意味の大切さを

マンダラエンディングノート

ワークショップが開催されました。

 

ファシリテーターの

ハーモニールイさんの進行の下

昨年10月より開催を重ね

今回が最終回でした。

 

法話を交えながら

マンダラエンディングノートの

ワークを進めるワークショップでしたが

ご参加の方は

多くのテーマに触れながら

多くのことを考えるきっかけに

なったのではないかと思います。

 

今回は「お墓」と「ご供養・法事・仏壇」が

テーマとしてとりあげられました。

 

いずれもが深い意味が託され

我々が生きる上での尊いお諭しとなり

心の拠り所ともなるものですが

その内容があまり踏まえられず

形のみになりがちなのかもしれません。

 

拙僧(副住職)としては

お墓の歴史であったり意味であったり

供養や仏壇の仏道的な意味などを

お伝えさせて頂いたつもりです。

 

4ヶ月にわたっての

マンダラエンディングノート

ワークショップは

改めて根本的に大切なことを

確認させて頂く機会になりました。

 

IMG_6679

IMG_8383

IMG_8384

キュウリいろいろ

昨日と本日は

センター試験が実施され

多くの方が受験された

ことかと思います。

 

当山有縁の方が

ご親戚の受験生のためにと

当山の七崎観音のお守りを

頂きたいとのご連絡があり

お渡しさせて頂きました。

 

ふと国語を解いてみようと思い

試験を解いてみました。

 

本年のものかと思いきや

2018年の問題でしたが

久しぶりに受験問題を

解いてみました。

 

古文漢文でかなりの失点を重ね

結果は7割ちょっとの得点でして

流石にブランクを感じました。

 

受験生の皆さん

お疲れ様です。

 

国語第二問(小説)の内容は

35年前に息子を亡くし

一年前に夫を亡くした

女性のお話でした。

 

子どもを亡くした後の

夫婦の日常や

夫を亡くした後の

女性の日々の描写が

絶妙な文章だと個人的に思います。

 

出典は

井上荒野(あれの)氏の

『キュウリいろいろ』

という小説とのことです。

 

センター試験の問題中の文章に

亡き子どもと夫の

ご供養のためにお盆の

精霊棚(しょうりょうだな)に

飾るキュウリについて

触れるくだりがあります。

 

小説のタイトルにキュウリと

あることと恐らくは

関係していると思います。

 

問題文しか読んでおりませんが

親しい身内を亡くした方の

心のあり方について

考えさせられるような小説でした。

school_test_seifuku_boy

年初のワークショップに参加しませんか?

本年も寺子屋ワークショップを

開催してまいります。

 

当山では自利利他(じりりた)を

大切な理念として

様々な催事をしております。

 

当山では寺子屋の催事で

お納め頂く御浄財の一部を

アーユス仏教国際協力ネットワーク

への寄付を通じて

国際協力活動に

役立てさせて頂いております。

 

寺子屋ワークショップに

ご参加頂き精進頂くことが

そのまま国際協力活動にも

重なるという取り組みです。

 

平成30年は

多くの方のご協力のおかげで

188,844円もの寄付を

させて頂くことが出来ました。

 

今月は

1/21マンダラエンディングノートws

1/24写経カフェ

が開催されます。

 

いずれも参加者を

募集しておりますので

ご興味をお持ちの方は

お気軽にご連絡下さいませ。

 

▼エンディングノートws詳細

https://fugenin643.com/blog/参加者募集中お寺エンディングノートws/

 

▼写経カフェ詳細

https://fugenin643.com/blog/写経カフェのお知らせ201901/

寺子屋ロゴ

IMG_8094

IMG_7381

稀代の古刹 七崎観音②

当山本堂には

内御堂(うちみどう)として

観音堂がございます。

 

観音堂本尊として祀られる

聖観音(普段は秘仏)は

七崎観音(ならさきかんのん)と

称されます。

 

本堂に内御堂として

観音堂が作られたのは

明治19年(1886)です。

 

明治以前の七崎観音は

当山南方の観音堂に

お祀りされていました。

 

その観音堂は

七崎山徳楽寺の寺号もあり

明治以降は七崎神社として

改められました。

 

当山は永福寺時代より

ながきにわたり

七崎観音の別当を

担っております。

 

お寺には大小様々な

法会(ほうえ)や法要が

一年中開催されます。

 

当山でも古くより

数多くの儀式が

執り行われておりますし

旧・観音堂(徳楽寺)でも

多くの行事がありました。

 

現在の七崎観音は

年に一度の御開帳の際に

護摩法要が厳修され

「おこもり」といわれる

行事が開催されておりますが

当山に遷座(せんざ)されるまでは

旧・観音堂(徳楽寺)では

修験者の方や地域の方と共に

多くの祭事が開催されております。

※本年の「おこもり」詳細はコチラ↓

https://fugenin643.com/blog/wp-content/uploads/2019/01/H31おこもり広告.pdf

 

