東洋的伝統と仏道

平安末の方で

覚鑁(かくばん)という

高僧がいらっしゃいます。

 

この方は

興教大師(こうぎょうだいし)という

諡号(しごう)を朝廷より賜っており

真言宗豊山派では

弘法大師空海とあわせ

両祖大師(りょうそだいし)とされます。

 

この方の著作で

五輪九字明秘密釈

(ごりんくじみょうひみつしゃく)

というものがあります。

 

この著作には

中医(中国の医学)における

人体観を踏まえなければ

解読が難しい所があります。

 

五臓六腑や気などの

中医的人体観

その当時の方からすれば

ごく自然なものだったのだと思います。

 

拙僧(副住職)は

こちらの方面に明るくないため

五輪九字明秘密釈を

スラスラ読むことは出来ませんでした。

 

これを機会として

多少ではありますが

中医について調べてみると

漢方や鍼灸など

今に伝わる伝統は

自然や身体についての

徹底的な観察や研究に

支えられていることが分かります。

 

そういった“東洋的伝統”は

仏道とも大いに関わります。

 

東洋的伝統と仏道。

 

時間はかかると思いますが

東洋的伝統の学びを深めることは

意義あることだと確信しております。

 

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