お寺の会計

平成28年度の

会計監査が行われました。

 

お寺も

法人格を持っておりますので

会計事務も

しっかりと行わなければ

なりません。

 

「お寺の会計」が

どのようになっているのかは

あまり知られていない所

かもしれません。

 

「お寺は税金と無関係」という

誤ったイメージを

お持ちの方も多いかと思います。

 

お寺は

非営利組織ですので

御布施やお賽銭などの

御浄財には

税金が課されません。

 

それらの御浄財は

住職などに入るのではなく

お寺に入れられます。

 

お寺から

住職や副住職へは

給与が出されますが

その給与には

一般企業と同様に

税金が課されます。

 

所得税

健康保険税

市県民税など

お寺の者も

納めさせて頂いております。

 

税金でいうと

境内地(けいだいち)における

固定資産税も

課されておりません。

 

「坊主丸儲け」という

“悪いイメージ”が

長年にわたり

巷に流布しているように

感じられますが

現実とはかけ離れたイメージです。

 

「経済的基盤」が

盤石に整っている

お寺は全国的にも

ほんの一部であり

大半は

お寺の維持管理で

目一杯です。

 

維持することができず

廃寺(はいじ)になる

お寺も多い昨今です。

 

お寺だけでは

祭祀を司る住職一家の

生計が立てられず

兼業せざるをえない方や

大きなお寺へお勤めされる方も

多数いらっしゃいます。

 

しっかりした会計事務が

求められるようになったのは

そう古い話ではありません。

 

当山においても

檀信徒の皆様から

毎年お納め頂いております

運営費の会計処理は

役員の会計担当の方々に

正確に処理して頂いておりましたが

それ以外の部分については

不十分に処理されておりました。

 

会計について

本格的に学ぶ機会も少なく

どのようにすればよいかも

分からないような状態で

帳簿をつけておりました。

 

時代の流れもあり

昨今ではお寺においても

高度な会計事務を

求められるようになりました。

 

それを受け

お寺の住職であり公認会計士も

務められる方の

ご指導を仰ぎ

「お寺の会計」について

学ばせて頂いたり

他のご寺院様に

相談させて頂いたりと

方々よりお力添えを頂戴しながら

会計を整えております。

 

会計という言葉を

用いると

どうしても「お金」の

印象が強くなってしまいますが

お寺に納められる「お金」は

御布施・御浄財であり

施主様方が託された

尊いものです。

 

それをきちんと

お守りし

護持運営に反映させることが

「お寺の会計」の意義なのだと

考えております。

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