かつては藩が施主となり

開催されていた行事が

大部分だったそうで

現在は絶えているものが

多いのですが

主なものを紹介させて頂きます。

 


【旧・観音堂(徳楽寺)祭事】

1月7日(丑の刻)

柴灯(さいとう)護摩

 

初午

鎮火祭

 

3月

物始祭

流鏑馬

初皈(帰)祭・鳥払祭

 

4月7日

御浜出(八太郎旅所へ)

 

5月5日

四十八末社御山開

 

5月15日

十和田神社へ舍人が代拝

※十和田山別当は

代拝者を優遇して

接待した上に

御初穂料二百疋を

七崎へ酬賽するのが

恒例だったそうです。

 

6月24日

害虫払祭

 

二百十日

風神祭

 

8月6〜12日

荒神祭

 

8月13日

中の祭・荒神祭

 

8月17日

観音堂大法会・元宮観音祭

 

9月5日

御留(おとめ)祭

 

9月7日

重陽祭・実収祭

 

12月17日

年越祈祷

 

毎月18日

湯立祈祷

 

神楽は舍人が管理して

隔年毎に村内一般を

巡回して守札を配布


 

旧・観音堂での祭事は

「七崎修験」の方にも

ご出仕頂いてのもので

古い時代の祈りのあり方を

探る上でとても

参考になるものかと思います。

 

参考までにですが

御影供(みえく)という

弘法大師の法要や

正月や彼岸などの

住職はじめ僧侶による

主要な儀式や

重要な儀式は

本堂にて行うのが一般的で

当山の場合も同様です。

 

本堂とは

本尊堂という意味や

根本中堂という意味のある

とても重要な建物で

それ自体が“み教え”とされ

諸伽藍の中でも最重要なものですし

建立にあたって様々な作法が

施されます。

 

伽藍建立の際には

棟札(むなふだ)という

特殊な木札が作られるのですが

当山所蔵のものを見てみると

旧・観音堂の棟札の様式と

本堂の棟札の様式は

明確に異なっております。

 

七崎(現在の豊崎)には

修験に携わっていた方も

多かったようで

ここでは七崎修験と

呼ばせて頂きます。

 

細かにいえば

清僧(出家者)と

修験・(一世)行人などの

区別をしてお話すべきですが

ここでは大雑把な言葉で

述べさせて頂きます。

 

地元に残る文書には

補任状(ぶにんじょう)という

修験の文書があります。

 

その補任状は

本山派修験の総本山である

聖護院(しょうごいん)からの

認可証です。

 

修験と一言で言っても

本山派や当山派

羽黒修験や行人派など

一様ではなく

かつまた横の繋がりも

多く見られるものです。

 

天台系とされる本山派で

修験者の認可を頂く一方

地元では真言寺院に作法等の

伝授を受けているなどということは

珍しいことではありません。

 

こういったことは古い時代の

「宗派性」を考える上でも

欠かせない視点です。

 

専門的かつ日常的に

触れていなければ

分かりにくい部分なのですが

あまり注意が払われず

「真言宗」や「天台宗」や

「修験」という言葉が

安易に使われてしまい

実態が見えにくくなっている

ケースが多いように感じます。

 

先にあげた諸祭事にもあるように

毎年5月15日には

十和田神社へ舍人が代拝し

十和田山別当に優遇して

頂いた上に初穂料を

お納め頂く恒例が

七崎にはありました。

 

これは十和田湖伝説が

七崎と深く関わることに

由来します。

 

十和田湖伝説とは

南祖坊(なんそのぼう)という

僧侶が十和田湖の主である

青龍大権現となるという伝説で

その南祖坊は当山(永福寺)に

弟子入りして修行したと

伝えられております。

 

南祖坊は藤原氏の血筋であり

三戸郡の斗賀で生まれたとも

七崎で生まれたともいわれます。

 

藤原氏の氏神は

春日大明神であり

当山の本山である

奈良県の長谷寺では

本尊十一面観音の脇侍として

難陀竜王(なんだりゅうおう)が

春日大明神の化身として

お祀りされております。

 

十和田への代拝が行われた

15日という日取りに関連して

少し話を深めてみると

三十秘仏という考え方からすると

15日は南祖坊の出自である藤原氏の

氏神である春日大明神の縁日でもあります。

 

また15日は

布薩(ふさつ)といって

戒律を改めて持(たも)ち

精進する日でもあります。

 

話題が尽きない所ですが

この辺で一段落させて頂きます。

 

