おこもりを終えて

おこもりが無事に終わり

これで年末年始の行事が

一通り終わりました。

 

本年も多くの方に

ご一緒いただきました。

 

法要を行う側にとって

都度都度の法式は

常に手探りな部分があります。

 

今年の法要も

昨年の法式を踏襲しつつも

修法(お作法のこと)において

構成や力点を変えてみたり

実は色々と異なる点がありました。

 

これもまた

尊い機会を通しての

修行と捉えています。

 

専門的なお話ですが

真言宗での修法は

護摩に限らず

三密行(さんみつぎょう)

なるものが肝心肝要で

それを踏まえた修法を

本義的に行うためには

本来的に清浄な心である

浄菩提心(じょうぼだいしん)を

月輪として自心に観想することが

重要な観法となります。

 

そういった

修法における

ある種のそもそも論を

考えていくと

月輪観・阿字観という

真言宗における重要な観法を通した

修養が求められると感じています。

 

専門的なお話はこの辺にして

要はもっと研鑽しなければ

との思いを強くしたというお話です。

 

おこもりのダイジェスト動画を

youtubeチャンネルにアップしたので

ご覧いただけると嬉しいです。

 

ついでの話題ですが

昨日次のようなことがありました。

 

法要前に

七崎観音の写真を撮っても良いか

と相談されたので

内陣に入らないで撮影するよう

お願いをして

その旨承諾いただいたはずなのですが

準備などで少しその場を離れて

本堂に戻ってみると

その方が内陣に入って撮影していたのです。

 

言語道断です。

 

ご開帳というのは

そのお姿に向き合わせていただき

観音菩薩に託されたみ教えに

改めて触れさせていただく

大切な機会であるというのに

不妄語(ふもうご/嘘をつかないの意味)を破り

法要前の内陣に安易に踏み込み

写真撮影をするというのは

無礼極まりないと感じました。

 

内陣に侵入しないよう

言伝をしたにも関わらずのことゆえ

悪気がなかったわけではないのは

明らかです。

 

一昨年の南祖祭の際にも

別の方が法要前の内陣に

許可なく入って写真撮影を

していたケースがありましたが

そのような行いは

本当に無礼です。

 

昨日のおこもりも

毎月の不動護摩でも

法要後に

内陣に入っていただいて

ご縁を結んでいただけるよう

ご案内をしていますが

それは参列の一環としての

内陣への参拝です。

 

今問題としているのは

侵入に他なりませんし

当山のみならず他の寺社においても

慎むべき行いです。

 

誤解なきよう補足しますが

法要前に内陣に侵入しちゃった方を

悪く言っているわけではなく

その行い自体に対して

苦言を呈しています。

 

本堂は諸尊を祀るお堂であり

道場でもある空間であることを

意識していただき

お振舞いいただきたく存じます。

 

 

 

 

▼思う所があり来年に向けて

新たに次第をしたためました。

 

来年は“自行”としての意味合いを

今年以上に大切にしてみたいと思います。