入念な計画の大切さを痛感します&新しい動画をアップしました

仁王門の工事と

本堂の工事の状況をお伝えする

動画を用意したので

ご覧いただけると幸いです。

 

久しぶりに空撮しました。

 

ここしばらくの間

葬儀や法事が

とても立て込みまして

撮影時間の確保が

難しかったことに加え

春は風のある日が多いため

ドローンをなかなか飛ばせず

空撮の映像をしばらくお伝え出来ませんでした。

 

久しぶりに境内の様子を

上空から見てみると

本堂の銅板屋根が

実に味わい深くなってきたと感じました。

 

諸工事の完了まで

あと半年です。

 

本堂建替の検討が始まったのは

約10年前となります。

 

寺社仏閣において

境内やお堂の

著しい変化を伴う

大掛かりな工事は

宗教法人法における

約束事もあり

「公告の義務」を伴います。

 

大部分のお寺や神社は

行政上「宗教法人」という

法人格を持っており

代表役員(お寺では住職が担当)

責任役員(当山の場合は総代長と副総代長)

総代

といった役員の同意や承認であったり

宗教法人法といった

法人に関わる法律や約束事を

踏まえなければ

諸事業を行うことは出来ません。

 

こういった背景を踏まえ

本堂建替事業について

少し振り返ってみたいと思います。

 

当山では

檀信徒の皆さんに

事前の事情をお伝えして

また事業計画についても

具体的な形で報告を行うとともに

進捗状況についても

会計報告とともに行っております。

 

寺社仏閣における諸事業は

動き出しまでが「肝」とされます。

 

ここでいう動き出しとは

事業として始動することの意です。

 

現在、当山で進められている

本堂建替事業は

総代会や役員会で

議事として本堂建替の検討が

始まったのは平成24年(2012)で

それから幾度も話し合いを行いました。

 

それと並行して

専門家による現況調査として

旧本堂がどのような状態であるかを

具体的なデータや資料として

はじき出していただきました。

 

その調査結果も踏まえたうえ

ではどのような施策がありうるのかを

何パターンも想定して

議論を深めました。

 

役員の皆様と

実際に事業を行った

ご寺院様に相談したり

各種専門家に相談したりしながら

時間をかけて

検討させていただきました。

 

計画を固めるうえで

最も大切な時間だったと感じるのは

やはり何といっても

地区別説明会です。

 

地区別説明会は

総代長と副総代長と

各地の役員さんに同席いただき

8組に分けて

各所2回ずつ開催させていただきました。

 

第1回地区別説明会は

平成28年(2016)10〜11月に全8回

第2回地区別説明会は

平成29年(2017)1〜2月に全8回

開催させていただきました。

 

第1回地区別説明会(全8回)では

旧本堂の現況を

しっかり正確に把握したうえで

どのような方針で

対応させていただきたいかということを

各所に赴かせていただき

お話させていただきました。

 

この時点では

本堂建替事業を行うことは

決定されていませんでした。

 

あくまでも

現実的な施策として

部分的修繕よりも

建替を行った方が良いだろうという

専門家のアドバイスがあり

総代会・役員会では

その意見を支持しているという状態で

“事業を行うことありき”で

説明会を開催したわけではありません。

 

説明会で行わせていただく説明を

お集まりの皆様にも

お踏まえいただいて

ご意見をお伺いしたうえで

どのような方針をとるかを決定するのが

当たり前のことと考えておりました。

 

第1回地区別説明会の

メインは現況報告でしたが

いかなる規模感とスケジュール感で

事にあたらせていただきたいかを

お伝えさせていただき

ご意見を伺わせていただきました。

 

各所で頂戴したご意見をまとめまして

役員総会にて共有させていただき

そこで正式に

本堂建替事業を実施することが

決定され

平成28年(2016)11月に

本堂建設委員会が立ち上げられ

本格的に基本計画が詰められました。

 

年が明け

毎年1月中旬に行われている

新年の役員総会にて

基本計画の共有をさせていただくとともに

第2回地区別説明会の日程や段取りの

打ち合わせが行われました。

 

第2回地区別説明会は

1〜2月に全8回開催され

基本計画についてお話させていただき

ご参加の皆様からの

ご意見をお伺いました。

 

そして

第2回地区別説明会の全日程終了後

各地での説明会でお寄せいただいた

ご意見をまとめさせていただき

それらを基本計画に反映させていただき

改めて役員総会を開催しまして

本堂建替事業の計画を

正式に決定いたしまして

3月より事業が始動いたしました。

 

本堂建替事業は

趣意書の配布をもって

正式に始動したのですが

そこに至るまでが

本当に重要であったと感じます。

 

「そこに至るまで」が不十分で

趣意書が配布されたとしたら

多くの方にご協力いただくことは

叶わなかったと思います。

 

また

寺社仏閣における諸事業は

単に建物を建てることや

境内にて整備工事を行う

という意味のみならず

そこには「浄行」としての意味が

本質として伴わなければなりません。

 

お寺でいえば

仏道として

本堂を建立することの意味であったり

そもそも本堂とは

何なのかということであったり

仏像はどのような意味を託されているか

ということであったりなどの

意義を紐解くことといえます。

 

「浄行」としての意味を

きちんとお伝えするのは

聖職者の大切な務めと考えます。

 

そういったものが

欠如してしまうと

「お金のまきあげ」のように

捉えられかねない事態に

陥ってしまうように思うのです。

 

以前にも

お伝えしたことがある内容ですが

そのような問題意識を抱きながら

事業にあたらせていただいております。