かんのんまいり 清水観音

糠部(ぬかべ)三十三観音霊場

第6番札所

清水(しみず)観音。

 

こちらは当山と

ご縁の深い札所です。

 

清水観音はかつて

当山の前身である永福寺が

別当寺をつとめた観音堂です。

 

こちらの観音様は

かつては十一面観音だったそうですが

現在は聖観音が祀られます。

 

清水観音と当山の七崎観音の

ご縁について伝えられる所を

紹介させて頂きます。

 

伝説によると

南部氏が篤く帰依した

七崎観音のルーツは白銀にあります。

 

全く関係ないことですが

拙僧(副住職)妻は

清水観音のある白銀出身です。

 

これも観音様の

ご利益でしょうか(笑)

 

ルーツの話に戻りますが

白銀にまつわるものとして

2つの七崎観音伝説があります。

 

それは

①坂上田村麻呂伝説

②藤原諸江伝説

の2つの伝説です。

 

坂上田村麻呂伝説とは

坂上田村麻呂将軍が

白銀の清水川上段に

正(聖)観音を祀り

天長年中に七崎に

移したというものです。

 

伝えによると当初は

現在の神社の場所ではなく

現在の当山から東方に

約3〜400メートルの場所に祀られ

その後年代不祥ですが

現在の地に遷座したそうです。

 

藤原諸江伝説とは

流刑となった諸江卿が

白銀で漁師となり

漁をしていたところ

天長元(824)年四月に

観音様を引き上げたので

小さな社を建立してお祀りしますが

承和(834)年正月7日に

夢のお告げを受けて

七崎に遷座したというものです。

 

藤原諸江が逝去した後は

諸江卿を荒神(こうじん)として

お祀りしたと伝えられます。

 

以上の話は

大正6年に編纂された

『郷社七崎神社誌』でも

紹介されており

文政三庚辰年如月

七崎山徳楽寺正観世音伝話記ヨリ

抜抄シテ明治十二年書上ケタリ

と記されております。

 

“海の”白銀と“山の”七崎。

 

意外とも思える深いつながりが

古い時代から

白銀と七崎(現在の豊崎)に

あったことを

清水観音は今に伝えます。

 

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