奥深き陀羅尼の世界

陀羅尼(だらに)は

真言や総持(そうじ)ともいわれます。

 

塔婆や位牌に

したためられる梵字のことです。

 

空海は真言宗を

真言陀羅尼宗とも言い表しており

真言・陀羅尼は

重要な意味を持ちます。

 

故・頼富本宏師によれば

『瑜伽師地論菩薩経』では

陀羅尼について

①経文を記憶・保持するもの

②経文の意味を記憶・保持するもの

③除災招福を目的とするもの

④不可言説の真如の体得

の四種類の説明がされています。

 

狭義では③の意味で

捉えられている陀羅尼ですが

「一字に千理を含む」

と表現されるように

実に奥深いもので

真言宗の修行においても

教理においても

鍵となるものであると

最近は改めて感じています。