今回は当山が永福寺時代より

別当としてお仕えした

七崎観音が祀られていた

旧・観音堂(徳楽寺)の祭事を

紹介させて頂きました。

IMG_3333

IMG_0350

IMG_8377

IMG_8379

IMG_8382

IMG_8387

IMG_8393

仏道のかたち 御詠歌(ごえいか)

当山では

御詠歌(ごえいか)を

お伝えしております。

 

どこか懐かしい

民謡にも似た音の展開。

 

打ち振られる

鉦(しょう)と鈴(れい)の

爽やかな響き。

 

現在当山では様々な

「仏道のかたち」に

触れて頂く機会を

設けておりますが

諸々の催事の“はしり”であり

拙僧(副住職)の“原点”が

御詠歌(ごえいか)です。

 

本年は3月より

月2回の頻度で

お伝えいたします。

 

御詠歌をお伝えする時間なのですが

法話に多くの時間を

さいております。

 

当山の御詠歌である

豊山(ぶざん)流には

約130曲あります。

 

それぞれにはそれぞれの

背景や歴史があり

仏道において託された意味があります。

 

音の移り変わりや所作にも

深い意味があり

そこを紐解きながら

お唱えも研鑽していく所に

御詠歌の醍醐味があり

深い味わいがあります。

 

御詠歌をご一緒に研鑽頂く

講(こう)を立ち上げ

本年で9年目になりますが

現在までで十数名の方にしか

お伝えさせて頂いておりません。

 

当山では御詠歌を

ご一緒頂ける方を

募集しております。

 

ご参加頂いている方の中には

御詠歌というよりは

仏教を学ぶために

法話を聞くために

おいで下さっている方も

いらっしゃいます。

 

御詠歌を通じて

仏道に触れて頂いたり

深めて頂く場であると

当山は考えておりますので

ご興味をお持ちの方

いらっしゃいましたら

お気軽にご連絡下さいませ!

 

▼御詠歌を聞いてみる

https://www.youtube.com/watch?v=y94b8ZKyoLY

https://www.youtube.com/watch?v=I_LRCv1UxmM&t=93s

 

▼本年の予定(2019上半期)

御詠日程表

※各日午前10時〜11時半

※各回お茶代として500円

※年会費2000円

※見学も大歓迎です。

IMG_3897

IMG_3878

小正月法要が行われました

当山では毎年1月16日に

小正月の行事が行われます。

 

小正月はいつも人手が

大幅に足りず

準備や後片付けに

いつも以上の時間が

かかるのですが

今回もお手伝いに

駆けつけて下さった方が

いらっしゃったおかげで

無事に終えることが出来ました。

 

早朝に若干雪が舞ったものの

天候にも恵まれ

本年最初の大きな行事は

とても良いものだったと

感じております。

 

▼法要の様子(動画)

84BE23BE-7B15-4E1A-86A8-16815D739889

 

F2AF1A9C-9F9C-443E-9F50-282306F0886D

E42CFFEB-F298-4ACE-905C-6B1B94EBED43

DB10D6E6-E476-44B6-8F7E-54F907F6EC8E

97BF6728-3BF0-4FDF-A261-0BBAEB039F12

寄附のご報告

当山では寺子屋活動にて

ご参加の皆様より

お納め頂いた御浄財の一部を

国際協力活動へ寄附させて

頂いております。

 

平成30年は

アーユス仏教国際協力ネットワークへ

年会費を含め188,844円もの

寄附をさせて頂くことが出来ました。

 

携わって下さった

全ての皆様に

心より御礼申し上げます。合掌

0EA85071-AEBA-45AE-BC07-601896CBBBA0

2/14お寺の上映会『天鹿乃路(ししかみのみち)』

当山でもお世話になっている

民族楽器奏者の奈良裕之(ゆうじ)さんの

ドキュメンタリー映画が

クラウドファンディングにより

制作されました。

 

奈良さんは

国内外でご活躍され

その演奏は“光の旋律”といわれます。

 

本年最初のお寺の上映会は

奈良さんのドキュメンタリー映画

『天鹿乃路(ししかみのみち)』を

上映いたします。

 

上映後は奈良さんに

民族楽器の演奏をして頂き

さらにその後は

奈良さんお手製の精進カレーに

舌鼓をお打ち頂きます。

 

奈良さんのカレーは

知る人ぞ知る名物カレーです。

 

心とお腹を満たして下さいませ。

 

奈良さんが国内外各地にて

“光の旋律”を奏で

祈られるお姿を通じて

森羅万象の命の響きを

見つめてみませんか?

