師空海にまつわる

伝記や伝説は

とても多く

伝えられています。

 

日本史上においても

これほど多くの“物語”に

彩られた方は

いらっしゃらないと思います。

 

余談ですが

様々な「空海伝」は

全国各所における信仰にも

影響を与えていると考えられ

当地でいえば

十和田湖伝説が挙げられます。

 

当山有縁の物語でもある

十和田湖伝説には

明らかにその影響を

読み取ることが出来ます。

 

本年は

弘法大師御生誕1250年の

正当年(しょうとうねん)です。

 

弘法大師空海は

宝亀5年(774)6月15日が

御誕生日とされます。

 

新しい本堂が完成して

初めて迎える初大師が

御生誕1250年という

メモリアルイヤーに

重なったことは

とても不思議な

めぐり合わせと感じます。

 

約10年後の令和16年(2034)は

弘法大師が入寂されて1200年ゆえ

弘法大師1200年御遠忌(ごおんき)

という大きな節目を迎えます。

 

昭和59年(1984)に

当山で行われた

1150年御遠忌の記録を見ると

先々代住職や先代住職はもちろん

懐かしい面々がうかがわれます。

 

1150年御遠忌が行われる

8年前の昭和51年(1976)には

旧本堂の大改修事業が行われ

茅葺き屋根はトタンに葺き替えられ

堂内・境内が大掛かりに

整備されました。

 

本当に不思議なもので

今回もまた

本堂再建がなされ

環境が整えられた状態で

弘法大師の御遠忌を

迎えることになります。

 

このようなご縁を

前向きにありがたく

捉えさせていただき

今後も励みたいと思います。

 

当ブログでも以前触れましたが

本年も含めて

この先約10年は

弘法大師にまつわる記念行事が

多く予定されていますし

10年後の大きな行事に向けた

準備も開始されます。

 

現住職としては

こういっためぐり合わせや

慣習というものを

大切にしたいと考えておりまして

色々と取り組みにも

反映させていただきたいと

考えております。

 

中でも是非実現に

至らせたいのが

「弘法大師御一代記欄間」

の制作です。

 

本堂に

弘法大師の物語を

刻させていただき

後世に伝えられるものを

残したいと考えております。

 

本年より

様々な活動と関わらせながら

準備を進めてまいります。

 

準備にあたり

弘法大師伝に関する史料の整理や

弘法大師伝の研究も行いつつ

計画したいと思います。

 

 

▼稚児大師(幼少期の空海)