“道を示す”お葬式

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宗派によって

お葬式の執り行い方は

異なりますが

当山にて執り行われる

お葬式は

引導(いんどう)を

お渡しすることが

肝要となります。

 

引導とは

「引き導く」ということであり

それと同時に

「引き導いて頂く」ということです。

 

「仏道の歩みを示すこと」であり

「仏道の歩みを示して頂く」こと

でもあります。

 

仏道とは

仏法(ぶっぽう)による歩み方です。

 

仏法とはみ教えのことであり

“安らぎ”に通じるものです。

 

仏道では

生きとし生けるものは

この上なく尊い命を授かっており

本来的に仏なのだと説きます。

 

しかし

本来的に仏ではあることは

その方の人生における

ありのままの全てが

清浄であることとは異なります。

 

仏とは何なのか

仏としての歩みとは何なのか

といったことが

儀式において

順次紐解かれます。

 

葬儀における

一連の儀式は

当然のことながら

それぞれに意味があり

作法をなしながら

進められます。

 

真言宗豊山派では

引導作法(いんどうさほう)という

師子相承(ししそうじょう)に

受け継がれる作法に則り

引導をお渡しします。

 

引導をお渡しするにあたり

戒名(法名)がお授けされます。

 

戒名とは

智慧と慈悲に

みちあふれた

“仏としての名”です。

 

戒名は

その方の人生に

仏道のみ教えが重ねられます。

 

戒名の「戒」は

戒律の「戒」です。

 

「戒」とは

安らぎ(悟り)を得るために

大切にすべき尊い心がけでもあります。

 

戒名とは

「戒」を授かった者という

意味でもあります。

 

戒名は

法名(ほうみょう)ともいいます。

 

法名とは

“み教え”を受け継ぐ仏弟子の名を

意味します。

 

戒名・法名は

「亡き方のお名前」という

意味ではありません。

 

これらは

連綿と受け継がれる

法灯(ほうとう)を

受け継ぐ者(仏弟子)

としての尊い御名です。

 


お葬式のみならず

ご供養は

「心を通わせる」ことが

とても大切です。

 

儀式をただやれば良い

というものではありません。

 

供養の「養」とは

生きる者が

心を養って頂くということ

でもあります。

 

ご供養のひとときに

託された様々なメッセージを

自身と照らし合わせ

自身の歩みに活かすことも

大切なことなのです。

 

自身の歩みに

仏法へ託された御心を

活かす道が

仏道です。

 

仏道としてのご供養。

 

お葬式

ご法事

季節の行事

様々な節目にあたり

それぞれの“道”が

言葉を超えて

私たちにも

示されております。

 

慈しみの御心で

そのひとときが

包まれているということを

感じて頂くことも

ご供養の

大切な形かと思います。

 

「心」の通った

ひとときに

「心」を感じて頂く

あたたかなご供養。

 

是非とも

心が通わされた

ご供養の誠を

お捧げ下さいませ。

 

▼当山本尊・愛染明王(中央)

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