 

どなた様でも

ご参加頂けますので

ご興味をお持ちの方

名物カレーに惹かれた方は

お気軽にお問い合わせ下さい。

 

日程:平成31年2月14日(木)

時間:午前10時〜午後1時頃

内容:法話×映画上映×精進カレー

会費:3500円

申込:担当者が不在のことが多いので

お申込みは極力メールにてお願いします。

メール fugenin643@gmail.com

※参加費の一部は国際協力活動への

寄付にあてさせて頂きます。

奈良裕之 天鹿乃路

IMG_5036

IMG_5050

IMG_5053

▼映画『天鹿乃路』予告動画

https://www.youtube.com/watch?v=LSC7eqaSvPk

 

▼奈良裕之(ゆうじ)氏動画

https://www.youtube.com/watch?v=u5yTN3ksCaU

 

稀代の古刹 七崎観音①

当山本堂内の

観音堂の本尊である

聖観音は今も昔も

七崎(ならさき)観音

通称されます。

 

当山は古くから

七崎観音の別当を

つとめております。

 

七崎観音は

様々な伝説に彩られ

様々な方により

様々に語られた

由緒ある観音様です。

 

普段は秘仏ですが年に一度

毎年旧暦1月17日にのみ

御開帳され御宝前にて

護摩(ごま)法要が厳修されます。

 

平成31年は

2月21日が御開帳となります。

※詳細はコチラ↓

https://fugenin643.com/blog/wp-content/uploads/2019/01/H31おこもり広告.pdf

 

七崎観音はかつて

現在の七崎神社の場所にあった

観音堂にお祀りされておりました。

 

七崎観音は

霊験すこぶるあらたかということで

南部藩に篤く敬われ

各所からの参詣も絶えなかったようで

その観音堂は時代を経る中で

七崎山(なさらきさん)

徳楽寺(とくらくじ)

という寺号を頂いております。

 

現・豊崎町(かつての七崎)の

永福寺地区は

当山の本堂真正面から

真東にズバッと道が伸びており

そこに門前町が形成されるように

町が作られております。

 

さらに当山は

豊崎のほぼ中央に

位置しており

地域を一望出来る場所に

お寺が建立されております。

 

また豊崎の西に位置する

滝谷(たきや)地区へも

道が当山と旧観音堂(現・七崎神社)の

間からのびており

その途中に「南宗坊(なんそのぼう)」

という地名も残っております。

 

南宗(祖)坊は

当山2世の月法律師の弟子として

当山にて修行したとされる

十和田湖伝説の僧侶です。

 

観音堂への参詣道も

当山門前道に垂直に交わるように

南北方向に整えられており

浅水川に架けられた橋は

観音橋(かんのんばし)と

名付けられております。

 

橋は

こちらの岸(此岸(しがん))から

向こうの岸(彼岸(ひがん))に

渡すということで

仏道では深い意味を持ちます。

 

観音橋はいわば

“聖域への入口”

ということになります。

 

当山から浅水川対岸の地域を

下七崎(しもならさき)といいますが

この地区には

七崎観音へ参詣するために

身分の高い方が

留まられる屋敷である

御田屋(おんたや)がありました。

 

御田屋を由緒とした

「おだや」という屋号が

現在も用いられており

歴代には当山の総代を

お勤め頂いた方もいらっしゃり

当山を古くからお支え頂いております。

 

当山の歴史を紐解く上で

「七崎観音別当」という立場は

非常に重要な意味を持ちます。

 

当山は永福寺時代より

現在に至るまで

七崎観音別当を担っております。

 

七崎観音別当であることの

意味はとても大きく

当山の前身である永福寺は

盛岡南部藩の祈願所となり

盛岡五山の筆頭寺院として

隆盛を極めてまいります。

 

別当寺としての

永福寺や普賢院と

七崎観音の由緒が混同されて

しまうことが多いのですが

厳密にいえば

七崎観音と永福寺・普賢院は

ある程度「区別」して

捉えるべきものです。

 

専門性が極めて高い内容や背景が絡み

加えて地域の家々の歴史が

深く関わることでもあるので

しばしば郷土史研究などで

とりあげられる

近世の文書の情報だけでは

どうしても限界がありますし

当山にまつわる諸事を紐解くには

多分野にまたがっての視点が

求められるように思います。

 

当山有縁各家先祖代々の方々の

確かなお歩みや口伝

それらを踏まえ

当山先師諸大徳含め

これまで多くの地元の先人方が

まとめられてきた「もの」に

耳を傾けると

今のなお“いき続けている”

志に触れるような思いになります。

 

そんな志に触れつつ

七崎観音をメインテーマとして

何回かに渡り

紹介させて頂きたいと思います。

観音堂

IMG_1127

IMG_1120

役員総会が開催されました

当山の役員総会が開催され

有意義な会議となりました。

 

平成30年度の会計報告や

本堂建設委員会の報告を中心に

活発な審議がなされました。

 

当山にとって

本年は歴史的な一年となりそうです。

 

心強い役員の皆様や

有縁の皆様とともに

当山の歩みを力強く

進めてまいりたいと思います。

IMG_4045

IMG_4054

IMG_4061